議会での質問・答弁

2026年03月09日

2026年第2回 2月定例会・予算特別委員会 建設関係 中森辰一

1.市営住宅の在り方について
2.アストラムラインについて
(1)女性専用車両設置について
(2)延伸事業について

1.市営住宅の在り方について

中森辰一
 今日は四つのテーマをやる予定にしております。順番通りいきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
 最初に、市営住宅のことにつきまして、いくつか聞かせていただきたいと思います。まず、来年度から10年間を期間とする新たな市営住宅マネジメント計画が作られることになっております。
 12月の建設委員会で説明が行われておりまして、質疑も行ったところでありますが、改めて気になるところがありますので、お聞きいたします。
 政府が公営住宅の供給量を推計するのに新しい考え方、「著しい困窮年収未満世帯と」いうものを考え出しました。
 これによると、仮に広島市で人口が今のまま推移するとすると、広島市での市営住宅の必要量は減少するのか、増えるのかお答えください。

住宅性政策課長
 著しい困窮年収未満世帯とは、世帯人数に対応した最低限の広さの住宅の家賃を負担できないとする世帯のことであり、公営住宅の供給戸数を的確に設定するため、国土交通省が新たに示した推計法によるものです。
 本市の人口は今後減少するものと推計しており、この値を反映した著しい困窮年収未満世帯は現在の約4万世帯から、令和42年度は約3万5000世帯まで減少すると推計していることから、来年度からの第2期計画では、この減少割合に合わせて、市営住宅の目標管理戸数を低減することとしています。

中森辰一
 人口減少というのを前提にお答えになったんですけども、人口が今のまま推移するとという前提条件で今聞いたわけですよね。その点でちょっと今のお答えは的確ではないというふうに思います。
 今入居申し込みができる収入基準は政令月収が10月15万8000円ということになっておりますが、この基準はどういうふうになるんでしょうか。

住宅政策課長
 現在の入居申し込みの際の収入基準については、低額所得者の居住の安定を図るため必要なものとして政令で定める金額を参酌して設定したものであり、当該基準は変わりません。

中森辰一
 2007年にですね、それまで政令月収20万円だった入居も、入居申し込みができる基準を15万8000円に引き下げました。そのために多くの市民が申し込みができなくなったわけですね。
 それより以前に収入分位25%、全国の世帯のうちで収入が少ない方から25%までの世帯ということで設定されていた政令月収20万円以下という世帯が、政府の経済政策の誤りによって格差が拡大して、貧困世帯が大幅に増えた。36%にまで増えてしまいました。そのためにですね、公営住宅を申し込める世帯が1.44倍に増えたということになったわけです。
 これは貧困の世帯が増えたわけですから、当然、公営住宅を大幅に増やして対応するべきでしたが、それをやらないためにですね、対象世帯を絞ることにしたというのが、この今の15万8000円というものであります。
 増えてしまった11%分の対象世帯、これを切り捨てるために政令月収を切り下げた。当然の応募倍率ってのはこれは引き下がったわけです。
 格差は今なお進行中であるわけですし、少しずつ賃金も上がっておりますけども物価上昇には追いついてはいないわけで、そういう点でいうと、あの実際は15万8000円という枠の中であってもですね、もしかしたら需要というのは増えているかもしれない。このことはぜひ考えていただきたいというふうに思います。
 国が新たに「著しい困窮年収未満世帯」という考え方を作り出したわけですが、この考え方でこれからの公営住宅の必要量を考えていくんだということになっているんですよね。
 ということになると、この著しい困窮年収未満世帯というのをこれからの対象世帯にしていくということでありますとですね、もしかしたらこの必要量というものが減っていく可能性もあるんじゃないかと私は警戒をせざるを得ないというふうに思っています。
 今後、申込資格の政令月収を低くしていくということも、もしかしたら考えられるかもしれないなというそういうふうな思いも持っております。これは申し上げておきたいというふうに思います。
 そういう点で、今後の計画っていうのはぜひ慎重に検討していただくようにお願いをしておきます。
 次に、これまでのマネジメント計画で建て替えを計画していたけれども、予算が確保できないために建て替えができていないというところがあったと思いますが、どれだけありますか。

住宅政策課長
 現行のマネジメント計画において、建て替え・用途廃止などとしている1452戸のうち、令和3年度に完成した南観音住宅の89戸および現在工事中である基町第21、22アパートの177戸などを除いた約1100戸については、事業計画の検討、入居者との調整等に時間を要していること、財政運営方針を踏まえた調整により事業に着手していません。

中森辰一
 こういう実態ですので、次のマネジメント計画で建て替えると位置付けられているところが増えているんだというふうに思うんですね。
 次の計画で、建て替えと位置づけられたところが計画通り建て替えがこのこれからの10年間でできるのかどうか。その見通しはどうでしょうか。

住宅政策課長
 来年度からの第2期計画においては地域コミュニティや市街地環境との調和を考慮した計画設計を進め、予算の確保に全力で努めるとともに、民間活力の様々な形での活用も図り、計画的な再編・集約に取り組んでいきたいと考えています。

中森辰一
 今民間活力という言葉出てきました。これは場合によっては、市が設定をした基準に合致した民間住宅を借り上げて、市営住宅として活用するということも考えておられるということでよろしいですか。

住宅政策課長
 先ほどの建て替えの際の民間活力というものはまた再開発事業であるとかそういったものでありますが、その他ですね、この第2期計画で述べております民間住宅の活用ですね、それについての見解としましては、民間賃貸住宅の活用とは、民間賃貸住宅を借り上げ市営住宅として活用すること、およびセーフティネット住宅の家賃補助制度、これらを想定しております。

中森辰一
 家賃補助制度っていうのはこれは十分に補助されないと市営住宅の代わりにはならないというふうに思っておりますので、そこは慎重に取り組んでいくべきだというふうに思います。
 それで民間住宅を借り上げるという場合にですね、家主の意向で現状では高齢者の入居を拒否するところがあるんですね。民間住宅の場合。入居中に孤独死をしたりすると、その後始末は家主がやらないといけないというふうなことになっているので、そんなことはできないというので、なかなか入れてもらえないというそういう実態があります。
 そうしますと、その孤独死の後の対応なども含めて、この入居者の問題っていうのは、市営住宅として全て市行政が責任を負うという形でないと、民間住宅の借り上げってのは難しいんじゃないかなというふうに思うんですが、その点はどういうふうにお考えでしょうか。

住宅政策課長
 借り上げ公営住宅においては、借り上げ期間中は、直接建設により供給している市営住宅と同様に、孤独死の対応など管理を市が行うことになると考えています。
 責任区分などの制度設計については今後検討してまいります。セーフティネット住宅においては、通常の民間賃貸住宅と同様に、家主と入居者間での賃貸契約となるため、孤独死の対応などは個々の契約によるものと考えております。

中森辰一
 そういう点でもですね、セーフティネット住宅っていうのは、特に1人暮らしの高齢者などの場合はですね、なかなか難しいんじゃないかなというふうな気がしております。
 この民間住宅を活用するという場合に限ってお聞きしますけれども、その場合の、そこの家賃というのは、市営住宅で設定する家賃と同じ考え方で、低廉な家賃が設定をされる、特に収入が少ない世帯には、減免制度の適用ということも行われることになるんでしょうか。

住宅政策課長
 借り上げ公営住宅については、公営住宅法に基づくものであるため、直接建設により供給した市営住宅と同じ考え方で家賃を設定し、減免制度も適用されます。
 セーフティネット住宅の家賃補助に係る国の補助制度では、現時点で減免制度は設けられておりません。

中森辰一
 次に、現に活用している市営住宅建物を最大70年間使用するということになっております。しかし古い中層住宅の多くが階段室型ということになっておりまして、エレベーターがないために、現役世代で元気なときに3階4階5階といったところに入居したけれども、高齢になったり病気などで階段が使いづらい、使えないそういう入居者市民にどう対応するかっていうことが大変重要な課題になっているわけですね。
 経済効率が悪いということでエレベーターの設置をやめたんですけども、その代わりに、市営住宅の1階などへの住み替えというやり方で対応するようになっております。
 同じ建物だけの住み替えから、同じ市営住宅団地内での住み替えというふうに対象範囲を広げるというふうな形で制度の改善は行われてきたんですけども、それだけでは解決できないほど高齢化が進んできているというふうに認識しております。
 高齢になって、足腰が弱っている方とか、そうした人を抱える家族の方にとって、住み替えつまり、引っ越しをすること自体が難しくなっている。そういう人たちが増えているんじゃないでしょうか。
 もう施設に最近入ってしまわれたんですけども、県営住宅に住んでおられたある高齢の一人暮らしの方がですね、建て替えの話がここではあるんだけれども、高齢になって病院に行くだけでも肉体的に負担が大きい。そういう状態で引っ越しの準備をしたり、引っ越し先で荷物を解いて住める状態にする、そういうことはとてもできないというふうなことを言っておられて、今のままでというふうなことを言っておられたんですね。
 こういう方々に住み替えを働きかけるということになるとですね、引っ越しの準備作業とか引っ越し先での作業も含めてこういう方々の自己責任じゃなくて、行政が全面的に支援をするということをやらないと、住み替えという政策そのものに乗っていけないということになるんじゃないかというふうに思います。
 そこまでやらないと、住み替えという政策は、これから先誰でも有効だというふうなことにはならないというふうに思いますけども、この点はどういうふうに受け止めますか。

住宅整備課長
 階段室型中層住宅へのエレベーターの整備については、平成25年度から従来の方針を改め、上層階から1階、またはエレベーター停止階への住み替え制度による対応をすることとし、同一棟内に限定していた住み替え範囲を団地単位まで拡大するなど、制度を拡充して取り組んでおります。
 その際、引っ越し業者では、高齢者の引っ越しサポートとして、荷造りや荷解き、片付けまで行うプランがあることなどを

音声不良につき後日訂正
 こうした方々のうち、例えば、若年壮年のうちに入居されたものの、その後、加齢や疾病、経済的な事情などにより、自らでの引っ越し作業などが行えなくなっている方々にも安心して住み替えていただくにはどういった支援が必要なのか、他都市の状況について情報収集しながら調査および研究を行っているところでございます。

中森辰一
 建て替えをするために引っ越してもらうというときには相当手厚い支援が行われております。しかしこの住み替えという場合ですね基本的には自己責任ということになってるわけですよね。
 先ほど言ったことっていうのは、これは費用という点でいうと、今まで住んでたところを解約することになるので元に戻すという市の規定がありますけれども、それを履行するというそのための費用だけではなくて、先ほど申し上げた、引っ越しのために荷物を移動するっていうことだけではなくて、その準備後始末、それから新しいところでの様々な作業、そういうところまで含めたことがこれ費用として押しかぶさってくると。そこまではなかなかしんどいという。当然低所得者ですから、そこは考えていかないといけないというふうになるわけですよ。
 そういうことまでやっぱり考えていただかないと、この住み替えっていうことはなかなか機能しませんよということを申し上げました。
 これ以上答弁は求めませんけども、これはぜひこれから先の政策の問題としてね、お考えいただきたいということを申し上げておきます。
 それからやっぱりエレベーターっていうのは非常に今住んでいる方々にとっても非常に助かるわけですよ。高齢化対策として、やっぱりあのエレベーターの設置というのが最も合理的ではないかなというふうに考えております。
 例えばですね、4階とか5階に住んでおられる要介護になった高齢者、こういう方々は外に出られないわけなんですけれども、訪問介護などが行われております。そのサービスの中には訪問入浴サービス、こういったようなものもあるわけですよ。
 これは自宅で浴槽が使えないということで可搬型の浴槽を持ち込んで自宅で要介護の高齢者入浴サービス、こういったものを提供するわけですけども、重量のある浴槽をね、5階まで運ぶってのはこれはなかなか大変な作業なんです。
 そういうことを考えてもですね。やっぱりエレベーターがあるっていうのは非常に大事なことなんだということを、ぜひ考えておいていただきたいと思います。
 次のマネジメント計画にはですね、ぜひ階段室型の中層住宅にエレベーターを設置するということもやっぱり盛り込むべきではないかなというふうに思うんですけども、この点、改めて答弁を求めます。

住宅政策課長
 階段室型の市営住宅へのエレベーター設置については、1基当たり約2000万円以上となる整備費に対し、利用個数が最大10個程度しかないこと、また、整備後の電気料金を共益費として入居者に負担していただくことについて理解を得ることが容易ではないことなどの課題があることから、平成25年度に住みかえ制度による対応に方針転換し、取り組んでいるものであり、次期マネジメント計画に盛り込む予定はありません。

中森辰一
 エレベーターがない中層住宅っていうのは高齢化が進んでいる時代には全く沿わないものだというふうに思っております。
 これは先ほど言った様々なことも含めて人権保障という点でも大きな問題があるんじゃないでしょうか。
 階段室型の中層住宅にはエレベーターを設置する。設置しないんであれば、あるいは設置できないところにはですね、これも建て替えを進めていくということが必要で、これは大変重要な課題だということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 もう一つですけれども、市営住宅の立地条件として、都心ではなくても、交通の利便性のいいところ、あるいは交通の利便性に全く問題がない、そういうところが望ましいというふうに思いますけれども、どういうふうにお考えでしょうか。

住宅政策課長
 委員ご指摘の通りと考えます。マネジメント計画第2期においても、デルタ市街地については、生活や公共交通の利便性が高く、高齢者世帯にも暮らしやすい環境であるため、最大限活用することとしています。
 また、デルタ周辺部においても、生活や公共交通の利便性を考慮し、計画的に建て替えなどを進めることとしています。

中森辰一
 次のマネジメント計画の中でですね、建て替えがもう頓挫している高須住宅っていうのを廃止するというふうになっております。
 一方で、西区と安佐南区との境にある新庄町というところがあるんですが、そこに6棟の階段室型市営住宅があります。そのうちの1棟をこの計画期間中に建て替えるということになっております。
 これ新庄住宅っていうのは交通利便性という点ではですね、バス停が川の反対側にありますけれども、このバス停から住宅入口まで570m。そのうち途中から住宅入口までの250m程度は急な坂道になっているんですね。
 高齢者には大変厳しい。山に近いので湿気も多い。あんまり条件がいいところじゃないわけですよ。古いっていうこともあるんですけども、公募しても申し込みがないので常時公募というふうなことになっております。
 つまり、需要が極めて低いところなわけです。他方で、高須住宅というのは、建て替えをしようとしたけれども住民が高い建物を建てさせないという取り組みをしてきた中で、6階建ての建て替えを計画したためにですね、地域住民から猛反発を受けて、建設を断念した経緯があります。それ以来はそのままになっています。
 次のマネジメント計画では高須住宅そのものを廃止するということになってるんですね。しかし、高須住宅っていうのはですね、すぐ近くに広電の郊外、電車の電停があって交通利便性が非常に高い立地条件になっております。
 建てかえれば確実に応募倍率が高い住宅になります。問題は、4階以上の高い建物を建てないように、地域住民が努力して住環境を守ってきたのを無視して、6階建てを建てようとしたところにあるわけですから、従前通りの4階建てにすれば、これはそんなに大きな反発っていうことはないというふうに思うんですよね。
 で、その需要のなさそうなところを立て替えて、需要の高いところが明らかなところを廃止するっていうのは、これは極めて合理性を欠いた考え方ではないかな、やり方ではないかなというふうに思うんですが、どういうふうにお考えでしょうか。

住宅政策課長
 まず、高須住宅につきましては、現在の低層および中層5棟から高層、先ほど委員6階とおっしゃいましたが、計画としてはですね12階のものを1棟ですね、に建て替える方針としておりました。ところが周辺との調和や市営住宅の空き家の状況を踏まえた必要整備戸数の再考を理由に、令和2年度から建て替え事業を一旦中止としております。
 現行のマネジメント計画では、全体管理戸数の維持を前提としていましたが、今度の第2期計画では、市営住宅の管理戸数を低減していく方針としていることや、高須住宅を含む周辺一帯のコミュニティが円滑に持続される必要があること、周辺住民が主体となった地区計画の策定など、まちづくりのルール化に向けた具体的な動きもないことなどを総合的に勘案し、高須団地は用途廃止することとしました。
 また、マネジメント計画第2期において新庄アパートを含むデルタ周辺部については、生活や公共交通の利便性、周辺の住環境への影響を考慮し、計画的に建て替えを進める方針としています。
 新庄アパートについては、公共交通であるバスの利用も徒歩圏内で可能であり、現時点では現在のこの計画の方針にかなうことから、建てかえの対象に位置づけております。

中森辰一
 570m、新庄住宅の場合ですね、坂道を降りて川を渡って570m歩いていくとですね、バス停はあるんです。ここのバスの便は結構頻繁な便数がありますけれども、だからそこまで行けば便利です。
 だけども、そっから自分の住宅へ帰ったり出て出かけていったりするのはあまり便利がいいとはいえない。しかも坂道で高齢者にはきつい。
 そういう条件の悪いところをあえて建て替えを進めていてこれからも維持していくよりもですね、もっと利便性の高いところで住宅を作っていくという、そういう考え方に転換するべきだというふうに思います。
 その点はもうちょっと考え直す必要があるんじゃないかなということをここでは申しあげておきます。

2.アストラムラインについて
(1)女性専用車両設置について

中森辰一
 次に、アストラムラインへの女性専用車両設置ということなんですけれども、広島市内を沿線とする鉄道など大量輸送機関の車両の中での痴漢行為の発生が以前から問題になってきております。
 JRやアストラムラインで事件が度々発生してきたと認識をしております。先月2月9日にもアストラムラインで女子高生が痴漢被害に遭ったという報道もあったところですし、昨年8月26日の中国新聞デジタルでは、「今も乗るのが怖い 広島 アストラムラインで痴漢被害の女性 癒えぬ心の傷」という記事がありました。
 痴漢は悪質な性犯罪です。完全に防止することが必要なんですけれども、その見通しはなかなか立てられないっていうのが現状だというふうに思います。
 しかしこれは、市民の日常生活上の安心安全の重要な課題の一つです。しっかりした対策を行うことなしに、安心安全な公共交通機関にはならないと考えます。
 対策を行う上で、まずは実態を確認しなければなりませんけれども、アストラムラインで発生した痴漢被害っていうのは把握されているというふうに思いますが、その状況を教えてください。

公共交通調整担当課長
 広島県警察の公表資料によると県内における令和7年の痴漢の発生件数は114件で、公共交通機関などを含め発生場所を特定した件数は公表されていません。
 なお広島高速交通株式会社からも警察から情報提供が受けられないため発生件数を把握できないと聞いています。

中森辰一
 発生件数が把握できないということになっておりますが、実際に発生しとるわけですね。これをほっといていいのかということなんですよ。
 受験生が受験会場に行く際に痴漢被害に遭っても、トラブルで時間を取られて、試験開始の時間に遅れるっていうことを心配してですね、泣き寝入りをするといったことも言われております。実際にそういうこともあるんだそうですよ。
 このようなことを含めて、表に現れない痴漢被害が相当あるんじゃないかなというふうに思います。アストラムラインを運行する広島高速交通株式会社としてですね、どのような取り組みをこれまで行ってきたんでしょうか。

公共交通調整担当課長
 広島高速交通株式会社では、全ての車両に防犯カメラを設置したり、広島県警察と連携し啓発用ポスターを掲示するなど、継続的に痴漢防止対策を実施しています。
 また、同社では朝夕ラッシュ時間帯の混雑緩和に向け、令和8年3月14日からダイヤ改正を実施することとしており、痴漢が混雑時に発生しやすい傾向にあることを踏まえると、このたびのダイヤ改正も痴漢防止の一助になるものと考えております。

中森辰一
 ところで広電とJR、アストラムラインの三つの鉄道会社が共同でですね、「安心レールプロジェクト」というものをこの3月の1ヶ月間実施しております。
 駅、電停、車内にポスターを貼り出して3日と17日には直接の呼びかけキャンペーンも行われるということになっておりますが、テーマを変えて行われる、こういうこの取り組みの中で第1回のテーマが痴漢・盗撮防止ということになっております。どうしてこういうテーマになったのか教えてください。

公共交通調整担当課長
 広島高速交通株式会社からは、プロジェクトを共同で実施している広島電鉄、JR西日本と協議の上、広島エリアの鉄道を誰もが安心して利用いただけるようにすることを目指すという本プロジェクトの目的を達成するためには、まずは痴漢・盗撮による深刻な被害を防止することが最優先で取り組むべき課題であると考え、第1回のテーマに掲げることとしたと聞いております。

中森辰一
 こういう取り組みをやること自体は、必要なことだというふうに思うんですよね。ただですね。聞くところによりますと、ポスターの掲示っていうのがあるんですが、非常に少ない。掲示箇所そういうことが指摘をされておりますので、やるんだったらもっと思い切っていろんなところに掲示する。各駅に掲示する、社内にもしっかりと掲示していく、そういう取り組みをやっぱりやっていくべきだということを指摘をしておきます。
 それで運行会社として痴漢という性犯罪を防止するための対策っていうのは、これはもうどうしてもやらないといけない、安全安心の課題としてですね、最も重要な課題の一つなんだというふうに思うんですね。
 その重要な課題解決のための、一番効果がある現実的な対策として、女性専用車両を設置するっていうことがあるんですが、これについてはどういうふうに考えておられるんでしょうか。

公共交通調整担当課長
 広島高速交通株式会社からは、「アストラムラインは1編成の車両数が6両と少ないことから、例えば1両を女性専用車両とすると、車両ごとの混雑状況に大きな隔たりが生じ、ご乗車いただけないお客様が生じることなどが懸念されるため、導入を見送っている。また全国の他の新交通システムにおいても同様の事情から女性専用車両の導入事例はない」と聞いており、本市としても現時点において導入は困難であると考えております。

中森辰一
 いろんな啓発の取り組みとかは行われている。ただですね。犯罪を行う人は特定できていないわけですし、その誰が行うかわからないそういう中で、なかなかその啓発といっても、難しいんじゃないかなというふうな気はしております。
 周りの目ということがあるので、いろんな取り組みもしているかなというふうに思いますけども、それはそれで必要なことだと思いますが、やっぱりもっと直接的な場、ことっていうのがね、やっぱり必要なんじゃないかなと思うんですよ。
 日本共産党の東京都議団がウェブで行ったアンケートでは、時間は電車の中が一番多いということがわかるということと、痴漢被害に遭っても、体が硬直して何もできなかったとかですね、そのために、後から被害があったことを周りや警察に伝えても取り合ってもらえなかったから声に出さないけれども、被害が繰り返されたと、こういったコメントもいろいろとありました。
 要するに、表に出るのは氷山の一角で、毎日痴漢という犯罪が発生しているのではないかという問題意識がいるんじゃないかなというふうに思うんですよ。
 そう考えますと、やっぱり被害に遭う可能性がない安全な空間が必要だということになります。運行側の都合を言っているわけですが、これは毎日被害、あえて言えば犯罪が発生しているかもしれない、そういう状況に対して、女性に限定した車両1両を設置してみるっていうことは、これはやってみる価値は大いにあるんじゃないかなと思うんですよ。
 6両編成で駅のホームが作られておりますから、そのために1両増やすということはできませんが、利用者の半分が女性だというふうに考えればですね、半分の3両を女性専用という考え方もできると思います。
 まずは1両だけ女性専用車両にしてみて、どのようになるかしばらく見てみる。そして継続するかどうかをその上で判断する。いうことでもいいんじゃないかなというふうに思います。
 いくつかできない理由もありましたけれども、これは運行する側の都合であってですね、被害を受ける側が後回しになってるっていうことになってるんじゃないかなというふうにも思ってしまいます。
 犯罪者が誰かわからない中で啓発活動をやってみてもですね、なかなか犯罪はなくならないんじゃないかなというふうに思います。
 まず犯罪を実行する場をなくすということが必要なんじゃないでしょうか。啓発活動もやったらいいと思いますが、女性の利用者へのアンケートを取る。そして痴漢被害の経験があるか、そういうことを聞いたことがあるか、女性専用車両の設置についてどう思うか。こういったことをですね、実態調査とあわせて、女性利用者の意識や要望聞いてみる。いうことも必要なんではないかなと思います。
 女性専用車両を設置をするということを判断するためにも、こういうアンケートもやってみてはどうかなというふうに思いますがこの点についてはどうでしょう。

公共交通調整担当課長
 広島高速交通株式会社からは、各駅に設けている意見箱、正式名称でいうとお客様の声ボックス等に寄せられる意見、要望を通じて、女性を含む全ての利用者の声を把握するよう努めていると聞いております。

中森辰一
 意見箱ってのはこれ受身の取り組みですよね。もっと積極的に女性の利用者の皆さんにチラシを配って、そのアンケートを1セットにしたチラシを配るとかですね、そういうふうに積極的に声を集めていく、あるいはインターネットで声を集める、そういったこともあり得ると思いますよ。もっと積極的な取り組みが要ると思います。
 これをですね、痴漢被害っていうのを単なる日常のことに済ますんじゃなくって、これは犯罪が毎日行われているかもしれない。女性をそれから守るためにどうしたらいいのかっていうことをもっともっと前向きにっていうか積極的に考えてみていただくっていうことが必要ではないかなというふうに思うんですよ。
 これは実はですね、この問題女性だけじゃなくて男性の側の問題でもあると思います。
 痴漢行為などそんな気はない男性の方が圧倒的多数だと思いますけれども、特に混雑しているときは、体が接触をせざるを得ないほど混雑した状況の中でですね、女性の体に手が触れたりしないように神経を使うという方も多いんじゃないかと思います。男性にとっても精神的な負担になっている。
 女性専用車両ができるっていうことであれば、そういう神経を使うことが少なくなるという点でも、これは男性客にとってもありがたいことだと思います。
 昨日の中国新聞の国際女性デーに関わってのコラムの記事の中で、女性の問題は男性の問題でもある。これはいろんな課題、問題について言われているわけですけども、そういうふうなあのことも述べてありましたけれども、混雑している状況でも、女性が安心してアストラムラインを利用できる条件づくりが求められているわけですよ。
 これはまず、一両を設置してみるべきだというふうに思いますので、アンケートの実施も含めてですね。それを重ねて取り組みを求めておきたいと思います。

(2)延伸事業について

中森辰一
 次に、そのアストラムラインの延伸事業について、いくつか質疑をさせていただきます。
 まず確認ですけれども、今回の予算でアストラムラインにおける障害者の利便性向上の推進という事業がありました。
 広島高速交通株式会社に対し、障害者割引に対応したICカードの導入に必要となる決済システム改修費を補助するというふうになっております。
 これは主としてアストラムラインでも、障害者割引に対応したICカード、わざわざ障害者割引券を買わなくてもICOCAと同様に使える障害者割引のついたICカードが使えるようになるというふうに理解してよろしいでしょうか。

公共交通調整担当課長
 今回計上した予算は、アストラムラインを運営する広島高速交通株式会社が、障害者割引に対応したICカードの導入を決定し、それに伴って必要となったシステム改修に対して本市として支援を行うものです。
 このたびのシステム改修により、通常のICOCA同様に改札機で障害者割引に対応したICカードが利用できるようになり、乗車の都度、券売機で乗車券を購入する必要がなくなることから、本市としてもアストラムライン利用時の障害者の利便性が大きく向上するものと考えています。

中森辰一
 昨年12月議会の建設委員会で、障害者割引に対応したICOCAを導入するというふうなことを要請したわけですけども、実質同じことができるようになったということだと受け止めております。
 早速、この要請に応えていただいたということは大変ありがたいことで感謝を申し上げます。
 先日2月12日にですね、芸備線を存続させるための議員連盟が開いた講演会で、4人の講師の1人として講演された前の富山市長さんが、公共交通の運行や施設の改善は市民の利益のためだというふうに強調しておられました。
 またバスや電車の公共交通の路線ができ、駅ができることでその地域の利便性が高まって、まちが形成されるといったことも強調しておられました。
 路面電車の乗降場を含めた広島駅南口の整備は、確かに乗客の利便性を向上させるものだというふうに思います。県外から広島駅に降り立った旅行者は、電車の乗降場が改札口と同じ高さに設置をされ、天候に関係なく乗り降りができ、都心部にアクセスできるということや、その景観を見て驚いて、心を動かすということもあるだろうというふうに思います。
 ただし、広島市の施策がそれだけでいいわけではないと思います。県外から来た観光客などは、そのためにどれだけの財源が投入されたかっていうことを、あえて考えることはほとんどしないと思います。
 われわれ広島市民の暮らしに責任を負う立場にある者としては、広島市の主権者である広島市民の暮らしの底上げを、市の施策の基本として、個々の事業を進めていくっていうこととのバランス、限りのある財源の配分という点でのバランスなどを考えながら取り組んでいく必要があります。
 公共交通を含めた都市の機能を高めていくということ自体は否定はしません。必要なこともあります。
 が、今の広島市の進め方っていうのは、市民生活向上のための施策とのバランスという点で問題があるんではないかというのが、私たちの意見で、その立場で様々な議論も行ってまいりました。
 そういう中で、今回のアストラムラインで障害者割引に対応したICカードの導入に取り組み実現をするということはですね、両方の意味で、広島市の都市としての水準を高めることにつながるんだというふうに思います。こういうことを大いにやっていただきたいというふうに思います。
 さてそのアストラムラインなんですけれども、西風新都から西広島駅までアストラムラインを延伸する事業について、整備効果の再算定業務として5000万円が計上されております。
 市としては、アストラムラインの延伸事業は実施すると決めて沿線住民への説明会もやりましたし、事業を遂行するための法的な手続きも進めておられます。
 こうした中であえて整備効果の再算定を実施する理由っていうのは、何なんでしょうか。

交通施設整備担当課長
 先月の本会議で答弁したように、アストラムライン延伸事業の手続きは予定を1年ずらすこととしました。
 現下の物価高騰等の社会経済情勢を踏まえると、大幅な増額は、事業費のみならず、便益額にも生じることから、それまでの間に整備効果を再算定するものです。

中森辰一
 その整備効果を再算定して、費用便益比が落ちるということなったときにどういうふうに判断するかっていうことなのかなというふうに思いますけども、この延伸事業に関して私が持っている疑問について、いくつかあるんですけども、これからお聞きしていきたいというふうに思います。
 改めて確認しますが、そもそも延伸事業は何のためでしょうか。簡潔にお答えください。

交通施設整備担当課長
 アストラムラインは、本市が目指す広島型公共交通システムにおいて、基幹的な役割を担う重要な交通機関であり、広域公園前駅からJR西広島駅までの間を延伸整備し、JR山陽本線と一体となった軌道系の循環型ネットワークに仕上げることは、都心と西風新都間の循環を創出し、西風新都のまちづくりを加速させることになります。
 また、JR山陽本線と一体となった循環型ネットワークは、広島広域都市圏内の各市町との結びつきを深める広域的ネットワークの形成にも資するものです。
 このように、アストラムラインの延伸は多大かつ多面的な効果をもたらすものであり、本市のまち作りを進めていく上で重要なツールとして不可欠であることから、実施することとしているものです。

中森辰一
 そのためにですね巨額の費用をかけようとしているわけですけれども、この事業によってですね、沿線地域となる例えば佐伯区五月が丘団地の住民とか、西区己斐上地域の住民の暮らし、これを良くするということにつながっていくんでしょうか。

交通施設整備担当課長
 沿線地域への効果としては、西広島駅など交通結節点を介して各方面へのアクセス性の向上が図られることや、沿線の利便性向上による人口流入効果に伴う地域の活性化が期待できるなどがありますが、本事業はそうした効果のみならず、先ほどもご答弁した通り、本市のまちづくりにとって多大かつ多面的な効果をもたらすものと考えています。

中森辰一
 現実に良くなるのか、あるいはその逆になるのかっていうことを考えていく必要があるんじゃないかと私は思っているわけですけども、運営する広島高速交通株式会社の採算性にはですね、今回の事業ってのは到底ならないということが明らかなので、市の行政が丸抱えで、市の財源で建設工事も車両の整備も行われます。
 完成する頃には、こんにちの物価高騰等の影響を受けておよそ1000億円にも上るんじゃないか、そういうふうな予測もあり得るわけですけれども、沿線住民の利便性向上、生活の質の向上の内容ってのは、その大きな財源投入規模に見合うようなもの、見合ってですね、そういうふうな効果も起きてくるのかどうかってのは非常に私は疑問なんですけども、市のお考えとしてはどうなんでしょうか。重複するなら別にいいです。

交通施設整備担当課長
 繰り返しになりますが、本事業は多大かつ多面的な効果をもたらすものであり、沿線地域のみならず、本市のまちづくりを進めていく上で重要なツールとして不可欠なものと考えています。

中森辰一
 延伸事業によるまちの発展ということなんだと思いますけれども、この延伸事業の完成によって、沿線周辺の開発がどういうふうに進むというふうにお考えなのか、そのビジョンというのはどういうものか。あるんであれば改めて簡潔にご説明ください。

交通施設整備担当課長
 現行区間の開業後は安佐南区の西原や古市地区等で駅周辺にマンションの建設ラッシュが起きたり、宅地化が進むなど、アストラムライン沿線を中心に急速に市街地化が進んできたという実態があります。
 こうしたことを踏まえると、今回のアストラムラインの延伸整備においても、延伸区間を中心に開発が進み、人口増加などの波及効果が見込まれると考えております。

中森辰一
 本当にそうなるのかねということなんですよ。アストラムライン延伸の沿線地域となる五月が丘団地にしてもですね、己斐上の地域にしても、沿線は既に住宅やあるいはその住民と関わりのある商店などがびっしりと建っている地域です。
 仮称ですが己斐上駅となっているところも、己斐中駅となっているところもですね、アストラムラインの高架橋を作る己斐中央線の道路にしても、全てこれから用地買収をしていくっていうことになりますけれども、公共で用地買収をするところは別として、それ以外のところがどう変わっていくのか、あるいは変わらないのではないか、そういう疑問があります。
 市が説明してきたように、アストラム駅周辺が大きく変化して街として発展するということに本当になるんだろうか、延伸区間の沿線の周辺が本当ににぎわった状態に変わっていくんだろうかとそういう疑問はなかなか消えないわけです。
 まず五月が丘団地ですけども、全くの住宅団地なわけですよ。沿線の道路、沿道には団地住民が利用するためのいくつかの商業施設とか店舗がありますけれども、500m間隔ぐらいになってると思いますが、作られる二つのアストラムライン駅の周辺とか沿線にですね、民間が投資して新たなにぎわいが発生するような開発の余地がどれだけあるんだろうかというふうに思いますが、どういうふうな展望があるんでしょうか。

交通施設整備担当課長
 五月が丘のような既存の団地については、利便性が高い駅周辺を中心に商業業務施設や病院等の生活利便施設の立地が進み、当地区が今以上に住みやすいまちになるのではないかと考えています。

中森辰一
 もう一つ聞きます。己斐上地域には、終点の西広島駅までに二つの駅が計画をされておりますが、駅ができたとしても、その駅の周りの住宅地などを買収して急速な民間投資が行われる用地がどれくらいあるんでしょうか。どういうふうに展望しておられるんでしょうか。

交通施設整備担当課長
先ほどと同様に、駅周辺は利便性が高いことから、急速かどうかはわかりませんが、民間投資の可能性があると考えています。

中森辰一
同じく駅と駅の間が800m程度あるいは1km程度ありますけれども、駅周辺以外の沿線で、現に住民が住んでいる住宅地などを買収して、民間の開発投資がどんどん行われる余地っていうのがどの程度あるかというのも疑問があります。
この点は、祇園新道周辺で開発が進行したというふうにおっしゃったわけですけれども、両サイドは山の斜面に団地が作られているわけですよ。今は、あの己斐はですね、あまり開けてない谷部分に線路を作る己斐上地域、これはですね、この大きく祇園新道周辺とは違うと思います。
 条件が大きく違うんじゃないかと以前にも言ったと思いますけども、どのような展望を持っているんでしょうか改めて聞かせてください。

交通施設整備担当課長
 本市においても、場所によって条件が違うと認識していますが、現行区間を見ますと、西原などの平地では開発が広範囲に進み、その先の長楽寺から大原あたりでは谷筋となっているものの、駅周辺にはマンションが建つなど、地形に応じた開発が進められてきたことを踏まえると、延伸区間においても同様に開発が行われる可能性があると考えています。

中森辰一
 それから己斐上地域にはですね、アストラムラインの延伸が計画されている谷を挟んで、多くの住宅団地があります。この住宅団地住民の方が実は沿線地域住民より多いわけです。
 で、己斐地域住民というのは、こうしたところ、団地住民も含まれるべきだというふうに思うんですけども、この巨額の費用を投入するこの延伸計画延伸事業、大きな高低差のある団地の住民にも利便性を提供できるのかということがありますが、この点はどうでしょう。

交通施設整備担当課長
 本市では、アストラムラインを含めて、全体として利便性の高くシームレスな公共交通ネットワークを構築することとしており、アストラムライン沿線地域についても、アストラムラインとバスが連携するようバス路線の再編を行うことになると考えています。

中森辰一
 今、バス路線のお話がありました。今はですね、団地バスがそれぞれ入ってるんですが、便数がどんどん減っていて不便になってきております。
 ここの住民にとってはこの利便性が向上するという非常に重要な問題ですが、これはバス便の増便といったようなことが考えられるということでよろしいんですか。

交通施設整備担当課長
 繰り返しになりますが、アストラムラインとバスが連携するよう、バス路線の再編を行うことになると考えています。

中森辰一
 これつまりフィーダー化っていうことですね。それでいいのかどうかっていうのは、これは地域住民と話をしてみないといけないんじゃないかなというふうに思うんですよ。
 それで、こういった問題とともにですね己斐中駅ですね、ここで敷地を相当削られる商業施設があるんですけれども、昨年も言いましたけども、これがどうなるかってのは重大な関心事です。1年たってこの問題については何か進展がありましたか。

公共施設整備担当課長
 昨年9月に開催しました説明会においても、本事業区域内にあるフレスタ己斐上店については、地域の方々の大切な商業施設であるといったご意見をいただいており、その旨を事業者にお伝えしています。
 現時点で事業継続するかどうかは事業者の判断となりますが、本市としてはこういったご意見があることを踏まえ協議していきたいと考えています。

中森辰一
 これはですね、どういうふうなことになろうと事業継続はこれ必須の前提ですよ。そういうふうに考えてこれは取り組んでいただく、行政としてもですね、取り組んでいく、どういう支援ができるのか、これを維持するためにどういうことができるのかということを考えながらやっていただくことが必要ではないかなというふうに思っております。
 それから西広島駅のアストラムライン駅っていうのが、この西広島駅の北口側ではなくてですね。西広島駅の駅舎から大きく南側に張り出して、南口側に張り出して、駅前のロータリーの東にある中央分離帯の上まで作られるようになってるんですけどもどうしてこういう構造になってるんでしょうか。

交通施設整備担当課長
 アストラムライン西広島駅は、JR山陽本線や路面電車との乗り換え利便性を考慮し、JR西広島駅南口駅前広場の上空に設置する計画としています。
 また、同駅は終端駅となることから、万が一列車が停止位置をオーバーランした場合においても、安全に停止できる余裕を確保するスペースを設けなければならないことから、アストラムライン西広島駅のホームから中央分離帯付近まで高架を整備する必要があります。

中森辰一
 駅の上を通過してああいう構造にするということで大きな費用もかかるというふうに考えておりますけども、その点は今回はこれ以上申し上げないことにします。
 広電の電車とかバスを利用する人たちの利便性を考えるとしてもですね、せっかく作った南北自由通路、こういうものもやっぱり利用するっていうことも私は考えておったんですけども、これはこれで置いときたいというふうに思いますが、この今の西風新都の人たちにとって、その都心に到達するということでいうとですね、一番利便性の高いのは、やっぱりバス便ではないかなというふうに思うんですよ。
 高速4号線っていうものもですね、ありまして、そもそもそのために作られたんじゃないかなというふうに思います。
 このバス便の拡充については、今2連節から5連節の電車が走っておりますけども、ああいうふうなですね2連節の連節バスっていうのをですね導入するっていうことも考えられると思うんですけども、そうすると、1便当たりの輸送量を大幅に増やすいうことができるということになります。
 住民のための交通政策としてはですね、こういったバス便の運行の改善ということも含めて、バス便を充実していくっていうことこそですね、市としての経費面でもですね利便性向上、都心への速達性いう点でも現実的にはベストじゃないかなというふうに私は思っているわけですよ。
 運転手の確保ってのは問題ですが、一番の問題は、やはり給与面の問題だというふうに思いますので、そこは大きな改善の余地があると思います。
 バス交通のあり方については、市が主導する市とバス会社の共同運営システムを作っているわけですから、こういう中で、このことも含めてですね、改善を進めていくことができるんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、こういうことについてはどういうふうにお考えでしょうか。

交通施設整備担当課長
 アストラムラインは速達性、定時制、輸送力などの面においてバスに比べて優位であり、デルタ市街地と西風新都の循環を担う基幹公共交通として最もふさわしいと考えています。
 本市としては、アストラムラインと委員からご質問のあった高速4号線のバスなどを含めて、全体として利便性の高く、シームレスな公共交通ネットワークを構築していきたいと考えています。

中森辰一
 西風新都の人たちにとっては、おそらく西広島駅へ行くよりも都心へ行くっていう方の需要の方が高いというふうに思うんです。そのあたりはねいっぺん調査もしてみたらどうかなと。してみられたらどうかなというふうに思うんですよ。
 西広島駅から都心部への交通という点でいうと、路面電車が単車から連接車両を中心に変わってきておりまして、大きくその輸送力が上がってきていると思います。
 それをさらに高めようと考えると、以前提案されたこともありますが、西観音から観音にかけてのクランクをなくして、電車通行の安全性を高める平和大通り線の実現、路面電車優先信号、こういったことを含めてですね、公共交通優先の交通のあり方に変えていく。そういった検討を行うことも大事ではないかなというふうに思っております。
 報道によりますと、広電電車の今時速40キロに制限されている速度を50キロにする特別な許可を受けて、これから横川駅を起点とする路線に導入するようになるんだそうです。
 見通しの良いところでということなんですけれども、平和大通り線というものができればですねまさに電車の速達性の問題も大きく前進することになるんだというふうに思います。
 広島市は路面電車が発達しているという点で特徴的な交通体系となっております。1民間企業が運営しているものではありますけれども、これは戦前から運行されていて、原爆投下による被災直後も運行された歴史もあるということで、市民に支持をされ、広島の重要な交通インフラとしての役割を果たしてきております。
 これを生かして、都市としての交通体系っていうのを充実させていくっていうことが非常に重要ではないかなというふうに思っております。
 しかしですね、アストラムライン延伸というこの一つの事業を、巨額の費用をかけてやっていくっていうことになると、そういうところにはなかなか目も向かないし、費用の確保も難しいんじゃないかなと思うわけです。
 費用や効果を検証するという今回の機会を捉えてですね、市としては決めた事業ではあるけれども、立ち止まって、市民全体にとって何がいいのかっていうことをやっぱり考え直してみていただきたいというふうに思っております。
 あわせて、アストラムライン延伸事業の巨額の費用の一部を活用してですね、団地のバス便の利便性向上、こういうことも取り組むべきではないかと、そういうふうに思うわけです。もう一度考え直してみるというそういうことをぜひやっていただきたいなというふうに思うんですけども、どういうふうに受け止められますか。

交通施設整備担当課長
 冒頭にご答弁した通り、アストラムラインの延伸は多大かつ多面的な効果をもたらすものであることから、本市のまちづくりを進めていく上で重要なツールとして不可欠であり、着実に進めてまいります。
 ご質問のあった路面電車・バスについても、これらを含めて全体として利便性の高く、シームレスな公共交通ネットワークを構築していきたいと考えています。

中森辰一
 財源には限りがありますから、そのあたり、そういう中でね、どういうことが一番今、これからの広島市にとってできることなのか、やるべきことなのかっていうのをぜひ考えていただきたいというふうに思いますんで、このテーマはですねこれで終わろうというふうに思っておったんですが、一昨日私が参加した会議の中でですね、大規模地震への対応ということが言われまして、これは重要な問題だというふうに思いましたので、この角度からも指摘をしておきたいと思います。
 通告しておりませんが、答えられればお答えいただきたいと思います。仮に、アストラムラインの建設中にどこかの時点で、南海トラフ巨大地震が発生した場合に、どういう事態が起きるとお考えでしょうか。

交通施設整備担当課長
 アストラムラインの設計基準についてはですね、その当時の最新の耐震基準そういったものを満たした上で設計をしておりますので、十分今の現状では耐えるものと考えております。

中森辰一
 設計基準はそうだと思います。完成すればということですよね。問題は建設の途中でということなんですよ。トンネルもですね途中の高架橋も、通常は勾配4%程度でやるべきだと思いますが、経費を節減するっていうことで勾配8%というかなり急勾配の計画になっておりまして、トンネル掘削工事でも、高架橋の建設、橋げたの架橋といった作業でもですね、困難性や危険性の高い工事をこれからやっていくということになっているわけですよ。
 周辺に住宅や道路があるというそういう場所での場所での工事でもありますから、周辺への安全への配慮ということも大変重要になります。
 そういうですね、通常よりも神経を使う工事をやってる最中に、震度5強とか震度6とかのですね、大規模地震が発生したとしたら、大惨事になるんじゃないかと。これは完成してる段階じゃない途中なんですよ。作ってる最中。そういうふうなことが起きうるんではないかなというふうに思うんですよ。
 アストラムラインの延伸工事を計画する中でこの建設中の大規模地震の発生という問題を検討されたのかどうか。イエスかノーでお答えください。

交通施設整備担当課長
 建設中にはそういったことは検討したことはございません。

中森辰一
 そうだと思います。それで申し上げているわけですけれども、実はですね、どういうふうな巨大地震も発生する日時を正確に予知するっていうことは、今の地球科学では全く不可能なんだそうです。
 そこで、政府の地震調査委員会は地震の発生確率を公表していて、2018年2月に南海トラフ巨大地震については今後30年以内に発生する確率をそれまでの70%程度から70%から80%に引き上げました。
 実は昨年9月にですね、60%から90%程度以上というふうに改めて発表されましたが、その際、過去の地震発生履歴と地震の隆起データ、地盤がどれだけ隆起しているかというこういうデータなんですけども、そういうものから2030年度に発生する可能性が極めて高いというふうに指摘をされていて、この南海トラフ巨大地震が発生するのは、2035年±5年だというふうにも言われているわけです。
 それ以前に発生する可能性もあるのでこの%というかいうのが出されているわけですけども、要するにこの南海トラフ巨大地震等の発生時期が科学的に予測できるほとんど唯一の地震なんだそうですけれども、これまで約100年おきに、規則正しく発生してきた履歴を考えると、2030年以降はいつ起きてもおかしくない。そして、南海トラフ巨大地震が起きないということはない。つまり必ず起きる。いうことなんですよね。
 その可能性が高いのが2035年±5年ということになると、ちょうどアストラムラインを建設している最中に起きる可能性が極めて高いということになります。
 そう考えたときにですね、今から10年後の完成を目指して作るアストラムライン延伸事業ですが、その最中に巨大地震が発生するということを考えてこの工事を計画しなければならないということになります。
 そういうリスクを考えるとですね、やっぱりやらないことも含めた再検討ということはこれはやっていくべきじゃないのか。一旦そういう地震が起きている最中にこういう工事をやってる、工事やってる最中に大地震が起きる。そういったときにどういう事態を受けるのかってきちんとシミュレーションをして、計画を立てていかなければいけないんじゃないかというふうに思うわけです。
 そういうことを考えるとですね、やっぱり今何をやるべきかということを考えたときに、私はこの間この前消防上下水の議論もあったわけですけれども、やっぱりこの防災対策インフラをどう地震被害から守っていくのか。そういう事業の方が優先するんじゃないかなというふうな考え方も出てきます。
 そういうふうなことをいろいろ考えてみますと、やっぱり改めてこのアストラムラインの延伸事業っていうのはですね、非常に危険な事業をやることになるんじゃないかというふうにも思いますので、再検討を求めておきたいというふうに重ねて申し上げます。
 もう一つ、質問の予定があったんですけども、ちょっと時間がなくなってしまいましたので、あとは次の機会に譲ります。私の質問はこれで終わります。

交通施設整備部長
 すいません先ほど大規模地震等っていうふうな感じのところに検討していないというふうな感じのことで申し上げましたが、当然ながらアストラムラインの沿線延伸のところの部分については、例えば己斐中央線というふうなこと部分を導入空間としておりますけれども、用地買収をした上で工事をするということになります。
 それ以外の部分につきましても、例えばその落下するというふうな感じのところを懸念されておるということで理解しておりますけども、そういった部分についても高架下の部分については通行止めする、仮設する際ですね、というふうな感じのところを踏まえた上で、当然安全に配慮しながらやっていくというふうな形になりますので、確かに委員が言われるように地震というのはいつ起こるかわからないというふうな感じのところ検討してるわけではございませんけども、安全に十分配慮して工事を行うというのは当然のこととして考えております。

中森辰一
 地震ってのはいつ発生するかわからないという問題と、それからこの南海トラフ巨大地震は必ず起こるってこの二面性があるんですよ。必ず起こる地震なんです。
 起きないことはないんですよ。で、しかもその可能性が一番高いのが、2035年±5年というこの10年間の間、その10年間の間の半分はですねその場合の建設事業が行われる期間に含まれるわけです。
 それは必ずシミュレーションをして、いつ発生してもですね、あの悲惨な事態が起きないような、そういうことを考えながらやっていくべき事業ということになっていくんだと思います。
 突然起きるんです。地震っていうのは。予測してですね、起きるかも知れんといって身構えて起きるようなそういうものではありません。そういうことを考えて、やっぱりこの計画っていうのを立てていく必要があるというふうに思ってます。
 元々この事業というのは8%勾配とかトンネルの勾配も8%ありますし、あの高架橋も8%の勾配で作るわけですよ。通常よりは非常に危険性の高い事業も一方でやってるわけです。そういう中で、その時大きな地震、巨大地震が起きるかもしれない、そういう二つのやっぱり危険性というのはきちんと考えてこれは計画していく必要があるよっていうことを申しあげているわけです。

市長
 ご意見は十分伺ってまいりましたけれども、地震そのものは我が国のね、島国としての宿命かもわかりません。どのようなものでも完成目指して工事をするという、そのいつ何どき起こるかわからないというご指摘だと思いますので、そういったことも踏まえて、総合勘案しながら、的確な事業推進をしていきたいと思っております。

中森辰一
 当然やっていただきたいというふうに思います。ただ私は見直しをお願いしたいということをもう一度申し上げておきます。

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