議会での質問・答弁

2022年09月27日

2022年第7回 9月定例会 文教委員会 近松さと子議員

請願第36号 「広島市青少年センター」が大幅な規模縮小をすることなく、現在の機能を維持し存続できるよう求めることについて
請願第38号 放課後児童クラブ利用者有料化にともない経済的理由で入所できなくなった子どもの居場所が確保できるまで、有料化の実施の延期を求めることについて
付託案件外 児童館遊戯室のエアコン整備について

請願第36号 「広島市青少年センター」が大幅な規模縮小をすることなく、現在の機能を維持し存続できるよう求めることについて

(近松さと子議員)
 今日は委員外ですけれども、中森議員が青少年センターの請願の紹介議員になっておりますし、私たちも全面的に利用者の方の思いを受け止めていきたいと思っておりますので、今日は質問をさせていただきたいと思います。
 本当に請願者が言われたように、勤労青少年ホームが廃止され、市内で青少年が自主的に活動できる唯一の場になったんじゃないかと思うんですけど、そこらの認識ちょっと聞かせていただけますか。

(育成課長)
 先ほども請願者の方からもお話がありましたし、先ほど定野委員からのご質疑にもお答えをしたところでございますが、青少年センターにつきましての認識は申し上げた通り、本市の青少年の広域的自主的な文化芸術活動の拠点ということで認識をしております。勤労青少年ホームが廃止されたということでございますけれども、その受け皿の一つとしての位置づけはあろうかと思います。

(近松さと子議員)
 今の青少年が自主的にグループ活動を始めるのはすごく大変なことだと思うんです。若い人たちの半分はもう非正規の働き方をしてますし、例えば学生だったら、ほとんどがアルバイトをしないと学生生活が送れない状況ですので、自主的な活動をするということは本当に貴重な体験で、若い頑張っていらっしゃる皆さんに敬意を表したいと思います。
 実は私も青少年センターを利用してきたものです。学生時代ボランティア活動をしておりまして、自分の大学にもそういうサークルがあるんですが、市内のいろんな大学が集まって協議会みたいなものを作って、障害者施設や、ハンセン病の療養所へ行く計画なんかを月に1回青少年センターで自分たちで練って、キャンプをするなどボランティア活動ををやっていました。ですから、無料で若者たちの自主的な活動を支援してくれる本当にありがたい施設だったなと今になって思ってます。
 請願者の方が、今社会の第一線で大事な役割を担っていらっしゃるリーダーみたいな方が、青少年センターの利用者の中からいっぱい育っているということおっしゃっていました。私なんかまだとてもそういうふうなところに入りませんけれども、そうやって先輩の方々が、社会の中、広島市の中で、社会を担って頑張ってらっしゃって、人材を育成する役割もあるんだなと今日私も初めて認識させられたところです。
 課長さんはそういう活動を支えることの役割、そういうことについてはどういう感想を持たれましたかお聞かせください。

(育成課長)
 青少年センターがそういう人材育成の役割を担っているということにつきましては、最初にちょっと条例の中の目的を申し上げたところでございますけれども、まさにその通りでございまして、やはりその中で、青少年センターの職員の様々な優しい指導を受けながら、いろいろ育てられてスキルを磨かれて、社会に出られていろいろ活躍するなさっておられるのかなというふうには感じております。

(近松さと子議員)
 ちょっと具体的なことでお聞きしたいんですが、先ほど定野議員も言われたように、今度こども図書館が現在地に残るということになりましたが、図書館が移転した空きスペースに青少年センターの例えばダンスができるところとか、音響施設ができるところとか、そういうものを持ってくるみたいなことを最初計画では言われてきました。
 そうすると、こども図書館が残るとなると、宙に浮くわけですよね。そこに集約されるということが可能なんだろうかという現実的な問題があるんですけど、別の見方をすると、こども文化科学館の方が様々な部屋を潰してそこに持ってくることになるのか、現実的に考えてみたら、そういうことになるんですが。
 そうなると、両方の機能がかなりの縮小を余儀なくされて、施設としての機能は果たせなくなるんじゃないかと思うんです。だから、現実的にはここに青少年センターが行くというのは、難しいんじゃないかと私は受けとめたんですけどそこはどう思われますか。

(育成課長)
 これからこども文化科学館のリニューアルとあわせまして、市民局の方と協議を行うこととしておりますので、現時点で具体的なお答えを申し上げることができません大変申し訳ございません。
 それでその現在の稼働率などを踏まえまして、青少年の多様な活動の機会が確保できるように、我々検討進めたいというふうに考えております。

(近松さと子議員)
 稼働率も言われるんですが、職員の方にお聞きしましたら、ホールも稼働率は低いという認識をされているようですけど、リハーサルでも照明の会社が入らないとできないような本格的なホールで、ちょっともう古い施設であるのに20数%はよくできたほうじゃないかとも言われました。
 また、それ以外の部屋も6割ぐらい使われていてかなり利用率が高いと。特に若い青年たちがいろいろな活動に部屋を借りたいと言っても、もういっぱいです借りれませんと言って断ることの方が多いですよというようなこともお聞きしてます。
 ですから、稼働率と青年の多様な居場所という役割を両方しっかり加味しないと、稼働率のいいところだけ残すというようなことで本当にいいのかなと。利用されている請願されてる団体の皆さんの声や思いもしっかり聞いていただきたいと思うんです。
 これから利用者の声を聞きながら、一緒に青少年の活動が発展していくような方向に、青少年センターの機能を確保していくという立場に立つことが必要だと思うんですけど、改めてお聞かせください。

(育成課長)
 これも最前答弁をさせていただきましたけれども、私どもの青少年センターに関する認識といたしましては、若者の自主的な活動の拠点としての役割を担っている施設でございますので、そうした機能の維持につきましては、何とか行使するようにする必要があるんじゃないかと考えております。利用者の方々のご意見につきましても、これも最前定野委員に申し上げましたけれども、我々の検討が一定程度進んだ段階で利用者の方にもそういったものをお示しさせていただいて、ご意見をいただきながら、検討していきたいと思います。
 しかしながら最前から行っております稼働率につきましては、例えばで申し上げますと、陶芸実習室という部屋があるんですけれども、そうした実習とか、生活実習室といいまして調理の実習ができるところとか、和室とかそういう一部の用途が限られている部屋の稼働率がやはりあの低うございます。例えば陶芸実習室で言いますと、1年間にならしますと、平成31年度の実績になりますが9%。それから先ほど言いました調理のできる生活実習室で言いますと30%。それから和室で言いますと37%ということになってございます。
 一方で利用者が多い部屋なんですけれども、例えばあの音楽活動ができるような部屋につきましては、二つあるんですが高い方の部屋では66%、それからダンスもできるようなレクリエーション室という部屋でいいますと74%ということになっております。
 そうしたものもやはり勘案しながら、青少年センターのリニューアルについては考えていかないといけないと思っておりますので、お声は聞かせていただきながら、そういうところで我々としてはそういう観点でもいろいろ考えていかないといけないなというふうに思っております。

(近松さと子議員)
 多様性を確保してほしいという、そういう利用者の皆さんの青年の皆さんの声もしっかり受け止めていただきたいなと思います。

請願第38号 放課後児童クラブ利用者有料化にともない経済的理由で入所できなくなった子どもの居場所が確保できるまで、有料化の実施の延期を求めることについて

(近松さと子議員)
 請願38号放課後児童クラブについてちょっと聞かせていただきたいと思うんですけど、今日本は義務教育は無償で、そして幼児教育保育の無償ということで、幼稚園や保育園の保育料も無償化されました。その中で広島市は来年度から長く無料だった放課後児童クラブの利用料を有料化されるわけですが、その流れというのは広島市は逆行してるんじゃないかなと思います。
 そういう有料化をされるにあたって、いくつかの危惧をされるところについて、保護者会の皆さんや連絡会の皆さんが請願をされていますので、ちょっとお聞かせいただきたいと思うんですが、今度から、希望しても利用料を払えないと利用できないというふうな認識でいいでしょうか。

(放課後対策課長)
 有料化後の放課後児童クラブにつきましては、利用料を負担することを前提に保護者が本市に申し込みするものとなります。支払いにつきましては、利用開始後に毎月の利用料を当月末までに支払っていただくということになります。

(近松さと子議員)
 利用料が払いたくても払えない、滞納した場合は誰がどのように対応されることになるんでしょうか。

(放課後対策課長)
 滞納者が出た場合でございますが、基本時間部分の利用料金につきまして、納付期限到来後、未納が確認された場合、納付期限後20日が経過した日に、未納者に対して督促状を送付することになります。
 督促状の指定期限到来後の納付が確認されない場合は、放課後対策課職員が未納者と納付可能な時期の相談などの折衝をしていくことになります。

(近松さと子議員)
 それでも利用料滞納が続いた場合はどのようになるのでしょうか。クラブの退会を求められることになるんですか。

(放課後対策課長)
 滞納されてるという事実のみを持って放課後児童クラブの利用を取り消すということは考えておりません。
 未納者に対して納付方法や可能な時期の相談の折衝をしていくことで、納付をしていただくことをお願いしていきたいと考えております。

(近松さと子議員)
 それでは、もう一つ経済的な理由などで放課後児童クラブの利用しない場合というのもやはり出てくるんじゃないかと思うんです。先ほど基本料金のことをいろいろ言われましたけれど、これにおやつ代も入るわけで、利用料が3000円だとおやつ代が大体1500円ぐらいだそうですので4500円。子どもさんが2人利用する場合は9000円ぐらいになるわけです。
 保育園は今は無償化されていますのでね、小学校で放課後児童クラブに入ったら、今度はお金が要るんだと思うと、利用するのに気持ちとしては妨げられる、利用しようという気持ちが萎えるような、利用するなと言われているような、そんな気持ちになるんだというお母さんの声も聞きました。
 放課後児童クラブを利用しない場合に、子どもが安心して放課後を過ごせる居場所の確保が必要なんじゃないかと思うんですが、無料で利用できる児童館というのもあるんですが、先ほど請願者も言われたように、全ての小学校区にあるわけじゃありません。今児童館が未設置の小学校区というのはどれだけあるんでしょうか。小学校区はどこになるんでしょうか。ちょっと教えてください。

(放課後対策課長)
 まず本市としましては、受益者負担措置を導入するにあたって、週に用意した料金設定として、また他の政令市とかで最も低い水準料金設定として、経済的な理由で放課後児童クラブを利用困難とならないよう最大限背景としておりますので、経済的な理由で放課後児童クラブが利用困難となるということは想定はしておりません。
 考えられるケースとしましては、申込者が推計を上回って、年度当初に利用申込者数が定員を超過して、利用できない状況が生じることがあるかもしれませんが、その場合には改めて児童館諸室や余裕教室を活用してクラス増設を検討することとしております。
 今議員おたずねの児童館の未整備学区につきましては、整備工事または設計に着手した学区を除きますと、神崎、荒神町、元宇品、古田台、梅林、原南、東野、戸山、高南、三田、大林、井原、筒瀬、志屋、石内北、湯来南、湯来東、湯来西の18学区となります。

(近松さと子議員)
 これらの児童館の整備計画というのは持ってらっしゃるんでしょうか。

(放課後対策課長)
 現在児童館につきましては、原則小学校区ごとに整備する方針のもと、未整備額の中で児童数等を考慮し、整備順位を検討した上で、3年に4館のペースで整備を進めているところです。このうち半数は小規模校で地域からの要望がないところもありますが、いずれにしてもこの整備ペースでは整備完了まで長期間要することとなるため、余裕教室の活用や整備内容の見直しなどにより経費縮減に取り組むことで、整理ペースの向上を図りたいと考えております。

(近松さと子議員)
 これが全部整備されると何年後になるのか、時間がかかるというふうには言われましたが、どのように見ていらっしゃるんですか。

(放課後対策課長)
 現在3年4館のペースで整備を進めておりますので、残り18学区となりますので、単純計算でいいますと、十数年期間がかかってしまうと考えておりますます。そうしたことから、先ほど申し上げました通り、整備ペースの向上を図るための取り組みを進めていきたいと考えております。

(近松さと子議員)
 私も議員になりまして10年になるんですけど、児童館の整備の答弁は、10年前から全然変わってないんですよね。未整備学区があります、前はもうちょっとペースが早く整備する計画だったのが、ちょっとペースダウンしまして今そういう状況なんですけど、ちょっと19年間地元が希望しないところもあるからというのは正確かわかりませんけれども、そういう中で、私が議員になったときも同じことを言われてまいりました。急ぐと言いながら、全く急いでもらってないという状況じゃないかと思うんですが、そこについてどう思われますか。

(放課後対策課長)
 児童館整備に当たりましては、近年先ほどちょっと申し上げたのと重なりますが、小学校の余裕教室を活用して、形式に取り組むような取り組みですとか、児童館の中でも少し簡易型の小さな集会室と遊戯室等を共用にすることで経費を縮減した児童館の整備等、経費縮減に取り組んでおりますので、そうした取り組みを重ねることで整備ペースの向上を図っていきたいと思っております。

(近松さと子議員)
 立派な児童館を建てようという方向にはなかなかいかないようです。最後にちょっと全児童放課後対策というのが出てきたんですが、それについて広島市はどのような考えているのかだけ聞かせてください。

(放課後対策課長)
 全児童対策についてですが、先ほど大阪市の事例のご紹介がありました。大阪市の全児童対策は、放課後子ども教室として実施されている事業で、放課後児童クラブとは異なり、クラス当たりの定員や指導員の数といった国の基準が適用されないため、小学校の教室において定員を設けず、申し込みのあった児童を全て受け入れていると聞いています。この方式では、281教室に約5万1000人と多数の児童が登録されており、1教室当たりの登録児童数が課題となる教室に配置された2名の指導員では十分に目が行き届かないといった課題があると認識しています。
 本市では、就労等により保護者が家庭にいない児童について、安全な居場所を確保するため、利用児童数に見合った適切な指導員数の基準を満たした質の高い放課後児童クラブを運営していく必要があると考えておりますので、大阪市のように放課後子ども教室を放課後児童クラブの代替として実施するのではなく、放課後児童クラブとして必要な受け入れ体制を確保してまいりたいと考えております。

(近松さと子議員)
 多分請願者の思いは、放課後児童クラブがないというか、利用できない子どもたちのためにということですから、それは放課後児童クラブをやめて代替するということではないとは思います。
 引き続き、子どもたちの安全安心な放課後を支えるために尽力していただきたいと思います。

付託案件外 児童館遊戯室のエアコン整備について

(近松さと子議員)
 最後に、委員外で議案外の質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
 児童館の遊戯室へのエアコン整備についてお聞きします。今議会の補正予算には放課後児童クラブの増設予算が計上されています。この上温品児童館では、放課後児童クラブを児童館内の図書室に増設するとされました。そこで児童館には子どもたちが増えていくわけですから、児童館の環境整備について遊戯室のエアコン整備についてお聞きしたいと思うんです。
 遊戯室にエアコン整備をするということが今、方針として決められたと思うんですけど、いつ、どこにどのように整備するかという計画というのはもうできているんでしょうか。今回放課後児童クラブが増設されます上温品児童館はいつ整備をされるのかを教えてください。

(放課後対策課長)
 児童館の遊戯室につきましては、夏場は気温が上昇するため、児童が安全に過ごすことができる環境を確保する必要があることから、計画的に整備しているところでございます。
 この整備に当たりましては、災害時の緊急避難場所として規定上、緊急避難場所として指定状況の他、児童館の利用人数や建築年数などをもとに優先順位をつけて進めています。
 ご指摘ありました上温品の児童館につきましても、2階にはエアコンが設置されておらず、エアコン設置の必要性が高いと考えており、来年度の予算措置を検討していきたいと考えております。

(近松さと子議員)
 本当に来年度つけていただくんならもうこれ以上のことはないんですけれども、今現在上温品児童館では児童館を利用する自由来館の子どもは2階の遊戯室、1階というのが放課後児童クラブが専用しているわけです。来年度からさらに1階の図書室に二つ目の児童クラブが専用室として利用する。こうなりましたら、やはり夏場が問題になります。今年の夏はエアコンがない遊戯室にはとても暑くておれないので、自由来館の子どもたちはエアコンのある図書室で過ごしていたとお聞きしました。そのために来年の夏エアコンがある図書室は2番目の放課後児童クラブになりますので、今度は来年、自由来館の子どもたちは暑い夏エアコンのない遊戯室で過ごさなくてはならなくなります。
 こうした自由来館の子どもたちの安全な居場所を保障するためにも、そして放課後児童クラブの子どもたちが遊戯室を安全に使うためにも、上温品児童館の遊戯室のエアコン設備は本当に緊急の課題になるんだと思うんです。放課後児童クラブが複数増設される際には、最優先にエアコンを遊戯室につける、同時につけるという考え方でぜひ進めていただきたいと思うんですが再度お願いいたします。

(放課後対策課長)
 まず上温品児童館のエアコン設置なんですけれども、遊戯室の天井が高い施設になりますので、まず実施設計が必要になりますので、来年度先ほど予算措置を申し上げましたが、限度実績をした上でその翌年度設置という形になります。それから御指摘いただきましたように、児童の安全のためにエアコンの整備という必要がありますので、それまでの間は扇風機等他の手段になりますがそういうのを使いながら、環境維持していきたいと思います。
 それから、児童館の放課後児童クラブを増設する施設含めて、その他でもやはりそれぞれの環境によって児童にとって、エアコンの重要性高いと思ってますので、その優先順位を勘案しながら、しっかりエアコン整備を進めていきたいと思います。

(近松さと子議員)
 私らは家庭用のエアコンぐらいしか想像しないもんですから、すぐ来年にはエアコンをつけていただけるのか、上温品児童館の子どもたちは安心だなと思ったんですけど、またそういう実施設計とかいろんなことが必要なようですので、そうは言ってももう来年、自由来館の子どもたちは、おやつの時間というのが放課後児童クラブにありまして、おやつの時間には自由来館の子どもたちは2階の暑い遊戯室に行かなくちゃいけません。そのためにもやはり遊戯室で過ごすのに、せめて何かもう少しエアコンがなくても涼しく快適に過ごせるように対策は考えていただきたいと思います。

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