議会での質問・答弁

2025年06月18日

【参考】2025年第2回 6月定例会 議案質疑 桑田恭子議員(ひろしま清風会)

第56号議案 令和7年度広島市一般会計補正予算(第1号)(1) 中央図書館等の移転整備について

第66号議案 指定都市高速道路の整備計画の変更に係る同意について

第56号議案 令和7年度広島市一般会計補正予算(第1号)(1) 中央図書館等の移転整備について

桑田議員
 補正額は7千万円余りとなっているが、実際には執行残を含め、2億円かかるとの説明だが、配管と内装の変更だけでこれだけ必要なのか。物価高騰なども含まれているのか。

市民局長
 中央図書館等の整備工事では、書架の転倒を防ぐため、上階の床と書架との間を600本以上の支柱で固定する作業を行っており、これには、天井付近に張り巡らされている排煙ダクトや電気ケーブルなどの配管等の状況を確認した上で、施工する必要があります。
 一方、エールエールA館建設時の竣工図には配管等の高さや位置などは記載されておらず、また、中央図書館等の実施設計を行う段階では、まだ天井が張られていたため、配管等の状況を確認することは困難でした。
 このため、整備工事を進める中で、工事の支障となる配管等を確認し、必要に応じて、支柱の形状変更や、配管等の位置変更などの施工内容の見直しを行ったところです。
 こうした施工内容の見直しに約1億2,000万円を要するほか、消防法等の法令関係の対応に約2,600万円、上映ホールの映写環境向上のための対応に約2,200万円、映画フイルムの劣化防止対策に約800万円を要する見込みであり、物価高騰による影響はありません。

桑田議員
 総事業費はいくらになるのか。これまで説明してきた事業費との比較はどうなっているのか。今後、どのような経費が必要になるのか。

市民局長
 令和5年1月策定の「広島市立中央図書館等再整備基本計画」における概算整備費は、不動産取得が約65億円、整備工事が約48.5億円、収蔵資料運搬・配架等が約1億円、合計で約114.5億円を見込んでいました。
 現時点における移転開館までに要する整備費は、不動産取得は約69.1億円、整備工事は約61.9億円、収蔵資料運搬・配架等は約1.4億円で、合計約132.4億円、「中央図書館等の移転整備」に係る事業費全体としては、基本・実施設計等約1.9億円、備品購入や開館準備業務その他約4.9億円、郷土資料館サテライトの整備約1.5億円を加えた約140.8億円を見込んでいます。増額は、物価上昇や、設計及び施工段階で追加作業が生じたものなどです。
 なお、エールエールA館の管理等については、賃料・共益費等や歩行空間の整備に対する負担金として、別途、約6.4億円を見込んでいます。

桑田議員
 工事終了後、図書の搬入が行われるが、予定はどうなっているか。
 搬入の間、臨時休館すると発表したが、なぜ休館としなければならないのか。7か月の期間はどのようにして決めたのか。

市民局長
 中央図書館には、現在、120万冊以上の図書資料があり、それらを運搬・配架するためには、まず、運搬前に全ての図書等の背幅等の計測と配架シミュレーションを行い、詳細な配架計画を策定する必要があります。その上で運搬・配架作業に着手し、さらに、作業完了後は、図書等が計画どおりに配架され、閲覧・貸出が行える状況にあるかを点検する必要があります。
 こうした膨大かつ緻密な作業には相当の作業時間が必要であり、令和8年度当初の開館に間に合わせるためには、整備工事の完了する本年9月末以後、速やかに、移転先への運搬作業に着手する必要があります。
 移転先へ運搬するためには、まず、利用者へ貸し出したり、各区図書館等へ配本したりしている図書資料が9月中には現図書館内に返却されていることが必要です。また、現図書館内では、運搬作業に備えて、図書資料を乗せた台車等が館内を頻繁に移動することになります。このため、本年9月1日から臨時休館することにしました。
 こうした移転スケジュールは、収蔵資料運搬・配架等業務の受託事業者が他都市の大規模図書館の移転実績を踏まえて作成した案を基に、指定管理者とも協議を重ね、決定したものです。

桑田議員
 休館の間、中央図書館の利用はできないのか。各区の図書館、公民館への毎月の配本はどうなるのか。

市民局長
 臨時休館中は、中央図書館が収蔵する図書資料を計画的に運搬し、新しい書庫に順次配架していくことから、この期間、中央図書館の資料を利用することはできません。
 また、これに伴い、各区図書館及び公民館への配本も停止することになります。

桑田議員
 利用者の駐車場及び駐輪場は、どうなるのか。

市民局長
 中央図書館等の移転整備において、新たに駐車場を整備する予定はありません。なお、現在も、利用者専用の駐車場はありません。
 駐輪場については、エールエールA館の既存の駐輪場をはじめ、広島駅周辺には、数多くの駐輪場が既に整備されており、用途や目的に応じて利用していただくことを想定しています。

桑田議員
 中央図書館の顔となる玄関はどこか。ここが中央図書館であるとわかる看板が必要だが、どうなるのか。

市民局長
 令和8年春には、広島駅とエールエールA館を2階の高さでつなぐぺデストリアンデッキが完成する予定であり、これと併せて新設されるエールエールA館2階広島駅側の出入口は、最も多くの利用者が見込まれる出入口になると考えています。
 また、館名を表示するサインについては、ただ今申し上げたエールエールA館2階広島駅側及び反対側の2か所の出入口の上に設けるほか、エールエールA館の広島駅側上部の外壁には、まもなく、大型のサインを掲示する予定です。

桑田議員
 広島駅南口開発株式会社の経営改革は、移転する中央図書館に影響はないのか。

市民局長
 移転する中央図書館は、本市が広島駅南口開発株式会社からその所有するエールエールA館の一部を買い受けて運営していくものです。
 一般的に収支構造の改善などを含む経営改革は、集客力の向上にもつながるものであることから、同じ建物を所有する同社において経営改革が行われるならば、館全体の来館者の増大が見込まれ、多くの方に中央図書館を利用していただくことになると考えています。

第66号議案 指定都市高速道路の整備計画の変更に係る同意について

桑田議員
 暫定2車線の計画からの増額はいくらになるのか。
また、その時の公共事業分の増額はいくらになるのか。

道路交通局長
 高速5号線を暫定2車線で整備することとした平成18年の計画からの増額は700億円です。
 また、本市が公共事業として整備した県道温品二葉の里線と県道府中祇園線について、同じく平成18年からの増額は37億円です。

桑田議員
 現契約の完成期日である令和4年7月以降の工期延長に伴う追加費用はいくらと試算しているのか。

道路交通局長
 シールドトンネル工事については、公社からは「令和4年12月に受注者が中央建設工事紛争審査会に調停申請を行ったが、令和6年3月末に打切りとなっており、工期延長に伴う追加費用についての試算は行っていない。」と聞いています。

桑田議員
 公社の負担が発生した場合、公社が資金調達を行うのか。県、市にも負担が発生するのか。
 双方、納得のいかない場合、どのような対応をとるのか。

道路交通局長
 公社が負担する場合の資金調達については、これまでと同様に国からの無利子貸付金、設立団体である県・市が折半する出資金と特別転貸債、市中銀行等の民間から借り入れる資金により行うことになります。
 シールドトンネル工事については、公社からは「他事例も含め、一般的に調停が打ち切られた後には、訴訟や仲裁に移行する可能性があることから、現在、受注者の動向を注視している状況である。」と聞いています。

桑田議員
 今回示された収支見通しの資料では、償還期間は延長され42年6か月、令和37年11月が完了とされているが、計画どおり、料金収入が確保できるのか説明してもらいたい。

道路交通局長
 料金収入の基となる交通量については、公社からは「国土交通省から公表されている最新データや知見などを踏まえ、将来人口や開発計画等も考慮し推計したものである。また、この計画交通量に基づく料金収入により、定められた期間内での償還が可能であるとしている。」と説明を受けており、本市としても、妥当であると考えています。

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