議会での質問・答弁

2019年09月13日

2018年第1回 6月定例会 建設委員会 中森辰一議員

【議案外】

市営住宅について

(中森辰一議員)
 市営住宅について、第1回ということで基本的なことを聞く。
 市営住宅の戸数と棟数は?
 そのうち、階段室型の中層住宅の戸数と棟数は?
 現状で、建て替えが決まっているのは、何棟か?

(住宅整備課長)
 H31年4月現在で、市営住宅は、14614戸、600棟。
階段室型の中層住宅は、6154戸、365棟。
建て替えが決まっているのは、159棟。

(中森辰一議員)
 今後は、鉄筋コンクリート造りの建物ばかりになるが、これらは70年間使用することになっている。70年間使用するとなると、相当に老朽化が進む。つまり居住環境が悪化する。
 広島に原爆が落とされてから74年経つが、建物が造られた当初と比べると、建物や設備の痛みが進むというだけではなくて、50年前の一般的な居住水準や設備、30年前の一般的な居住水準や設備と今とを比べると、相当な違いがあるという問題もある。
 このあたりについて、市としてはどのようにお考えか?

(住宅整備課長)
 古くなるとともに、時代とともに設備や性能にも変化が生じるものと認識している。

(中森辰一議員)
 建物そのものもみすぼらしくなる。建設年度によっては、コンクリートの剥離がひどいものもある。
 古い建物は、確かに家賃も安くなるが、だからと言って、あまりにもみすぼらしいままでは、住民の気持ちも落ち込んでいく。
 建物の使用価値を維持するための、保全にしっかり取り組むことは大事なことだと考えるが、どのようにしているのか。今後はどのようにしていくのか?

(住宅整備課長)
 H28年の市営住宅マネジメント計画において、予防保全の観点から、屋根や外壁などの主要な部分についてその劣化状況や財政状況を勘案しながら、計画的に修繕に努めることとしている。今は、耐用年数まで住宅としての機能を確保するため、法令に基づいて定期的な点検を実施して、劣化状況を確認して必要な修繕を行っている。今後も引き続き計画的な修繕に努めるとともに、マネジメント計画に基づき耐用年限を経過したり、耐震基準を満たしていない住宅から、計画的に再編集約化を図る中で、老朽化した市営住宅の解消を図っていきたい。

(中森辰一議員)
 その計画は計画通り進んでいるのか?

(住宅政策課長)
 修繕時期の目安はあるが、点検をした結果修繕が必要と判断したものについて修繕を行っている状況である。

(中森辰一議員)
 部屋の広さなどは、2戸を1戸にしたり、3戸を2戸にしたりといった改善が一部では行われているが、費用も相当掛かるので改善は簡単ではないし、戸数が減ってしまうデメリットもある。しかし、設備は、より現代的なものに更新することはできる。この点は、どのようにお考えか?

(住宅整備課長)
 多くの建物で建物だけでなく設備も老朽化が進んでいるので、給水設備やガス管などについて、各区役所からの改善要望をもとに、老朽化の程度によって緊急度の高いものから先行して改善を進めている状況である。

(中森辰一議員)
 市営住宅の入居者は、構造的に高齢化が相当に進んでいると思うが、65歳以上は、どの程度の比率になっているか?

(住宅管理担当課長)
 入居者数は21257人で、65歳以上の高齢者は9636人で、45.3%である。

(中森辰一議員)
 高齢化が進んでいるとなると、そのための対策が必要で、市も一定程度実施してきている。重要なことは、階段をどうするかということ。エレベーターのない階段室型中層住宅は、何棟、何戸あるか?

(住宅整備課長)
 353棟、5889戸。

(中森辰一議員)
 大勢の高齢者がエレベーターのない階段室型住宅の上層階におられる問題は、高齢化対策として重要な課題だ。これは、市が今やっている対策で十分だとお考えか?

(住宅整備課長)
 高齢者や障碍者に配慮した住居の提供については、マネジメント計画において耐用年限が経過したり耐震基準を満たしていない住宅から、計画的に再編集約化を図る中でエレベーターが設置されていない住宅の解消を図ることとしている。 今後、この計画に基づき住宅の更新に取り組む中で、EV未設置に住宅の解消も計画的に進めていきたいと考えている。
 合わせて上下移動が困難となった高齢者の負担が少しでも軽減できるよう、1階、またはEV停止階への住み替え制度の利用の促進に引き続きしっかりと取り組みたいと考えている。

(中森辰一議員)
 現状は、十分とは言えないと考えているが、この問題は、別の機会に議論したい。
 次に、日常的なバリアとなっていて、高齢の入居者が困っているのが風呂だ。現状は、浴槽の縁が高すぎて、足が上がらないので浴槽が使えない、という声が大変多い。また、一部、部屋の建て増しをしたところには湯沸かしのボイラーが浴室の中に設置されていて浴室が狭いことと、設備が古くなっていて着火もしにくく、特に高齢者には非常に使いづらいという問題もある。いずれも、40年ぐらい前の設備だ。相当に古い。
 70年間は、今の建物を使い続けるということなら、設備も含めてきちんと更新する、高齢者が多いという実態も踏まえて、使いやすいものになるよう設計上の工夫をするなどに取り組むべきだ。どうお考えか?

(住宅整備課長)
 設備については、老朽度の高いものから改修していくことを基本としている。浴槽についても同様の考え方であって、財政状況も勘案しながら、使いづらいという面はあったとしても、使用できる状態にあるものまでも、ただちに改修しないといけないというところまでは、現段階では考えていない。

(中森辰一議員)
 これらのことは、古い住宅に共通した課題だが、居住環境の改善は、特に、西区の福島地域で強まっている要求だ。原爆で焼け野原になった広島のまちは、徐々に復興し変わっていったが、福島地域だけは、基町の川べりとともに、劣悪な居住環境が残されたままだった。当時の航空写真を見た人が、福島地域だけ黒ずんで見えるのを見て、ここは差別されていると感じたと言っておられる。
 こういう状態を変えようと、住民が大変な運動を起こして、行政を動かした結果、国の支援を受けながら県と市が分担して区画整理を行うと同時に、土地を持たない世帯が多かったため、公営住宅をたくさんつくって、今のように他の地域と変わらない街並みができた。
 市営住宅が土台になって、今の福島地域のまちができていると言ってもいい。一部は高層建築に変わったが、当時の中層住宅は、そのまま今日まで変わらず、建物も設備も老朽化が進んでいる。このままでは、またかつてのように、福島地域が周りのまちとは違う地域だと、すぐにわかるような状態になってしまうのではないかと、心配される方もある。
 基町の市営住宅の改修を進めているように、福島地域の市営住宅の改修も計画的に進める必要があると思うが、どうお考えか?

(住宅政策課長)
 福島地区の市営住宅についても、他の住宅と同様、耐用年限まで計画的な点検を実施して劣化状況を確認し必要な修繕を行っていくこととしている。具体的には、過去5年間の福島地区の市営住宅の修繕実績は、外壁改修・屋上防水工事を行った住宅が5棟、給水設備の改修を行った住宅が4棟である。
 今後も引き続き必要な修繕を行うとともに、福島地域の市営住宅についても、広島市市営住宅マネジメント計画に基づき、耐用年限を一つの目安として計画的に再編集約化を図る中で、建物や設備が老朽化した住宅の解消を図っていきたいと考えている。

(中森辰一議員)
 これが今の広島市の考え方だということだ。この問題も、今回はここまでにしておくが、福島地域のまちづくりの歴史は、人権啓発部にも聞いて勉強しておいてもらいたい。機会を改めて、議論したいと思う。
 次に、市営住宅の修繕費の負担についてだが、入居者に「住まいのしおり」というのを配っているが、修繕の必要な個所ごとの負担区分が書いてある。
 この中で、入居者の故意や過失による破損、あるいは、使用頻度の差による損傷などは、入居者の負担でいいと思うが、明らかな老朽化によるものまで、入居者の負担になっているのは問題だ。
 たとえば、あえて「老朽」という表現がされているもの、排水管の水漏れ、スイッチの作動不良、サッシの開閉不良などがある。これらは、故意や過失によるものではなくて、長年使っているから壊れたり不良になっているものなら、家主の責任で修繕を行うべきだ。
 この点について、見直しがいると思うが、どうか?

(住宅管理担当課長)
 住宅に困窮する低所得者を対象とする市営住宅は、一般の民間住宅と異なり、入居者の収入に応じて家賃を決定する応能応益制度を適用した低額の家賃と入居者の修繕負担区分を定めている。
 具体的には広島市市営住宅等条例に障子・襖等の張替え等の軽微な修繕、及び給水栓、スイッチ、その他付帯施設のうち、構造上重要でない部分の修繕は入居者に行っていただくよう規定しており、それに基づき運用している。

(中森辰一議員)
 「一般の住宅とは扱いが違うんだ、家賃が低いんだからガマンせよ」ということだと思う。これは問題があると思っている。また改めて議論していきたい。
 それから、畳表だが、これも、入居者が故意や過失で損傷したものは自分でやるべきだが、人間がその上を立ち歩いたり、座ったりなど、普通に生活しているだけで、だんだんと痛んでいくものだ。これは、経年劣化するものだから、一定の期間を定めて、家主である市が交換する必要があると思う。
 そもそも低所得者しか入れないのが市営住宅。入居基準も非常に低い。ということは、そんなに生活に余裕がある人たちではない。お金のかかる様々な修理修繕を求めることは、修繕がなされないことになるので、居住環境そのものの悪化につながる。
 入居者が責めを負うべき事柄ならともかく、使っていれば当然経年劣化するようなものは、家主としての責任で、修繕をする考え方が必要ではないか。どうお考えか?

(住宅管理担当課長)
 繰り返しになるが、軽微な修繕や付帯設備のうち構造上重要ではない部分の修繕は入居者に行っていただくよう条例に規定しているところである。なお、畳はおおむね20年を経過し老朽化により畳床の取り換えが必要な場合は、畳表も市が取り替えをしている。

(中森辰一議員)
 20年経って畳床の取り換えが必要な時はやるというのはやっていただきたい。いずれにしても、条例も含めて見直しが必要だということを申し上げておきたい。この項目の最後に、もう一点確認しておく。
 西区福島2丁目の26号棟のコンクリートの剥離が極めて激しい。地震が来たら大丈夫なのかと思ってしまうが、どのような修繕を行うのか?

(住宅整備課長)
 福島第26号アパートは、耐震性が不足していることが判明しているため、今年度に耐震改修に向けて計画立案と実施設計を行うこととしている。
 外壁の劣化が進行していることも認識していて、現在、耐震改修にあわせて外壁改修もすることができないかと考えている。

(中森辰一議員)
 できないかと考えているというが、これはやるしかないのではないかと思うが、もう一度答弁を。

(住宅整備課長)
 仮に外壁改修をやるとしても、予算措置がどうなるかとか、工事の時期なども検討していく必要があると思うので、今の段階ではやるやらないの意思決定は、まだしていない。

(中森辰一議員)
 耐震改修の際は当然足場も組むわけだから、普通は一緒にやって当然だと思う。そのための予算はちゃんと組んでもらいたい。二重手間になる。
市営住宅の問題は、また、次の機会にやる。

 

高速5号線二葉山トンネル工事について

(中森辰一議員)
 高速5号線二葉山トンネル工事のうち、大林組などのJVが請け負ったシーリングマシンによる1.4キロメートルの工事契約に問題があった件などについて質問する。
この問題について、なぜこんなことが起きたかを調査する第三者委員会ではなくて、再発防止を目的とした第三者委員会が組織されたが、その第三者委員会委員長の二国弁護士が、あえて「不適切な価格交渉があった」と述べられた。この「不適切な価格交渉」について、広島市はどのようなものであったと認識しているのか?

(高速道路整備担当課長)
 今回の工事の入札に採用した設計施工提案交渉方式では、技術交渉として設計施工の改善を求めることのみが可能であったが、その交渉の場でJVから価格交渉も可能だと認識した発言があり、公社もそれに応じていたことが伺える、と報告書に記載されている。そのことについて二国委員長は不適切な対応があった、と述べたものと考えている。

(中森辰一議員)
 大林組などのJVはこの工事を遂行するには300億円が必要だと言っていた。ところが、高速道路公社は200億円でなければ、契約できないと主張していた。しかし、そのままでは、工事契約に至らず、事業を進めることができないので、とりあえず200億円で契約して、後から、つまり、その契約に基づいて工事を始めてから追加で差額、この場合100億円を払うようにすればいい、そういう話をして、200億円で契約した。
こういうことでいいか、確認する?

(高速道路整備担当課長)
 200億円でなぜ契約する必要があったかということについては、今回の工事契約はH27年11月に公告を行ったが、その公告において、契約額の上限を200億円と設定し、公告の記載事項に則り、入札手続きが進められ、入札の結果、約200億円での枠組み協定の締結がなされたものと認識している。

(中森辰一議員)
 しかしこの間の、何回か出しているJVの見積書は300億だったわけだ。その途中から200億円に変更して契約は200億円だった。その100億円をなぜカットできたのか、その辺が非常に不可解だが、材料費が抜けていたわけだが、材料費を抜いた一式工事と書いてあると聞いているが、契約書を見せてもらえないからよくわからないが、そういうような契約があり得るのか、理事者側の基本的な考え方としてどうなのか?

(高速道路整備担当課長)
 通常であれば、シールドトンネル工事の内容を示す仕様書の中にトンネル本体工一式という記述があることなどからシールドトンネル工事に必要なすべてのものについての契約であると考えられるところである。

(中森辰一議員)
 だから、通常であれば材料費も含めて契約をするのが当たり前だが、この場合、後からJVの方で材料費が入ってなかったということを主張して、公社の方は追加を認めざるを得ないという方向になってきているということだ。さきほど、なぜ200億円で契約したのかということの答弁があったが、結局、公社の方で200億円でないと契約できないと突っぱねていたからではないのか?

(高速道路整備担当課長)
 先ほど答弁したように、200億円で契約したのは、入札手続きが進められる中で、請負者の方が200億円で応札し、予定価格以内ということで契約が締結されたものである。

(中森辰一議員)
 そうすると、当初300億円と主張していたのに、200億円で折り合いをつけようと、その100億円はどうしたんだろうかということを、公社はどのように判断したのか?

(高速道路整備担当課長)
 第三者委員会の報告書では、この契約において、RCセグメント等の費用6項目については、契約に含まれていなかったということで判断されているので、それに基づいて現在JVと公社は協議を行っているところである。

(中森辰一議員)
 不適切な価格交渉があった、その結果、本当はもっと高額になるんだが、200億円の契約が行われた。この200億円の契約は不適切な価格交渉の結果行われているのだから、契約そのものが不適切な契約と言わざるを得ないと思うが、この点はどうか?

(高速道路整備担当課長)
 第三者委員会の報告書では、本件シールドトンネル工事の請負契約が不適切な契約であるとの判断は示されていない。

(中森辰一議員)
 しかし、本当は300億円になるのかどうか知らないが、200億円で契約をしてしまった。これは、結局、問題があると、第三者委員会でも認識されたということではないのか?

(高速道路整備担当課長)
 さきほど答弁した通り、第三者委員会の報告書では、当初契約の契約金額にRCセグメント等6項目の費用が含まれていなかった、ということで判断されている。

(中森辰一議員)
 本来、一式工事だから、契約がされておれば、そのままで工事が遂行されなければいけないわけだ。ところが、実は費用が足りないのだと、後から言ってきた。そして6項目の材料費が入ってなかったと、第三者委員会でも認められたということだが、とりあえず契約が行われて工事が始まったわけだ。工事が始まってないならまだいいが、工事が始まった後になって、なぜ足りないと言い出すのか。それ自体が非常に不可解な話ではないのか。こんな契約は認めるべきではないと、200億円で契約したこと自体を認めるべきではないのではないかと思う。200億円の契約を不適切な契約ではないというのであれば、その契約でやってくださいと言うべきではないのか。JVが損をするかもしれない。しかしそれで契約したんだから仕方がないではないか。公社の方も、材料費が入ってないと、契約した時は認識してなかったということになってるわけだ。後から材料費を認めるという話にはならないではないか。どうなのか?

(高速道路整備担当課長)
 第三者委員会の報告書では、シールドトンネル工事の契約金額の見直しを協議することには相当な理由があるとされている。それでJVと公社で増額協議が進められているところである。

(中森辰一議員)
 なぜ、200億円でお互いが了解して契約したということを検証しないのか。非常にあいまいだと思う。再発防止のための第三者委員会になっているが、なぜ、こういうことが起きてしまったのかということをきちんと追及して、ことの是非を明らかにしないと、市民は納得できないではないか。そもそも、こういうような後から追加しないといけないような契約に基づいて、市は議会に予算を提案した。そして議決してしまっている。議会も200億円でいくものだと思っていた。そのことについては、どう思うか?

(高速道路整備担当課長)
 第三者委員会の報告書では、不適切な契約であるとの判断は示されておらず、委員の質問は、報告書の内容と違うものだから答えようがない。

(中森辰一議員)
 そうではない。市は200億円の契約に基いた市の出資金も当初予算の中に入っているではないか。違うのか。200億円で契約した。それで工事をすると、それで今年度はこれだけの金がいる、ということで議会に予算の提案をしたわけだ。不適切と言おうが言うまいが、200億円で契約をした、これで工事をしますと、議会に説明したということではないか。それについて、どう思っているかと聞いている?

(高速道路整備担当課長)
 高速5号線の今年度の予算については、予算要求時に、高速道路公社からシールドトンネル工事費はJVと協議中であり、その額はまだ確定していないということで、現在の契約額である200億円に基く出資金、貸付金を計上してもらいたいとの申し出があり、県、市ともその額に対応した予算措置をしているところである。

(中森辰一議員)
 いずれにしても説明できないということだ。高速道路公社の方では、300億円になるかどうかわからないが、大幅な増額を認めざるを得ないことになっている。しかし、契約は本来200億円でやらないといけないわけだ。そういう今までの経過をみると、本当は300億円かかるが、200億円で契約をしてくれと、公社の方がJVに要請したと、JVの方は、後から100億円追加してもらえるということを前提で、折り合いをつけて、とりあえず契約書を交わした。というようにしか見えない。それは、以前に中国新聞で書いていたように、談合と言われても仕方がないような実態があったのではないかと思う。これは、確かに広島市が直接施工する工事ではないが、公金が動いていく工事だ。広島市も出資金を出しているし、市が債務保証をして資金は調達できているわけだ。その点で、市民にきちんと説明できるような形で、こうした事業が行われて行かなければいけないのではないかと思う。今までの答弁を聞いていると、この契約は成立しているんだと言いたいのかと思うが、この200億円という契約は成立しているのか?

(高速道路整備担当課長)
 第三者委員会の報告書では、このシールドトンネル工事の請負契約の有効性についての見解は示されていない。一般的には、契約の成立は当事者間の合意であり、当契約が解除されたということには、現段階ではなっていない。

(中森辰一議員)
 だから、双方が200億円で合意してハンコを押したわけだ。これで、基本的には工事が行われるという予定になっていたはずだ。それが、これでは遂行できないということで、いま大きな問題になってきている。今は、広島市に聞いているが、実際は公社がやっている事業だ。その点で、靴の上から足を掻くようなもどかしい思いをしながら質疑をしているわけだが、やっぱり、契約書を見せてもらわないと、それがまともなものだったのかどうかが、なかなか判断できないなと思うが、契約書を議会に出してもらうことはできないのか?

(高速道路整備担当課長)
 この契約は公社とJVにおいて行われているが、公社は県の情報公開条例対象機関となっているので、契約書については、この条例に基づいて、適切に対応していると公社からは聞いている。

(中森辰一議員)
 その手続きに基いてやってみたが、結局何もわからない、全部黒塗り、そんなものしか出てきていない。企業秘密の部分があるにしても、どういう契約内容だったのかの基本的なことは示してもらわないと、いったいどんなものだったのかさっぱりわからないと、いうことになる、これは、情報公開という点では、それから市民に説明しながら事業をやっていくという点で、情報を出さずに、税金だけは使っていくように見える。このままでは、問題があると思う。改めて、契約書の提出を求める。
 それから、昨年12月にシールドマシンのカッターやホルダー、台座まで損傷した。そのためにトンネル坑口から75メートルで工事が止まってしまった。補修工事をやって工事は再開したが、どうしてシールドマシンが損傷したのか、簡潔にお答えいただきたい?

(高速道路整備担当課長)
 4月12日に開催された施工管理委員会で専門的な見地から審議され、今回のカッター損傷の主な要因は、掘進管理についてカッターに作用する押し付け力を誤認し、結果として許容値を上回る過大なカッター押し付け力が作用したことが主な要因とされている。

(中森辰一議員)
 公社が出している「工事かわら版」というのが第8号まで出ているが、5月8日から工事を再開した、新たな対策を行ったと4点の対策を紹介している。今後、この対策をきちんとやったことで、マシントラブルが発生しないと断言できるのか?

(高速道路整備担当課長)
 施工管理委員会では、掘削の再開に当たっての対応策として、掘削管理において、カッター押し付け力という新たな指標を設けるとともに、万が一の事態にも早期退所ができるよう、摩耗検知の増設などの対策を講じることで、当初計画通りの安全な施工が可能であるとされている。公社としてはこれらの対応策を着実かつ確実に実施することで、安全に施工していくこととしている。

(中森辰一議員)
 掘削を進める速度が速すぎたから、トラブルが発生したということだが、そういうことを予測できないというのは、この工事業者の技術力に疑問があるということではないのか?
  あるいは、このシールドマシン自体やカッターが、硬い岩盤を掘り進むための十分な性能を備えたものだったのかどうか?

(高速道路整備担当課長)
 施工管理委員会において対応策等を審議し、公社としては、それを着実かつ確実に実施していくことで安全に施工していくとしている。マシンの性能であるが、今回のカッター損傷について、カッターの材質やマシンの性能、その他について検証を行ったところ、問題はなかったということになっている。

(中森辰一議員)
 性能は問題なかったとなっているとの答弁だが、この山の地質は一様ではないと聞いている。その点で、これからも何が起こるかわからないということもあると思うが、今回と同じトラブルが起きると、これがまた事業費を膨らますことにならないのかどうか、これから新たな対策をしながらやるとなると、これも事業費が膨らんでいく原因にならないのかどうか?

(高速道路整備担当課長)
 公社としては安全に施工していくこととしているが、仮に何らかのトラブルが発生した際は、それが起きた原因等をふまえ、費用負担をJVと協議し、判断していくことになる。

(中森辰一議員)
 もしかしたら膨らむことがあるかもしれないということだと思うが、5カ月延びたわけだが、この5か月分を取り戻すのは難しいという説明だったが、今後掘削速度を遅らせるということもあると思うが、そうなると工事期間が延びることになると思う。同時に速度を遅くすれば、それだけたくさんマシンを回転させることになるとその分だけカッターの摩耗も進むと思うが、交換頻度が上がるということになるのか?

(高速道路整備担当課長)
 公社からは、掘削速度が遅いことで、必ずしもマシンの全面の回転数が多くなるわけではなく、摩耗量が増えることによるカッターの交換頻度が高くなるわけではないと聞いている。カッターの摩耗は掘削状況や地山状況による影響が大きいと聞いている。

(中森辰一議員)
 それから、今回のシールド工事で、1400メートルの区間で10回程度のカッターの交換を予定していたと聞いたが、その通りか?

(高速道路整備担当課長)
 公社からは、延長1.4キロの掘削をする間に11回のカッター交換をする予定と聞いている。ただ、毎回すべてのカッターを交換するのではなく、摩耗の状況を確認した上で、必要なものを交換すると聞いている。

(中森辰一議員)
 だいたい140メートルごとにカッターの交換が必要になるが、牛田東団地の直下である約300メートルについては、交換なしで掘削するという。なぜ、そういうことができるのか?

(高速道路整備担当課長)
 カッター交換に際しては、掘削時にカッターの切羽面との間に泥水で圧をかけている。これをカッター交換の際に一旦抜くことになる。その際に地山の状況によっては周辺の地下水位に影響が出る可能性はあると考えている。現計画では、こうしたことを配慮した上で交換作業箇所を決めていて、牛田東地区の団地の下は、交換しないように計画している。

(中森辰一議員)
 だから、そういうことで、この間は交換をしないでいいと判断したということか?

(高速道路整備担当課長)
 現計画ではそのように計画している。

(中森辰一議員)
 カッター交換の際は、切羽の水を抜く作業がいるので、地下水位の低下が起きると説明があったが、そのたびに地下水位が低下する可能性が出てくるとなると、相当な地下水位の低下を招くことになるのではないかと思うがどうか?

(高速道路整備担当課長)
 先ほど申し上げたのは、可能性としては考えられるということである。ちなみに二葉の里地区、事故が起きたところでは、泥水を抜いて切羽を開放しているが、その際には、その前後において、周辺の観測坑において地下水位の変化はなかったということである。

(中森辰一議員)
 最後に、シールドマシンのメーカーはアメリカのロビンス社だが、ホームページを見ると、トンネルを高速で掘削する機械のメーカーだと書いてある。このメーカーは、過去に、直径10数メートルで、広島の地質の特徴である、硬い花崗岩の岩盤を掘削した実績があるのかどうか、聞いておく。

(高速道路整備担当課長)
 公社がJVに確認した範囲で申し上げると、ロビンス社製の掘削機械で、直径10メートル以上のトンネルにおける岩盤掘削を行った実績は5件ある。そのうち2件は、今回と同程度の高強度の岩盤を掘削したものであると聞いている。