議会での質問・答弁

2025年12月10日

2025年第5回12月定例会 建設委員会 中森辰一

 

付託案件外
基町相生通地区市街地再開発事業について

中森辰一
 2点質問することにしております。あんまり時間をかけないつもりですので、ご協力をよろしくお願いいたします。
 最初の基町相生通地区市街地再開発事業についてであります。本会議の一般質問でこの問題を取り上げたわけですけれども、この答弁について追加で聞いておきたいことがありましたので、お答えをいただきたいと思います。
 先にこの本会議での答弁について、私の感想を申し上げておきたいと思うんですが、市長の答弁でも局長さんの答弁でも、民間のビル建設になぜ巨額の税金を投入するのか、その公共性・公益性とはどういうものかっていうことを聞いたのに対して、要は都市計画法や都市再開発法で公共性が認められているから公共性があるのであると。法律で予定されているから補助金の支出を行うんだ、というふうな答弁だったというふうに思います。
 またその法律に基づいた補助金なので特定の民間事業者が営利の追求のために行うビル建設であっても、その民間事業者への利益供与ではない。こういうふうな答弁であったというふうに思います。
 さらに、同じ民間事業者によるビル建設であっても、法律に基づくものであるかどうかで補助金が出るかどうかが決まるんだといった趣旨の答弁もあったと思います。
 全て法律に根拠があれば、公共性も公益性も、多額の補助金の支出も説明できるというものでありまして、どう公共性があるのか、どのように公益性があるのかという具体的な説明はなかったと思います。
 ただ、都市における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るという目的だけが説明をされたというふうに思います。
 しかしその程度のことで、570億円の事業費のうち35%が税金で賄われるということの説明としてはですね、非常に説得力に欠けると思います。
 この程度のことをわざわざ市長が直接答弁することに驚いたというふうな傍聴された方の感想もあったということを申し上げておきます。
 法律に補助金を出すことができると書いてあってもですね、これはできる規定なんですから、補助金を出すことを市民に納得してもらえるだけの公共性・公益性を説明できる必要があると思います。 
 その上で、どういう規模で補助金を出すのかという判断が出てくるんではないかなというふうに思うんですよね。この点の説明がなかったっていうのは極めて残念であります、ということを最初に申し上げておきます。
 本会議での局長答弁で、「原爆ドーム周辺の景観上の課題などに一体的に対処するために」という文言がありました。要するにこれが市街地再開発事業を市が仕掛けた理由の一つだということなんだと思います。この点について、もう少し詳しくご説明をいただきたい。

紙屋町八丁堀地区活性化担当課長
 お答えいたします。今原爆ドーム周辺の景観上の課題などに一体的に対処するためという、先の一般質問へのご答弁局長からのご答弁についてのおたずねです。
 古くはですね令和3年度の予算書にも出て参りまして、その説明を引用いたしますと、紙屋町八丁堀地区の活性化をリードする商工会議所ビルの移転を伴う市営基町駐車場周辺の再開発事業は、原爆ドームの背景の景観改善にも繋がることから、官民一体で推進しようとするものとされております。

中森辰一
 過去にはそういう説明をしたよ、という、そういうことなんだと思いますけれども、もう一つこの課題への対処が、この再開発事業の目的の一つだということになりますと、要するに、広島商工会議所ビルと土地との財産交換を経て、市街地再開発事業に参加させることによって、実質的に商工会議所の年来の懸案であった商工会議所ビルの建て替えを、商工会議所の建て替え費用の負担なしに実現する。こういう目的が最初からこの市街地再開発事業の目的としてあった。いうことになるわけですね。
 そうしますと、商工会議所にとっては、まさに渡りに船っていいますかね、そういうものだというふうに思います。常議員会で諮って承認したというふうな、そういうふうなことも確かあったかなと思いますけども、当然これは承認されるっていうものだったんだというふうに思います。
 その後の答弁にあった商工会議所という地権者にとっての相当の負担、いうふうな説明もありましたけれども、私はこんなこの程度の負担は当然のことだというふうに思います。
 というよりも、答弁では一定の時間がかかるというふうなことも今述べておられて、これも負担の一つみたいなふうな答弁だったんですけども、やっぱりこれは負担でも何でもなくて、その後の様々な手続き上のこともですね、これはURがリードしてくれるわけですし、建て替え費用の負担もないわけですから、相当の負担だというふうに感じるようなことも商工会議所にとってはなかったということじゃないかなと思います。
 さらに35%の税金投入が行われるというためにですね、その事業の成功というのはもう間違いないということですから、商工会議所にとってこんなありがたい話はなかったということなんだと思います。
 何が相当な負担かなというふうにも思うわけですよ。また答弁によると、都市再開発法などに基づく建設なら、公共性がついて回るということですから、何十億円という規模のお立替の費用の負担、心配をしなくても、新しい商工会議所の施設が出来上がる。これが利益供与ではないかというふうに言ったんですけども、これについては利益供与ではないというふうに答弁されましたが、以上申し上げた、本当に想像な負担なんですかということと、その利益供与ではないのかと改めて聞きたいんですけれども、この2点についてお考えをお聞かせください。

市街地再開発担当課長
 まず一点目の、商工会議所にとって商工会議所ビルの建て替えを費用負担なしに実現することこれが大きな利益であるので、再開発に関わる手続きに係る一定の時間、または35%の税金投入が行われるため、これは相当な負担とはいえないのではないかと思うかどうかについてお答えいたします。
 都市計画計画法および都市再開発法に基づき、市街地再開発事業を行う場合、必要な手続きのために一定の時間が必要である他、都市計画決定のための市民意見の聴取、土地の共同化等のための合意形成、公共性の高い施設計画の作成、公共性の高い施設整備等が必要となります。
 これらにつきましては、時間も含めてコスト増加の要因であるとともに、一定の時間を要することは、経済状況の変化に伴う事業リスクを高めることにも繋がるため、事業者の負担は大きいものと考えています。
 また本再開発事業への補助金は、都市計画法および都市再開発法に基づく公共性を踏まえたものであることから、地権者への不当な利益供与ではありません。
 次に、2点目の都市再開発法などに基づく建設であれば、委員おっしゃる通り35%の税金投入ですけども、それによって何十億円という規模の建て替えの費用の心配しなくても新しい商工会議所の施設が出来上がるが、これが利益供与ではないかについてお答えいたします。
 市街地再開発事業の実施に伴う大きなメリットの一つは、保留床を適切に処分することにより多額の追加負担なく、建築物の更新ができることですが、その反面、公共性の確保が求められる他、経済状況の変化等による事業頓挫のリスクを抱えるデメリットもございます。
 商工会議所はこれらのメリット、デメリットを踏まえた上で、本再開発事業に参画するとの判断を行ったものと考えています。

中森辰一
 今の説明ですけれども、事業の成功という点でいうと、元々補助金がなくても、それは事業の成功を目指して様々なことを考えなくてはいけなかったというふうに思うんですが、今回はですね、UR都市機構が、要はこの事業を様々に計画をしてリードしていく。枠組みを考える、法律の問題もクリアしていくという、そういうふうな形になっていたと思います。
 様々な手続きをする必要があったと思いますが、それはやっぱり基本的にはURが代行したりとか様々なことがあったと思います。
 それからそういう点ではね、そんな商工会議所が難しいいろんなことをやったんだというふうなことでもないというふうに思いますし、それから、さっき言ったのは、法律に基づくものであるから、公共性があるんだというふうなことでした。そうするとだから、税金をつぎ込むんだというふうなことなんですけども、要は法律に合致したやり方をしさえすれば、公共性がついて回って、税金による補填もしてもらえる。そういう点で、そういうことも含めてですね、今回は元々商工会議所がなんで、何年経ってもなかなか建て替えができなかったのか。
 と言うと、要は建て替えの資金がなかったからですよ。そういう心配をせずに、今回は新しい商工会議所の施設をつくることができた。この点はまさに商工会議所にとっては非常にありがたいことだし、私はこれは民間の施設ですけれども、それは商工会議所そのものについて公共性がもしかしたらあるのかもしれませんけども、それについてもやっぱり大きな利益を与えたということに私はなるというふうに思いますから、今答弁いただいたことはやっぱりそれは違うんじゃないかなというふうなことを改めて申し上げて、この問題を終わります。

アストラムラインへの障がい者割引ICOCAの導入について

中森辰一
 広島市が推進役となって、広島市内の公共交通のICカードのシステムが、PASPYが廃止されて、モビリーディズ主体ということになりました。ICOCA主体で進めていた広島バスなどの3社もモビリーディズが使えるようになっていくわけですね。
 ただ、アストラムラインはあくまでもICOCA一本でいくということにして、他の交通事業者よりも早く、昨年12月以降、アストラムではICOCAしか使えないという状況になったわけです。
  ICOCA一種類だけとした理由は何でしょうか?

公共交通調整担当課長
 アストラムラインを運営する広島高速交通株式会社からは、PASPYサービス終了に伴うその後のシステムとして、多数の乗客が立ち止まることなく、素早く改札を通過できるようにする必要があること、また複数の駅で接続するJR西日本との連携が必要であることなどを考慮し決済時の認証スピードが速く、JR西日本でも採用されているICOCAを導入することとしたと聞いています。
 なお、モビリーデイズについては、改札機での読み取りの都度、データセンターとの通信が必要になることなどから、改札で立ち止まらず、決済処理を終えることが難しいため、朝夕のラッシュ時などに大量の利用者が駅に到着する(が、それを迅速に処理することができないため)、アストラムラインに導入することは困難であると判断した、と聞いています。以上です。

中森辰一
 そういうふうな説明を受けても、やっぱりPASPYというのがですね、非常に便利で使い勝手の良いICカードだったんだなというふうに思うんですけども、これは廃止になった。問題は、PASPYでは実施されていた割引制度が、ICOCAだけになってなくなってしまったということなんですね。割引のチケットを買えばできるんですよ。だけれども(障害がある人の場合)そういうことがなかなかできないということもあるかもしれません。カードで割引が使えるということが、モビリーデイズではできるわけですから、(ICOCAでは)これができなくなったというのは非常に問題がある。
 特に障害者用の割引が定期券以外はないということが問題だというふうに思うんですね。元々ICOCAには割引制度がなかったけれども、広島バスなどの3社はICOCAを主体にやることとしたということと同時に、独自にICOCAの割引制度を導入したと、そのためのICOCAをつくって運用するというふうにしたんですね。これは利用者に不利益を与えないために大事な取り組みだったなというふうに思うんですよ。この点は、ICOCAではどうしてできるのかなというふうに思うんですけれどもどうなんでしょうか?

公共交通調整担当課長
 一般的に公共交通機関の運賃は、各交通事業者が自由に設定できるものではなく、適正な原価や基準などを考慮し、国による一定の関与のもとで設定するものとなってます。
 そうして設定された正規の運賃に対して割引を行うかどうかは、各交通事業者の経営判断によるものであり、割引を実施せず正規の運賃を徴収することが利用者に不利益を与える、とは考えておりません。以上です。

中森辰一
 不利益を与えてないとは言ってもですね、障害のある人の団体から何とかならんかという声が上がってるわけですから、それはやっぱり不利益が現にあるということなんだと思うんですよ。広島市がモビリーデイズが全体としてコストダウンになると、将来性、発展性もあると、いうことで、導入を推進した。その結果、こういうふうな事態も起きてきているわけです。
 アストラムラインはご存知のように、広島市が建設し、広島市がつくった運営会社が運営している、いわばこれは市営交通といってもいいわけですね。それが、独自の割引システムなしにですね、ICOCAだけしか使えないということでは、なかなか広島市としても、市民に対する責任を果たせていないということになるんではないかというふうに思うわけです。
 これは令和6年度のアストラムの事業のあり方としては一定問題がある動きだったんではないかなと思うんです。他の交通事業者の動きと比べても、その利用者サービスのあり方としては、これはなんで、そのどうしてアストラムラインだけICOCAしかないのか、割引がないのかと、こういうふうな受け止めが市民の間にはあるわけです。
 で、乗り手の多くが定期券利用する人たちだということなんですけども、定期券を利用しないけれども、よくアストラムを利用するという障害のある方々からですね、やっぱりこれは改善してもらいたいという声が上がっているので、今こういうふうに聞いております。
 これぜひ急いで検討していただいて、引き続きICOCAだけでいくんだということであればですね、広島バスなんかと同じような独自の割引制度っていうのを導入する必要があるんじゃないかなと思いますけども、広島市としてはどうお考えでしょうか?

公共交通調整担当課長
 アストラムラインではICOCAの導入にあたり、物価高騰や車両更新に伴う借入金の償還、老朽化した電気設備の更新など、継続的に多額の費用が見込まれるといったことから運賃割引を実施しなかったというふうに広島高速交通株式会社から聞いております。 広島高速交通株式会社では、令和6年度に行った経営改善計画のフォローアップにおいても、ICOCAによる運賃割引を実施しないことを前提に将来収支等の見通しを立て、それを踏まえた上で、経営改善の取り組みを進めていくこととしており、その内容については、令和7年2月の建設委員会で報告したところです。
 本市としては、まずはこの経営計画の目標が達成されアストラムラインがわかりやすく使いやすい公共交通ネットワークを形成する、基幹公共交通としての役割を果たしていけるよう、広島高速交通株式会社と連携して取り組んでいきたいと考えております。以上です。

中森辰一
 広島市の役割を今ご答弁されましたけども、私、それだけじゃなくって市民にとってより良いサービスを提供していくために広島市がどうしていくかという点からね、やっぱり市としてもやっぱり何らかの支援がいるんじゃないかなというふうに思うわけです。
 割引カードをやろうというふうなことになると既に広島バスなどの3社が導入しているわけですからそのノウハウを活用するということも考えられるんじゃないかなというふうに思います。
 当然、これ費用がかかる話ですし、これ割引ですから、多少の運賃収入の減にもなるわけですよ。
 ですから、現状でギリギリの経営している会社としては、なかなか会社だけではですね、これ判断が難しいしちょっと当面このままでいこうというふうなことにもなるかなというふうに思います。
 ただ、先ほども言いましたけれどもアストラムというのは、広島市がつくった公共交通システムなんですよね。だから、広島市公共交通システムなわけですよ。それが他の民間のバス会社よりも、障害者への配慮のレベルが低いというわけにはいかないのではないだろうか、いうふうに思います。
 採算性の問題はもちろんあるわけですけども、この公共交通としての使命を果たしていく、他の交通事業者と同じように、障害者利用割引がきちんと実施されるようにということで、市としてやっぱり財政的な支援を行うということも、これは当然考えてしかるべきではないかなというふうに思います。
 現実に、採算性などは度外視して、市の公共事業として、このアストラムの場合は延伸事業もやろうとしているわけですよ。そういうアストラムラインの事業としてね、やっぱりこの障害者割引程度のことは市が支援して実現をするということをやる必要があるんじゃないかなというふうに思いますので、これはぜひ広島市としてご検討いただくようにお願いをしておきます。