議会での質問・答弁

2022年09月28日

2022年第7回 9月定例会 総務委員会 中森辰一議員

第89号議案 広島市附属機関設置条例の一部改正について

請願第37号 広島市立中央図書館、広島市こども図書館、広島市映像文化ライブラリーの現地建替を求めることについて

付託案件外
1.男子トイレへのサニタリーボックス設置について
2.本庁舎の自転車等駐輪場について
3.投票所のあり方について

第89号議案 広島市附属機関設置条例の一部改正について

(中森辰一議員)
 一点だけうかがいます。89号議案ですが、これまで個別に設置されておった臨時といいますか、審議会を常設の機関にしようというものだと思いますけども、この場合どのような専門職がメンバーになるということになりますか。

(分権業務改革担当課長)
 この度設置する選定審議会に関しましては、今後民間活力による公共施設の整備統一を進めていく上で施工整備等のノウハウを集約蓄積しまして総合的な視点のもとで効率的に事業者選定を行うことができるように新たな展開を設置するものです。
 これまでで選定審議会事業者の選定に関するものでいいますと、附属機関として四つほどございまして、例えば広島城三の丸の整備等の事業者選定に係るもの、旧広島市民球場整備等の事業者の選定に関するものがありますけれども、こうしたこれまでは個別に設置をしておりました事業者選定に係る審議会を今後は広島市公共施設等整備等事業者選定審議会という形で常設で設置をします。
 具体的な新規に関しましては、それぞれ対象となる事案が出てくる都度に部会を設置して審議をすることを想定しておりまして、その都度その分野に応じたその事業の特性に応じた専門家の方、外部委員の方ですね、外部有識者の方を選任するように考えております。

(中森辰一議員)
 ということは、一定決まったメンバーが常にこの審議会でてくるというわけではないということなんですよね。それで今ちょっと説明もあったんですけども、常設の機関にするということについてメリットといいますか、どういうふうなメリットがあるのかどのように効率的なのかという点について改めて説明をしていただきます。

(分権業務改革担当課長)
 現在は各事業所管課がそれぞれ必要な事前調査や検討を行った上で、審議会を設置し、事業者の公募要項や事業提案書の審査など整備等事業者の選定に関する事項の審議を行っていますが、そこで得られたノウハウが集約されておらず、本市として十分に活用できていないという課題がございました。
 今後は常設の委員会を設置しまして、各部会で得られたノウハウ、具体的には、事業スキームの検討プロセスや公募要項、評価基準の考え方、その他事業者の選定に関する様々なノウハウを各部会長から報告を受けるなどにより集約蓄積し、これを全庁で共有するなど、今後の事業者選定を総合的な視点のもとで効率的に行うことができるよう取り組んでいきたいと考えています。

請願第37号 広島市立中央図書館、広島市こども図書館、広島市映像文化ライブラリーの現地建替を求めることについて

(中森辰一議員)
 前回の会議で続きまして、図書館関係の請願・陳情が新たに出されましたものを含めて、これに関わる質疑をさせていただきたいと思います。 その前に、先ほど取り下げの報告がありました陳情198号吉島老人憩の家の機能存続を求めることについてのことなんですけれども、請願者としての状況が変わってきて、一定自分たちの思いを受け止めてもらえたというようなことで、陳情の取り下げがされたんですけども、しかしあくまでも、吉島老人憩いの家の機能はぜひ引き続き存続してほしい、そういう気持ちは変わらないんだということをわざわざ言っておられましたので、これは紹介しておきたいと思います。
 それで図書館の問題ですけれども、本会議の一般質問で、私もこの問題を取り上げましたけれども、この答弁に関して先ほども報告がありましたが、市長答弁で新しい展開がありました。
 こども図書館は分離して整理して検討していくということでありました。そうしますと、今後は中央図書館と映像文化ライブラリーを統合したものとして、更新整備をしていくということになるということでよろしいですか。

(生涯学習課長)
 この度の付帯決議におきまして、議会、利用者、有権者などの関係者から広く、図書館の再整備についての意見を聞いた上で図書館整備方針を作成することが求められています。このことを受けまして現在広島市立図書館再整備方針を作成しているところであり、今後比較検討を行う整備候補地についても同様に付帯決議に沿って中央図書館について行うことになります。

(中森辰一議員)
 あまりはっきりと言っていただけなかったかなと思うんですけども。さしあたってこども図書館というのは、今の建物に残すということを前提に、これから中央図書館等の問題について検討していくということでいいんですか。確認です。

(生涯学習課長)
 こども図書館につきましては、今後検討していくことになります。こども文化科学館のリニューアルに合わせて整備充実を図っていくということを考えていくということでございます。

(中森辰一議員)
 一応今確認したことをそのまま受け止めておきたいと思います。
 この切り離して検討するという21日の答弁は、私たちも突然聞いたような受け止めなんですけども、これを決めたのはいつのことですか。

(生涯学習課長)
 こども図書館は切り離すということにつきましては、市営図書館の再生方針の素案の中でこの度要はご意見がいろいろあったことから図書館を切り離して整備するということにさせていただきました。それ以降を検討してきたものでございます。

(中森辰一議員)
 今までずっと三つの施設を統合してやっていくんだということになっていましたし、そもそも予算を議決した時点では、三つの施設を統合してエールエールA館に移転するんだということを前提の予算が通ったわけですよ。それに対して付帯決議がなされたわけですけども、それはそれで私らはいけんということを言っているわけじゃないんですよ。ただ突然方針が変わったなと受け止めておりまして、昨日の文教委員会があって、教育委員会に対してあなた方がこのことを知ったのはいつかということを聞いています。
 そうすると、21日の答弁の前日だったと答えられたということなんですよね。つまり青少年センターに関しては教育委員会の所管になるわけですけども、青少年センターはこども図書館が出た後に持って行くと言っていたわけです。関わりがあるわけですけどもそれが大きく変わってきたわけですよね。そういう教育委員会と事前の調整をせずに、これは決まったということになるんではないかと思うんですが、これは市長が判断をされたということでよろしいですか。

(生涯学習課長)
 この度の青少年センターの話につきましては、先ほどの繰り返しになるところもございますけども、図書館の再整備方針の素案を決めた段階で、その中で図書館を切り離して検討していくということを打ち出しております。その中でそういったところから、教育委員会とも情報提供しながら、話しをしていっているところでございます。
 このたび教育委員会が言われておられるのは、おそらくその答弁として、こういう形でするということを知ったのが、前日2日前ということで言われているんだろうと思っております。

(中森辰一議員)
 そんなことはないですよ。7月に総務委員会が開かれたときに、ここに、わざわざ草案というものが提出をされて説明がされたでしょ。そこには別に切り離してやりますみたいなことはどこにも書いてなかったわけですよ。この三つのこれらの施設の新たな機能についてどういうふうなもの入れるんですというようなことが説明をされておったと思いますし、その基本的なコンセプト考え方というのは、2月に説明をされた基本計画案、これを土台にして、その上に立って7月に説明された草案が出てきたと私たちは聞いたと思っておりますけども、私の聞き違いだということですか。そのときからもう、こども図書館は切り離すんだということを決めていたということなんですか。

(市民局次長)
 繰り返しの答弁となって恐縮なんですけれども、7月の総務委員会でお示ししたときにそこまでは確かにお示ししてなかったんですが、総務委員会等でも、ご意見等も踏まえながら考えた中でこども図書館について中央図書館と切り離して考えていくということを私どもの方で決めまして、それで委員の皆様にお話した上で、公表をさせていただいたものと記憶しております。
 実際にこのたびの9月議会で市長が答弁しました通り、切り離してこども文化科学館等のリニューアルに合わせて整備充実を図っていくというふうなことについては、確かにそれは答弁として本当に最終的に決定したのはもう直前でございますので、教育委員会が直前に聞いたというのは、そうでございますが、そこまでにどうするかということでの協議とか、そういったことでの情報提供と交わしておりましたし、それは教育委員会の方も認識はしておられますが、決めたのが本当にこうなるというところについては、実際に申し上げたのは答弁のときということでございますので、そのことについてご理解いただければと思います。

(中森辰一議員)
 あんまりここにこだわりたくはないんですけどね。でも、私たちも市民の皆さんも、図書館に関心持っておられる皆が、そんなふうには受けとめてなかったからこそ、こども図書館の問題も含めて、エールエールA館に持って行ってもらったら困るということをずっと議論しておられたんですよ。7月からこの9月末の2ヶ月間というのは一体何だったのかと私は思います。
 それから次に行きます。市長の答弁は、切り離したこども図書館については、こども文化科学館のリニューアルに合わせて青少年センターの機能の確保も考慮しながら、その整備充実を図っていくこととしますというものでありました。青少年センターは老朽化して更新時期を迎えておりますけども、ここを取り壊して跡地は親水公園みたいな建物がない場所にしようというお考えのようなんですが、今回青少年センターの機能の維持を求める請願が文教委員会に付託されております。
 行政の所管が違いますからここでは議論はしませんけれども、いくらこども文化科学館をリニューアルしても、三つの施設の機能をここへ入れ込んでいくということは実際上できませんし、ましてや機能を充実するなんてことは到底できる話ではありません。ここら辺はどう打開していくのか、何かプランみたいな基本的な考え方みたいなものはあるんですか。

(生涯学習課長)
 こども文化科学館のリニューアルについては今後検討されていくこととなろうかと思いますので、そういうところで一緒に検討していくことになろうかと思っております。

(中森辰一議員)
 建物を建て替えるぐらいしかないですよね。こども文化科学館も含めて三つの施設を統合しようというんだったら、どうしてもスペースは大きくならざるを得ないと思いますよ。それをどうしていくのか、何も出されてないし、そんなことも誰も考えていなかったので、そのことについては議論をしてなかったということではないかなと思います。
 こども図書館自体が、元々すでに手狭になってきておったということもありますので、スペースを広げるということが必要だと認識しておりますし、7月に出された整備方針の素案でも機能拡充という方向が示されていたと思います。
 この点について、こども図書館について、市の認識はどうなのか改めて確認をしておきます。

(生涯学習課長)
 こども図書館の整備充実の内容については今後検討していくことにはなりますけども、耐震工事を行う際に、諸室の間仕切り等を変更するなど、スペースを有効活用できるような検討をしていくということになると考えています。

(中森辰一議員)
 有効活用というのもいいけども、現状の建物自体が手狭なんですから、広げていくという方向を考えないといけないと思います。
 ちょっと戻りますが、青少年センターというのは非常に安い利用料で青年、学生、生徒、高校生あるいは中学生も含めて、練習とかその成果の発表の場として利用できるただ一つの施設ですから、今の機能のまま再整備するということは私は必要ではないかなと思っています。
 ただ、ホールがあの規模が必要かどうかというのは、実際の利用状況も含めて議論があるところだと思いますけれども、ステージの規模を練習や発表の場として、高さや設備はともかく、広さは現状に近いものが必要ではないかなと思います。客席の規模はまだ小さくてもいいかもしれません。そこは利用者側と将来的なあり方についてよく話し合っていただきたい。
 所管が違いますけれども、これはこども図書館や文化科学館の問題とセットで議論していかなければならない問題なんでしょうから、この点は申し上げておきたいと思います。いずれにしても今の4分の1のスペースでいいということにはならないと思います。それにしても、三つの施設の機能を今のこども図書館、こども文化科学館の建物だけでまかなうということは到底無理です。三つの施設の機能がそれぞれ発展充実していくということがやっぱり必要なことですから、そういう方向で検討していただきたいと改めて強調しておきたいと思います。
 それと、こども図書館を切り離すということになったわけですから、相当な時間ができたということなんだと思います。改めてその機能や今後の施設のあり方などについて、市民と一緒にじっくりと議論をして進めていただくということが必要だと思いますし、できるということだと思いますが、この点はいかがでしょうか。

(生涯学習課長)
 付帯決議は、いただいた以降市民団体等が主催するワークショップや勉強会に、本市職員が参加するとともに、請願を行った団体とも直接お会いして意見を聞いてきたところです。
 また、学校教育や社会教育の関係者学識経験者等から構成される広島市図書館協議会および広島市社会教育委員会議の場で各委員からそれぞれ意見もお聞きしています。
 さらに、広島市立図書館再整備方針素案に対する市民意見募集を実施しておりまして、市民の皆様からご意見をお聞きしているところです。
 このように、様々な機会を通じてご意見をお聞きしているということですので、今後も新たに市がやるワークショップ等のようなことをするということは考えていないというのが現状です。

(中森辰一議員)
 前と同じようなことではなくて、こども図書館についてはということを今言ったんです。こども図書館については少なくとも切り離すという、これから別な検討をしていきますということなんですから今回、3案を比較検討するということとは別にして、こども図書館そのものの機能のあり方、あるいは施設のあり方、こども図書館としてのそのありようというものについていろんな意見があるわけですよ。
 それはただあなた方が聞くっていうだけじゃなくて、市民の皆さんと様々な議論を交わしながら、より良いものを作っていく。そういうことができるような時間ができたじゃないですか。そうしていったらどうですかっていうことを聞いているわけですよ。どうでしょう。

(市民局次長)
 皆様方との様々な意見交換等につきましては、これまでも申しております。今現在図書館の再整備方針を策定中なんですけども、そのために様々ご意見をいただいております。それで、かなりのものがもう出ていると私自身は思っております。
 今まだ取りまとめ中ですけれども、そういった今いただいているものをしっかり踏まえながら、どういったものにするかというのが非常に大事なことなのではないかと考えております。
 一般質問等でもご答弁差し上げております通り、ご意見をうかがうといったことについてはこれまでも十分やってきておりますし、今もまとめ等もありますし、またいろいろな団体から言われた時のお話もおうかがいなどもしておりますので、これからもこの形でやってまいるものと考えております。

(中森辰一議員)
 いや、こども図書館に限ったことを聞いているわけですよ。切り離すといいながら、今までと同じペースで、あなた方市の方で、内部で検討して決めていきますというやり方を、こども図書館をわざわざ切り離すといったのに、これまでのやり方を通していこうということなんですか。そこを聞いておるんです。

(市民局次長)
 先ほどから申し上げておりますように、切り離すというのはありますけれども、再整備方針自体はこども図書館も中央図書館も含めてやっております。その中でいろいろなご意見をうかがいながら、現在作っておるところでございます。

(中森辰一議員)
 さっきあなたが述べられたことについても、あわせてまた聞きたいと思いますけれども、私の質問への答弁で、すでに成立している関係予算が年度内に執行できるようにしていく必要があるという答弁があったんですよね。今年3月に成立した関係予算というのは、商業ビルへの移転を前提としたものでした。議会が承認したとはいえ、その際に、商業ビルへの移転、現地建て替え、中央公園内への移転建て替え、この三つの案の比較検討をせよとする付帯決議は、全会一致で議決をされました。この市議会の意思を受け止めて、3案を前提条件なしで比較検討するということに今なっているわけですよね。そうである限りは、成立した関係予算が執行されないこともありうるということが前提になっているはずですよ。成立した関係予算を年度内に執行することが前提だと言うのであれば、商業ビルへの移転という結論しかないということになるわけです。この答弁の意味するところを説明してください。

(市民局長)
 中森議員の方から、ちょうど年末までに結論を出すのではなく図書館のあり方を含めて体系立った形でもっと時間をかけるべきではないかと、そういったご質問がございますので、私どもは今付帯決議に沿って作業を進めて、すでに整理している関係予算は年度内に執行できるようにしていく必要があると。ですから我々理事者としての姿勢を答弁したものであって、その後にご答弁しましたとおり、この場所はどうなるのかということだったんで、これは付帯決議に基づき行うこととしている整備候補地の比較検討の中で、新たな中央図書館にふさわしい整備場所を決定することになると答弁していますので、決めて答弁しているものではございません。

(中森辰一議員)
 私は一旦凍結するべきじゃないかなと思っておりますけれども。
 次に、設計事務所に1000万円余りで発注して、三つの案の比較資料を作成させることになっておりますけれども、その資料を作成するにあたってエールエールA館の建物に関する資料を作成する業務をエールエールA館を設計した建設会社に六百数十万円でしたか発注しております。この資料はもうできているんじゃないかと思うんですが、その資料の写しを我々もいただきたいんですが、いかがですか。

(生涯学習課長)
 この契約につきましては、今契約延長しておりまして10月31日までと延期しております。

(中森辰一議員)
 10月31日までに出来上がるとしたら、その資料は私たちもいただけるんですか。

(生涯学習課長)
 今の段階で、ちょっと10月31日にどのようなものが出てくるかっていうところを踏まえて、再度検討させていただきたいと思っております。

(中森辰一議員)
 いやその3案の比較資料を作るための資料が出てくるわけでしょう。それは私たちが見てもいい資料だと思いますので、これは必ず私たちにも提供していただきたい。私たちもそれを見せていただいて、それこそ私たちの立場で、その3案の比較をさせていただきたいと思いますので、これは改めて要求しておきます。
 それから先ほど説明がありましたパブリックコメントは8月までの2ヶ月間集めましたけれども、その集計資料がもうできているのではないかと思います。これはいつ議会に出されるんでしょうか。

(生涯学習課長)
 市民意見募集につきましては本年の7月26日から8月25日までの1ヶ月間実施しまして、電子メールやFAX、郵送などで338件の意見が寄せられました。内容を今精査しているところでございまして、この内容に広島市の意見を加えて最終的なものになっていきますので、もう少し時間をいただきながら、できたら速やかに公表していきたいと思っております。

(中森辰一議員)
 それから、私への本会議の答弁の中で、広島ゆかりの文学者作家の諸資料の扱いについて、関係者と話をしているというそういうものがありましたけれども、具体的にこれは何回お話をされたのか、それはまたいつだったのか、具体的に教えてください。

(市民局次長)
 こういった市民団体の方と、お話をさせていただいたのは7月15日でございます。

(中森辰一議員)
 7月15日1回だけということですね。ただ、この当事者の方にお話を聞きますと、ただご本人たちの意見を聞いたということで、何も具体的な話の進展はなかったというふうなことでした。
 この話の内容について、市としてどう受け止められたのか教えてください。

(生涯学習課長)
 話の内容は、資料についての十分な保管と管理を行うとともに活用を図るということだったように思います。なので、そういうことがきちっとできるようなことを今後検討していきたいと考えております。

(中森辰一議員)
 多くの方が、広島ゆかりの文学者の諸資料を市に預けておられるということなんですけども、その中には、商業ビルエールエールA館に持って行くんだったら、この諸資料を引き上げたいとおっしゃっている方もあると聞いております。
 そういうことになったら、せっかく貴重な資料を預けていただいたのに、それを市の扱いのあり方に不満があって引き上げられてしまうということになってしまうと、これは文化都市を標榜している広島市として非常に恥ずかしいということになるんじゃないかと思うんですよ。
 そうならないためには、もっと本気になって、真摯な姿勢でそれらの方々の意見にしっかり耳を傾けて聞くべきではないかと思うんですが、これはいかがですか。

(生涯学習課長)
 また今後、実際に整備場所等が決まった後になると思いますけども、またそういった団体の方のお話聞きながら検討していきたいと思っております。

(中森辰一議員)
 たしか資料に3万3000点余りと書いてありましたか、それだけある諸資料のうち、展示されないまま保管されている諸資料の保管状態について批判の声が届いておるんですけども、これは実態としてはどうなんですか。

(生涯学習課長)
 広島文学資料室で公開していない資料については、紙質の劣化を防ぐために、紙質に応じて中性紙の袋に入れたりケースに入れたり箱に入れて、中央図書館の書庫の中で丁寧に保管しているということでございます。

(中森辰一議員)
 そういうふうには聞いてないんですよね。今言われたように、大事な資料ですから、傷んだり劣化しないような配慮ある保管のあり方ということをしていかなければならないと思いますけれども、ダンボールに詰めたままで積み上げて放置されているという批判の声も届いています。
 そうではありませんと言われるならそう言っていただいたらいいんですけども、今の施設が雨漏りがするというふうなことも言われておりましたけれども、そういう今の中央図書館の倉庫に放置しているような状況であると、劣化は免れないと思います。紙の資料ですから、放っておけば必ず経年劣化というのはあります。きちんと温度管理、湿度管理ができる環境で、諸資料の価値にふさわしい配慮が必要だと思いますがそうなっていますか。

(市民局次長)
 ただいま委員がおっしゃられた箱に入ったままというのはあるかと思うのですが、図書館の方でいただいて寄贈ということで整理してやっているものではございません。
 まだ、そこについて寄贈したいというご希望いただいている方とやり取りしている最中で、ちょっと量も多いので置いておくという形で置かれていると聞いております。実際に本当に、寄贈なりいただくようになるとまず整理した上で本当にいただくのか、それともこれはお持ち帰りいただくのかというのはやっぱりこのケースに限らずあると聞いております。そういったことをちゃんとする中で、適切な保管等をやってまいるということになると思いますので、今おっしゃった部分については、今後もその関係者の方と図書館の方と含めてきちっと整理をしていくようにできればいいのではないかと考えております。

(生涯学習課長)
 調温が必要なものにつきましては、今の中央図書館であっても、調温キャビネットに入れて保管しているところでございます。

(中森辰一議員)
 もうかなり長い期間置いてあるものもあるんじゃないかなと思うんですよね。本来そういう資料がどういうものかは見ればわかるわけですから、その場で判断して、まだ整理がされてないものもあるっていうことは非常に問題があるんではないかなと思います。
 ですから、中央図書館の中で保管しきれないのであれば別な場所を確保するとか、そういうことも含めてこれはその資料にその価値にふさわしい扱いをしていくということだったら当然ではないかなと思いますのでこれはお願いをしておきたいと思います。
 福山市にゆかりのある文学者などの資料を集めたふくやま文学館というのがあります。私はまだ残念ながら見に行ったことはないんですけれども、せっかく寄託していただいたなどの貴重な資料があるのは同じですけれども、その扱いに大きな差があるというふうに言わなければならないなと思います。広島市と福山市の文化に対する姿勢の差が表れていると批判をされても仕方がないと思いますし、そう評価されるんじゃないかと思いますね。
 市長は平和文化ということを繰り返し言われますけれども、これらの諸資料そのものが平和文化に関わる歴史的に大事な資料ということではないかと思いますので、そういう扱いをしていただきたいと思います。市の認識を伺います。

(市民局長)
 中森議員のお話はまさにその通りで、平和文化を振興していくために文化的な資料についてはしっかりと保存していかなければならないと考えております。それは市の認識でございます。
 あと少し、先ほど課長次長が答弁しましたことにちょっと補足をさせていただきますと、広島文学資料の会の皆さんからご寄贈いただいた資料についてはきちんと丁寧に保管をしており、一度その文学資料の会の皆さんが、図書館に足を運んでいただいて、その状況を確認していただきました。確かにしっかり保存していただいていますね、というご認識を示していただいておりますので、それについては私どももしっかり図書館の方がやってくれていると。
 一方では、先ほど次長が申しましたように、まだお互い相手方ときちんと寄贈の整理ができてないものがあるので、それについてはまだ私どもの認識としてはきちんと寄贈を受けてないと。しかし一方では、先方の方からは、そういったものを箱に積んでいるといったような認識があるので、認識の差があろうかと思いますが、基本的な姿勢は、そういったような大事な資料は、私どもの方で引き続きしっかりと管理して活用していきたいと考えております。

(中森辰一議員)
 早急にそれは整理をしていただくということをお願いしておきたいと思います。
 それから市のホームページに市立図書館の要覧というのがあって見ることができますけれども、令和3年度までの10年間の貸し出し冊数とか入館者数のデータも載っております。これは年々そういう資料が作られて積み重ねられているということなんですけども、各図書館別のデータが載っておりまして、非常に興味深いなと思ったことがあります。
 各区の図書館の蔵書数は、スペースの関係もあると思いますが大体7万から9万冊程度。これは各区の人口とは関係がありません。貸し出し冊数も入館者数、つまり図書館の利用者数もその傾向は非常に様々です。区によって違いがある。
 各区の図書館の利用者数について、コロナ前の直近である令和元年度の数字見ますと、万単位までの数字を言いますが、中区17万、東区20万、南区20万、西区24万、安佐南区37万、安佐北区22万、安芸区23万、佐伯区34万となっています。これまた人口は全く関係がない数字になっているんですが、この数字の傾向というのは大体もう10年以上ほとんど変わってないと思うんですが。こういった状況について立地との関係で何か分析したものがあるんでしょうか。

(生涯学習課長)
 立地との関係について整理したものはございません。

(中森辰一議員)
 安佐南区はアストラムラインの駅が比較的近いんですが、ここに近い数字の佐伯区図書館は34万ですよね。公共交通という点で極めて不便な立地条件になります。安佐北区も必ずしも便利な立地条件ではありませんけれども、交通結節点の横川駅のすぐ近くに立地している西区図書館とほぼ同じレベルの利用者数になっております。
 つまり、交通に便利かどうかということは、利用者数の多い少ないとは必ずしもリンクしないということではないかと思うんですよね。便利にこしたことはありませんけれども、それが絶対条件だということではないのは、中央図書館をどこに立地するかということを考えるときに非常に重要な点ではないかと思います。
 確かに中央図書館の利用者数は減少傾向にあります。それは立地条件なのかということなんですよ。利用したいという魅力、中央図書館としての利用価値、こういうところに市民の側から見ると問題が生じてきているんじゃないかということも考えなくちゃいけないんじゃないでしょうか。
 だからこそ、市の内部だけで対応するっていうことじゃなくて、幅広い市民や様々な知見を持つ専門家たちに意見を持ち寄ってもらって、国際平和文化都市である被爆都市という、その中でも大都市なわけですけども、その広島市の中央図書館というものはどういうものであるべきかということをじっくりと議論をするということが必要ではないかと思うんですよ。県外からも世界からも来てもらえる図書館を目指すというのに、歴史的な価値のある建物でも何でもないただの中古の商業ビル、これでは広島の文化への姿勢というのはこの程度なのか、それこそ笑われるんじゃないかなと私は思います。
 それから、8月の初旬に図書館協議会と社会教育委員会議を開いて、あなた方の意見を聞きましたとおっしゃいますけれども、7月に説明を受けた整備方針の素案についての意見を聞いています。これはこの問題の検討の中でどういう位置づけになっているんでしょうか。

(生涯学習課長)
 8月に実施させていただきました社会教育委員会議図書館会議については、そこでいただいたご意見を、今後作成する再整備方針の案の中にできる限り反映させていきたいと考えております。

(中森辰一議員)
 今おっしゃった通り、市民や議会から出されて意見と合わせて専門的な立場、有識者の立場での意見だとおっしゃるんですけども、これを市がまとめて整備方針を作っていくということなんですね。確認です。

(生涯学習課長)
 はい、そうです。

(中森辰一議員)
 広島市の中央図書館がどういうものであるべきかということについて、十分に専門的な意見を聞いたということになるのかどうかという点で私たちは疑問があります。
 いずれの会議も限られた時間、おそらく2時間以内程度でしょう。もしかしたらもっと短いかもしれません。しかも内容は、商業ビルを前提とした整備計画のサイト、今の整備方針の素案について1回ずつ開かれただけですよ。意見を言われた委員の方も、実は全員ではなかったと思います。 それにしても、これからも市の内部で検討して方針を作るということを繰り返しずっと言ってこられましたけれども、この専門的な立場や有識者の立場の意見をまとめていくにあたっての専門性というものを失礼ながら市の職員はそういうものを持ち合わせておられるんでしょうか。

(生涯学習課長)
 このような方針を作成していくときには、当然図書館等とも議論しながら作っていくものということですので、当然その議論持ち合わせた者等も含めて作っていっていると認識しております。

(中森辰一議員)
 図書館協議会とか、社会教育委員会議で出された意見というのは結局、単発的な感想や意見、いわば言いっぱなしの意見が並べられただけなのであって、それぞれの会議で議論を行って、到達した上での意見が述べられているわけじゃないんですよね。それぞれの委員から意見が述べられた。それを聞いたというだけに過ぎないわけですよ。それらの意見をどう扱うか、どう斟酌するかということも結局市の内部職員の限られた見地での判断で進められていくということになっていくんだと思うんです。
 図書館とも相談をしながら、というふうなことをおっしゃいましたけれども、どう考えても、広島の文化政策の柱となる施設がどうなるかという大事な問題についてですけれども、あまりにもこの問題が、軽く扱われているんじゃないかという気がしてならないわけですよ。やっぱり短期間で結論を出すというやり方じゃなくて、じっくりと時間をかけてやるべきだ。中央図書館の建物が老朽化しているということで、建て替えを急ぐということなんでしょうけれども、それこそ仮設の図書館を作った上でこの問題を進めてもいいんじゃないかと私は思うんですよ。
 要するに、議論をずっと練り上げて今回の素案ができたのか。方針ができるのかということなんです。市民から出た様々な意見があります。議会からも意見を出しました。図書館協議会でも意見を聞いた。社会教育委員会議でも意見を聞いた。聞いた意見をあなた方が集めただけです。
 でも、それぞれのところで十分に様々な人たちの立場から意見を出し合って、その意見を集約していくんじゃなくて練り上げていく、そういう形で結論が出たというものを受け止めてあなた方が検討する、ということでもない。そういうやり方でいいんだろうかということが、今問われているんじゃないかと思うんですけども、何か答弁できることがありますか。

(市民局次長)
 先ほど来のご意見なんですけれども、これまでのところ、付帯決議をいただいた後に、市民それから議会、それから審議会そういったところからそれぞれ意見はいただいていると思います。
 そういったものをもらって、私ども行政の方がそれを受け止めた上でしっかりどうしていくかというのを考えていく。そういうものだと考えております。よろしくお願いいたします。

(中森辰一議員)
 私はそうじゃないと思います。市民の財産ですよ、これからできるものは。本当はもしかしたら100年ぐらい使えるものを作っていくということでなければならないのかもしれません。そういう長期的な視点に立った施設ができるのか、そういう長期的なところから評価していただけるようなものができるのかどうか、そういうことにかかっているわけですよ。
 たかだかこの1年そこそこ程度、あなた方がエールエールA館に移すんだということをおっしゃってからまだ1年も経ってないわけですよ。それに対して市民の皆さんからいろいろな意見が寄せられたけれども、結局それを市の内部で集約するという形での方針の決め方にしかなってないんじゃないかと思うんですよね。議論というのはそういうものじゃないと思います。
 だから、そこはもうちょっと別な形で、あなた方が、市民がやっているワークショップに出かけて行ったというふうなことをおっしゃいます。これはね市が組織するべきなんですよ。それをやってこなかったってのは非常に重大な問題だと思います。
 最後に、今年の3月まで市民局長として、今のようなやり取りをしておられた方がいつの間にか中央図書館等の移転先として市が進めようとしていたエールエールA館を経営する広島駅南口株式会社の社長になっておられます。中央図書館等の商業ビルへの移転に反対の声を上げていた方々の中から、これは商業ビルへの移転ありきの、あまりにも露骨な人事じゃないかと。不信の声が上がっております。どうしてこういう人事になったのか。お答えいただけるならお答えいただきたい。

(市民局長)
 その人事について、私ども市民局からお答えする立場にはございません。

(中森辰一議員)
 人事関係の部署はおらんかったですかね。

(企画総務局長)
 発言の通告通告がある内容ではございませんので、付託案件、陳情の審査の中でのご質問ですが、私は人事を総括しております企画総務局の者ですから、ご答弁させていただきますが、OB職員の再就職と、本市の事業の推進とは全く関係ございません。OB職員の再就職というのは、そのOBが持っております知見、識見これまでの経験、これを本人の意向も踏まえながら総合的に勘案して行き先を決めるものでございます。本市の施策の推進といいますか計画と、その人事とはリンクはしません。

(中森辰一議員)
 市民局長が退任の挨拶に来られた時に、次はどうなるんですかというふうなことをうちの会派でも聞いておるんですが、そのときに言葉を濁しておられました。そのあたりが、ちょっと非常に気になるところかなと思います。そのことだけ申し上げておきますが…

(企画総務局長)
 前任の市民局長をかばうわけではありませんけれども、私どもが彼に行き先を内示したのは行き先の都合もございまして、退任のときには彼はどこに行くか存じ上げておりません。これだけは申し上げておきます。

(中森辰一議員)
 最後の質問です。中央図書館等を受け入れる準備をするための人事じゃないかと、そんな不信の声があるということだけお伝えしておきます。
 いずれにしても、図書館の問題については、私たちは非常に、広島の文化の拠点ですから、そのあり方、その内容というものは、やっぱり大きな関心を持っていただきたい、市民の皆さんにも。そういうものだと思います。いろんな課題があると思うんですよ。繰り返しになりますけれども、もっと時間をじっくりとかけて、この問題、後からああすれば良かったというふうなことがたくさん出てくることがないようにしなければいけません。こども図書館の問題も、わざわざ切り離すと決めたわけですから、タイミングといいますか検討のテンポというのももう一度考え直し、もっとじっくりとやるということがあって当然だと思います。
 ただ単に経費の面だけに目を向けるんじゃなくて、じっくりとどうあるべきか、どういうものにしたら市民が誇れるような図書館になるのか。そのことをよくよく考えて、この問題を進めていくべきだというふうなことを申し上げておきます。

付託案件外1.男子トイレへのサニタリーボックス設置について

(中森辰一議員)
 3件について、できるだけ早く終わるように協力したいと思います。最初のテーマですが、男性のトイレにもサニタリーボックスの設置をしてほしいということです。
 女性のトイレには置いてあるのが普通なんですが、男性のトイレにはそういうものは今ありません。最近、男性トイレにも必要なんだという声があるんですが、市としてはそういう声を聞いているのかどうか教えてください。

(総務課長)
 男性用トイレにサニタリーボックスを設置することについて、これまで総務課に対し、設置を求める声が届いたことはございません。
 しかしながら、今年5月のNHKの報道番組をきっかけとして、全国的に男性用トイレを利用される方の中にはサニタリーボックスの設置を必要とする方がおられることや、一部の自治体で設置が行われていることを知ったところでございます。

(中森辰一議員)
 男性の個室トイレにサニタリーボックスを設置してほしいという要望が今年の6月に県女性議員クラブから県議会に提出されたということであります。
 なぜ必要かということなんですけれども、前立腺がんとか、膀胱がんの手術をした後、日常生活の上で尿漏れパッドというのが欠かせないと。しかし外出先で捨てる場所がなくて、大変困っているという声が届けられたということです。
 男性女性に関わらず、高齢になりますと排尿障害が起きてくる場合も増えてまいります。大人用オムツが欠かせないという方も中にはいらっしゃいます。これも増えていると思います。尿漏れパッドというものが、現実の必要に伴って、男性用のものも開発されて、今一般的に販売されているわけです。トイレでそういうものを取り替えたときに、女性の生理用品の廃棄先としてサニタリーボックスが置いてあるように、男性用のトイレにもそういった廃棄する入れ物を設置してほしいということであります。それから、性的少数者への配慮という点でも、必要になっているということも指摘をされております。
 ということで、男性用の個室のトイレにも、これは一気にはいかないので、公共施設からということになるかと思います。民間の場合は必要ならば一気に設置が広がっていくということなると思います。広島市でも公共施設がたくさんありますので、一気にはいきませんけれども、まずは本庁舎あたりからという形で、計画的に取り組んでいくということが必要ではないかと思うんですが、どのようにお考えでしょうか。

(総務課長)
 ご指摘のような利用者のニーズを踏まえまして、公共施設のうち指定管理者制度導入施設への設置については、施設の所管課や施設管理者との協議調整を行っていきたいと考えております。
 そして本庁舎ということ等のご意見がございましたが、本庁舎および区役所への設置につきましては、清掃業者との協議調整を行いまして、可能な限り早期に設置できるよう前向きに検討してまいります。

付託案件外2.本庁舎の自転車等駐輪場について

(中森辰一議員)
 よろしくお願いいたします。
 二つ目ですが、本庁舎の自転車等駐輪場について、いつもいっぱいで自転車等で来庁された市民が、自転車などを置くスペースがないという苦情が届いておりまして、特に、職員がたくさん停めているから置き場所がないんだというふうな苦情を寄せてこられた方がいらっしゃるんですけども、現状どうなってるんでしょうか。

(総務課長)
 本庁舎の敷地内には5ヶ所の駐輪場を設けており、約810台を駐輪することが可能です。この中によって職員に対する本庁舎の駐輪場使用許可件数が増加している状況にあると認識しております。

(中森辰一議員)
 810台あるけども、そこがいっぱいになってるということなんですよね。それで新型コロナの感染防止ということを意識されて、公共交通機関を利用せずに自転車等で出勤する職員も多いのではないかと思います。自転車・バイクの本庁舎敷地内の駐輪場に駐輪を許可している台数はどの程度ありますか。

(総務課長)
 現時点で職員に対し、通勤用として本庁舎敷地内の駐輪場の使用許可している台数は809台でございます。

(中森辰一議員)
 ずいぶんたくさんあると思います。それだけいっぺんに停めるともうパンクして、とても来庁者が停めるところがなくなるということになるんですが。これもうどうするかということなんですけれども、本庁舎の敷地内の駐輪場を見て回りました。そうすると、来庁者専用、職員は置かないでくださいと書いてあるところがあるんですけども、そこにも職員の許可証を貼った自転車が結構たくさん置いてありました。
 これはもうどっちにしたって職員用の駐輪場が足りないということじゃないかと思うんですけども、これについてはどういうふうにお考えですか。

(総務課長)
 本庁舎の敷地内には職員専用の駐輪場というのはございませんが、来庁者専用区画というのがございます。それを除きますと、職員が使用できる区画における駐輪可能台数は、約780台となるんですが、今先ほどご答弁申し上げました通り、現時点で駐輪を許可をしている台数が809台ということでございますので、駐輪場の使用許可台数が駐輪の可能台数を上回っている。そして、職員の自転車またはバイクが来庁者専用区画にはみ出しているという、ご指摘のようあったような実態がございますので、職員用の駐輪場のスペースが十分に確保できていないと認識しております。

(中森辰一議員)
 それでどうするかということですが、これは収容能力を大きくしていくと以外になかろうかと思うんですけども、その方向性についてはどのようにお考えですか。

(総務課長)
 駐輪場の使用許可は毎年度更新しており、引き続き職員からの使用許可の申請件数を注視しつつ、コロナ後も駐輪可能台数を上回る申請状況が継続するのであれば、来庁者の駐輪支障がないよう本庁舎敷地内に新たな駐輪スペースを確保するなど、収容能力の拡大に向けた抜本的な対策を検討していきたいと考えております。

(中森辰一議員)
 本庁舎敷地内といってもこれは限りがありますので、今以上にどれだけ広げられるかということになるので、疑問符がつくこともあるかと思います。例えば近隣の、市が所有している敷地であるとか、場合によっては民間ということもありうるかもしれませんけども、そういうところへ広げていくという考え方はできないんでしょうか。

(総務課長)
 職員用の駐輪場を近隣に確保することにつきましては、駐輪場の候補地と考えられるような、市有の施設であったり民間の施設、土地といったものは近隣になかったり、また借り上げる場合に費用負担の問題も生じると考えておりまして、当面実現は難しいと考えております。
 まずは、コロナ後の状況などをしっかりと注視してまいりたいと考えております。

(中森辰一議員)
 車の場合は立体駐車場とかもありますけども、そういうふうなことが将来的に考えられるのかどうかよくわかりませんが、いずれにしても今のキャパシティでは足りないということだと思いますので、コロナ後ということですけれども、ぜひどういうふうにしていくかという考え方、あるいは調査はぜひしておいていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

付託案件外3.投票所のあり方について

(中森辰一議員)
 もう一つ、投票所のあり方ですが、最近の投票率ということでいうと非常に下がってきているという問題があります。
 これはもちろん選挙される側、候補者であったり政党であったりの、選挙に行こうというふうに思っていただけるような努力は当然必要なことであるんですが、一方で、選挙管理委員会として投票を促していく、あるいは投票しやすくしていく努力も非常に大事だと思います。
 いずれにしても、少なくとも投票に行きたいけど、なかなか投票ししづらいという状況は最大限なくしていかなくちゃいけないと思うんです。
 その点についてと、さしあたって投票所のバリアフリー化、高齢者や障害のある方々が投票するというところまでたどり着くために、非常に大事なポイントだと思いますが、この点はどういうふうになってるでしょうか?

(選挙課長)
 有権者にとって利用しやすい投票所に改善していくということが、有権者にとって当然大変大事だと思っております。
 そのため、そうした改善に関する取り組みといたしまして、これまで利用施設の変更や仮設スロープの設置等に取り組んでいるところですけれども、2階や仮設スロープを設置できない投票所では、事務従事者が介助の必要な方の移動を補助するとともに、土足禁止の施設ではできるだけビニールシートを敷設できるよう、施設管理者に理解を求めて対応しているところでございます。
 また、投票所の配置につきましても、有権者にとって利用しやすい投票所となるよう、地域のできるだけ多くの方々の利便性や交通事情、学区やコミュニティ活動の範囲、投票所として使用できる施設の有無、そうしたことを考慮した上で自治会等からのご要望も踏まえながら各区選挙管理委員会において取り組んでいるところでございます。
 また、選挙人に交付しております選挙のお知らせや、本市の広報紙、ホームページなどを活用して期日前投票や不在者投票の制度の周知を図っております。こちらにつきましては、区役所や出張所での期日前投票につきまして、区役所や出張所はバリアフリーに対応しておりますので、こうした制度を積極的に利用していただきたいということで働きかけております。投票所のバリアフリー化につきましてですけども、本年7月執行の参議院議員通常選挙では、エレベーターのない2階にある投票所が2ヶ所、仮設スロープを設置できない投票所が7ヶ所ありました。 先ほどの、利用しやすい投票所とするためにということのご説明とも重なるのですが、2階や仮設スロープを設置できない投票所では、事務従事者が介助の必要な方の移動補助するとともに、土足禁止の施設ではできるだけビニールシートを敷設するよう施設管理者に理解を求め対応しておるところです。
 今後とも代替施設の確保を含めて、さらなる改善に努めていきたいと考えております。

(中森辰一議員)
 車いすで移動される有権者が投票したり、杖で体を支えていらっしゃる方もいらっしゃいますよね。そういう方々が投票しようとするときに、これまでの投票台ではなかなか難しいかなというふうに思うんですが、その点はどういうふうな配慮が説明されておりますか。

(選挙課長)
 従来から車いすで移動される選挙人のためには、全ての投票所に車椅子のままで記載していただけるよう、高さが低い投票記載台を設置しております。また、杖を使用しておられる選挙人が椅子に座って記載することを希望された場合に速やかに対応できるよう、スペースに余裕がある投票所では、あらかじめ記載台のそばにパイプ椅子を配置しております。

(中森辰一議員)
 投票所の数は今どれだけあるんでしょうか。その数に変動があるのかどうか。あるとしたら最近10年間で、どういうふうに変わってるか教えてください。

(選挙課長)
 本年7月に執行いたしました参議院議員通常選挙では、本市全体で276ヶ所の投票所を設置しております。最近10年間の投票所の数の変動につきましては、平成27年に安芸区瀬野西にみどり坂投票所を増設いたしました。また、平成29年に佐伯区石内北に第31投票区を増設いたしました。それから令和元年に安佐南区山本新町に祇園第9投票区を増設しております。また、令和3年には、東区温品町菰口の上温品第2投票区を閉鎖いたしまして、隣接しております東区上温品の上温品第1投票区と統合いたしまして、新たに上温品投票区としております。

(中森辰一議員)
 変動はあるよねということなんですが、その際非常に不便になった、投票所に行きたいけど遠くなったというようなところがないのかどうか、その点はどうでしょう。

(選挙課長)
 令和3年に廃止いたしました東区の上温品第2投票区につきましては、東区選挙管理委員会において、関係する町内会の声をしっかりと聞きながら合意形成を図って廃止に向けた事務を進めてきたことから、選挙人から直接、投票所が遠くなり不便になったといったような声はいただいておりません。

(中森辰一議員)
 これは今後、高齢化していく中で、坂道をたくさん登っていかないといけないようなところにあるとか、改善の要望があればぜひ改善に向けて検討していただきたいと思います。
 それで、高齢者の中で、あの年齢の水準が上がってきて、90歳、100歳といった方々もたくさん出てくるようになっております。そういった中で、体に障害を抱える方は増えてきているということは、重要な問題だと思うんですよね。
 移動する際に、支援がないと投票所に行けないという方がもうたくさんいらっしゃると思うんですけれども、そういう方に対する支援制度ってどういうものが今ありますか。

(選挙課長)
 公職選挙法等の法令に基づく現職現行の選挙制度のもとでは、投票所への移動を支援するといった仕組みに関する定めはございません。

(中森辰一議員)
 移動支援がないと行けない有権者が、投票権を行使するために何らかの法的な支援が場合によっては必要ではないかと思います。
 現状で様々な障害によって簡単には外出できない、外出して投票を行うことが難しい方に対して、どういうふうな対応を今しているんでしょうか。

(選挙課長)
 様々な障害によって、外出して投票することが困難な方のうち、都道府県の選挙管理委員会が指定する病院に入院、または老人ホーム等に入所し、疾病により歩行が困難であるなどの場合につきましては、当該施設の院長等が不在者投票管理者となって、当該施設で不在者投票を行うことができます。
 また、身体に重度の障害がある方で、両下肢、体幹、移動機能の障害の程度が1級または2級、心臓や腎臓など内部障害の程度が1級または3級の身体障害者手帳を有する方や、介護保険の要介護5につきましては、郵便等により自宅などで不在者投票をすることができるようになっております。

(中森辰一議員)
 今言われた入院・入所の場合、規模の小さい施設の場合はなかなか対応してもらえないことも多いんではないか。その点は最大限やっていただけるように、ただ小さいところは手間もかかりますから、行政の支援もいるんじゃないかなと思いますので、そのあたりはどういう条件といいますか、どうしたらやっていただけるかぜひ話し合っていただいて、最大限、規模に関わらず入院入所者が投票できるような、保障できるような取り組みを是非していただきたい。
 郵便投票ということが紹介されましたが、今言われたように、障害の程度が重いということと、障害の種類が限られておるということ、要介護の場合は5でないと認めてもらえないわけです。特に急速に増えている要介護の高齢者の場合は、実際にはほとんど寝たきりという状態でないと適用されないということになっています。
 例えば、要介護5ではないけれども、選挙の時期になってから要介護3、4からの状態が悪化して行けなくなるということもあるかもしれません。そういった場合に要介護認定を変更するには2ヶ月ぐらいかかるわけです。その認定ができないうちに選挙が終わってしまうという例が新聞でも紹介をされていました。
 それから、障害があるけれども、総務省が指定している障害の種類に当たらないという方もいらっしゃるわけです。新聞報道ではパニック障害というふうな例が載せてありました。一時的に障害の状態が悪化するという場合だってあるかもしれません。しかしそういうことに今の郵便投票制度は対応できていません。日本の場合は、本当に条件が厳格すぎるんじゃないかなと思います。ぜひ外国の例も研究していただいて、要介護5ではないけれども、実態として出かけることが困難な方が、投票権を行使できるように、あるいは障害の状態に応じて、柔軟に郵便投票ができるよう今の制度の見直しを行っていく必要があると思います。
 これは広島市できることではありませんので、政府にぜひ大幅な改善の要望をしていただきたいと思うんですけども、この点についてはどうでしょうか?

(選挙課長)
 郵便等投票の適用の対象となる方の範囲の拡大につきましては、要介護者の基準の緩和等も含めまして、これまで本市では、他の政令指定都市と共同で国に対して要望を行ってきております。
 今後とも制度改正の実現に向けて、こうした要望を継続していきたいと考えております。

(中森辰一議員)
 今年は参議院選挙、去年秋には衆議院選挙、県知事選挙がありました。来年の4月には統一地方選挙ということになっております。
 特に衆議院選挙なんかの場合いつあるかわからないというようなこともありますので、できるだけ早く改善が行われるようにしていただきたいと思いますので、引き続き、早く改善をしてほしいということを。要望していただくようにお願いしておきます。

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