議会での質問・答弁

2025年06月26日

2025年第2回 6月定例会 決議案討論 中村たかえ

決議案第3号 全ての武力紛争の平和的解決を求める決議案

決議案第3号 全ての武力紛争の平和的解決を求める決議案(自由民主党・市民クラブ提出)
 イスラエルによるイランの核施設攻撃とイランの反撃、そして米国のイラン核施設攻撃と中東における軍事衝突の応酬が続いている。米国のドナルド・トランプ大統領が、イラン核施設への攻撃について、広島と長崎への原爆投下になぞらえ、「戦争を終わらせた」と発言したとされる。また、ガザ地区の非人道的状況は悪化の一途であり、ロシアによるウクライナ侵攻も終わりの見通しが立たない。
 無辜の民が犠牲となり、今なお市民の生命が危険にさらされようとしている。被爆地・広島として、原爆投下を正当化するような発言、市民の自由を脅かす事態は決して看過、容認することはできない。
 被爆80年を迎える広島市において、ヒロシマの心である核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を願う本市議会は、人道的立場から全ての武力紛争の平和的解決を強く求める。
 以上決議する。


討論

日本共産党の中村孝江です。
 党市議団を代表して、決議案第3号「全ての武力紛争の平和的解決を求める決議案」に対する討論を行います。
 この度のイスラエルとイランの軍事衝突とアメリカのイラン核施設空爆は、中東地域と世界の平和と安定に危機的状況をもたらしました。さらに、アメリカ・トランプ大統領は、今回の作戦について「戦争を終結させた」と主張し、広島・長崎への原爆投下と「本質的に同じ」と述べたとされています。核兵器の使用を肯定するようなトランプ大統領の発言に、強く抗議するものです。
 こうした状況に対し、平和都市ヒロシマの議員として、傍観するわけにはいきません。また、市議会として決議を上げる重要性は言うまでもありません。そのため、広島市議会として意思表示をするために、今回の決議案には賛成します。
 ただし、厳しく指摘しなければならないことがあります。それは、イスラエルとアメリカが、国連憲章と国際法に違反する先制攻撃を行ったという事実です。今後、どのような状況になるとしても、国連憲章と国際法を蹂躙したということは、平和都市ヒロシマが、見逃してはならないものと考えます。イスラエルもアメリカも国際法を遵守しなければならないことを指摘し、意見とします。

以上で討論とします。

※全会一致で可決