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06.04.18 ドーム景観問題で広島ユネスコ協会が市と業者に計画変更要請 市 「適法な建物である以上、強制的な指導はできない」 世界遺産・原爆ドームからわずか約100メートル、爆心直下の島外科から30メートルのバッファゾーン内に14階建て・高さ45メートルのマンションが建設されている問題で、世界遺産を登録・保護するユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の活動に協力する民間団体「広島ユネスコ協会」が18日、広島市役所を訪れ、業者への指導などを求める秋葉市長あての要請書を提出しました。 ![]() また、バッファゾーン内の建築に対して業者との事前協議を定めた市の美観形成要綱について、「高さ規制もなく、世界遺産を保護するうえで効力を有していない」と指摘し、高さ規制のある条例制定を急ぐよう求めています。 同協会のメンバーは、「せめて原爆ドームの高さまで低くしてほしい」「ドイツのケルン大聖堂は高層ビルで景観が壊されたという理由で危機遺産となった。原爆ドームもその危険性がある」と訴えましたが、市は「マンションが適法な建物である以上、強制的な指導はできない」と従来と同様の考えを示しました。 また、市は先月末に業者に高さの再考を求める要請文を送付した件について、業者からの回答はまだないことを明らかにしました。 業者 「完売しており計画変更は困難」との姿勢繰り返す 広島ユネスコ協会は同日、建築主の三井不動産広島支店に「原爆ドームを人類共通の世界遺産にすることを求めた国会請願署名165万人の人々の願いを勘案」し、建設計画を大幅に縮小するよう要望。同支店は「すでに完売しており、計画変更は難しい」と回答しました。 また、「世界遺産『原爆ドーム』の景観を守る会」も同日、三井不動産広島支店と三菱地所中国支店に対し、ケルン大聖堂の問題もあげて計画変更を要望。業者は「ケルン大聖堂のことは初めて聞いたが、完売しているので変更は困難」と答えました。 イコモスに市と業者に対する勧告と指導求める また、広島ユネスコ協会が日本イコモス国内委員会に要請書(4月13日付)を送り、マンション建設で「世界遺産の価値がおとしめられようとしている」として、同委員会から建築許可を与えた市と業者に対し、規模縮小などの勧告と指導をするよう求めていることがわかりました。 さらに要請書は、市に対して世界遺産保護のための「高さ規制」のある条例の早期制定を求めることも要望しています。 ※イコモス(国際記念物遺跡会議)…歴史的建造物や遺跡の保存・研究を目的とするNGO(非政府組織)で世界各国に国内委員会が組織される。世界遺産の新規登録や危機遺産リストの登録・削除などを審議・決定する世界遺産委員会にも助言機関として参加している。 【写真】 日々高さを増していくマンション=4月1日、元安橋から撮影 |
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