議会での質問・答弁

2021年12月10日

2021年第5回 12月定例会 議案討論(第293号議案) 近松さと子議員

第293号議案 令和3年度広島市一般会計補正予算(第9号)について
子育て世帯への臨時特別給付(先行給付金)について

(近松さと子議員) 
 本日上程された子育て世帯への給付金を先行給付する補正予算に意見を付して賛成します。
 このことに関して、8日の衆議院本会議での代表質問で岸田首相は「地方の事情で全額現金給付を可能とする」と答弁されています。クーポン給付に多大な事務費がかかることへの批判が大きいことの反映です。一方で、官房長官が現金給付の事業とクーポン給付は別事業と全額現金給付を検討する自治体をけん制するなど、国の対応も右往左往している感じが否めません。
 クーポン給付について、群馬県太田市の市長は、朝日新聞の取材に対して、「市民は現金給付を求めている。自治体も年度末の忙しい上に、ワクチンの3回目接種の最盛期を迎える。クーポンの事務費もかさむ。これはだれも喜ばない、三方よしではなく「三方損」になってしまう」と苦言を呈しています。まったく同感です。
 そもそも、給付事業は「コロナ禍で大変苦しんでいる女性や非正規、学生といった弱い立場の方々に現金給付を届けたい」という岸田首相の考えに基づき計画されたものでした。ところが対象を子育て世帯に絞ったために非正規労働者などコロな危機で困っている多くの人に届いていません。そのうえ、クーポン給付で多大な事務費が発生するとなれば、全額現金給付にして事務費の縮減分をコロナで収入が減って困っている人たちに回すべきという批判が起こるも当然です。岸田首相は、今後地方の意見を十分に聞くといわれていますので、市としてもこうした声を国に反映していただくことを求めて討論といたします。