議会での質問・答弁

2017年03月22日

2017年第1回 2月定例会・予算特別委員会 新年度予算討論 中原ひろみ議員

2017年第1回 2月定例会・予算特別委員会 議員の発言へ

【発言内容】

《反対する議案》

第1号議案 平成29年度広島市一般会計予算
第8号議案 広島市西風新都特別会計
第9号議案 広島市後期高齢者医療事業特別会計
第10号議案 介護保険事業特別会計
第11号議案 広島市国民健康保険事業特別会計
第12号議案 広島市競輪事業特別会計
第16号議案 広島市開発事業特別会計
第28号議案 広島市市税条例等の一部改正について
第57号議案 広島高速道路公社定款の変更に係る同意

 


 日本共産党市議会議員の中原ひろみです。日本共産党市議団を代表して討論をします。

《反対する議案》

(中原ひろみ議員)

 反対する議案は第1号議案 平成29年度広島市一般会計予算、第8号議案 広島市西風新都特別会計、第9号議案 広島市後期高齢者医療事業特別会計、第10号議案 介護保険事業特別会計、第11号議案 広島市国民健康保険事業特別会計、第12号議案 広島市競輪事業特別会計、第16号議案 広島市開発事業特別会計、第28号議案 広島市市税条例等の一部改正について、第57号議案 広島高速道路公社定款の変更に係る同意についてです。残りの49の議案には賛成です。
 反対する議案についてその理由を述べます。
まず、第1号議案、平成29年度広島市一般会計予算についてです。
新年度予算では、小・中・高校の体育館のトイレの洋式化や、耐震シェルター設置補助事業や、要保護世帯の子どもへの学習支援の拡充、待機児解消にむけ614人の定員増をはかる保育園新設など、市民の願いを一定、反映した予算となっていることは評価しますが、200万人都市圏構想にもとづく23市町の連携中枢都市宣言を契機に、広島駅前南口周辺開発、アストラムラインの延伸、高速5号線建設など都市の中枢性を高める大規模開発に加え、新年度は約6億円で西風新都内の善當字地区の山林を購入し、120億円をかけて市が単独で開発を進める「異例」の税金の使い方は問題です。
まさに、行政が開発会社化したような財政運営がされる一方で、高齢者公共交通機関利用助成額を半額に削減することは「開発優先・高齢者に冷たい」予算であり賛成することができません。
行政の仕事は地方自治法が明記しているとおり「市民の生命と財産を守る」ことです。広島市の主人公である市民が日常生活のなかで「幸せ度」を高め、安心・安全に暮らし続けていくためには何をなすべきか。それは、一つには東部連続立体交差事業により危険な踏切を解消することであり、車いすが利用でない凸凹歩道のバリアフリー化であり、今のペースでは600年もかかることが明らかとなった急傾斜地崩壊危険地域の安全対策など、安心で安全な暮らしを保障する公共事業こそ最優先で進められるべきです。
こうした理由により、第8号議案 西風新都特別会計、第16号議案 開発事業特別会計ならびに第57号議案 高速道路公社定款の変更に係る同意についても反対します。
また、施設の維持更新費用が足りないといいながら、比治山「平和の丘構想」では平成31年から33年にはエレベーターや回廊を整備するとしています。エレベーター整備は障がい者や高齢者に優しい施設整備として必要ですが、一方で階段室型市営住宅のエレベーター整備を中止されたことは納得できない市政運営です。一体「誰のための行政なのか」と感じるのは私だけでしょうか。
比治山公園については、1期工事として行われる頼山陽文徳殿の補修をはじめ、樹木の伐採、外灯整備など利用者が求めている安全対策をしっかり行うことで十分なのではないでしょうか。被爆100周年を目指す先導事業というのなら、バッファゾーンの価値を高めることに力をつくすべきです。

 次に、一般会計補正予算のうち、3つの事業について意見を述べておきます。
まず、高齢者公共交通機関利用助成制度についてです。
市は助成額を現行の年額6000円から半額の3000円に削減するかわりに、新たにスタートする高齢者生き生きポイント制事業により高齢者の健康寿命を延ばし、社会参加の目的に沿う事業にするといいますが、ボランティアや健康体操などに参加して、高齢者いきいき活動ポイント事業を活用できるのは元気な高齢者です。それ以外の多くの高齢者を排除することになります。
結局、事業の利用者を減らして歳出の削減を図る目的があるといわねばなりません。市は高齢者公共交通機関利用助成制度に不正使用があることをことさら強調し、見直し理由にしていますが、そもそもパスピーに変更して誰でも使えるようにしたのは広島市ではありませんか。生き生きポイント制においてもボランティアや健康体操、サロンへの参加に対し一回400円から100円の公金を扱う責任を地域に負わせることは、新たな不正や混乱をまねきかねないと危惧するものです。
高齢者公共交通機関利用助成制度は、長年、社会の発展に貢献されてきた敬老の思いを込めた「敬老パス」として現行のまま残されることを要望します。
次は、「保育・介護人財サポート」事業についてです。
全国的に保育や介護分野の人材不足が社会問題となるなか、広島市が事業者との折半で年間12000円の買い物券や割引サービスなどにより処遇改善をはかり保育・介護に携わる人手不足を解消しようとされる努力は認めますが、事業経営者からは「共助の押し付けだ」という批判も出ています。
今、保育士や介護士が求めているのは給与そのものの引き上げです。国に対し、処遇改善を求めることと合わせ、市独自で給与の底上げにつながる対策を実施されるよう求めておきます。
次は恵下埋め立て地についてです。
このたび発見された基準値の7倍を超えるダイオキシンを適正に処理することは当然ですが、その処理費用6億円は、用地買収費の8億円の75%に相当します。汚染対策が必要な土地をなぜ市が買収したのか、湯来町との合併時点まで遡って検証が必要です。返す返すも残念なのは、「タイヤが燃えた」という過去の事故を市が知りながら、予定地の山林の安全性をしっかり調査せず、用地を買収し工事を開始したことです。意識的に隠していたのではないかとの疑念がぬぐえません。
今後、行政が土地を購入するときは、しっかりとした調査を行い土地の安全性を確認することを教訓にされるよう求めます。
最後に、働き方、働かせ方の問題です。
ブラック企業と言われる長時間・過密労働が社会問題となっていますが、8時間働き、8時間は休息、8時間は余暇の時間となる人間らしい働き方、働かせ方への見直しが自治体職場でも急務です。
市は職員の過労自殺の再発を防ぐため、業務量が多い職場では時間外勤務が100時間を超えない、または、3ケ月平均で月80時間を超えないようにすることを目標にされていますが、80時間は過労死ラインです。過労死ラインである残業時間を目標にするのでなく、職員が健康に働き続けるためには、厚生労働省が告示している月45時間にすべきではないでしょうか。
質疑を通じて、残業時間の総額が570人分の人件費に当たることが明らかとなりました。コスト削減を目的に1000人を超える人減らしをしたのに、結局は残業時間が増えて、コスト削減ができないばかりか、人命を犠牲にする悲劇につながったことは、行政として真剣な反省が求められます。
少なくとも、行財政計画による人減らし計画を中止し、これ以上の人員削減を中止されるよう求めます。

 次は第9号議案 広島市後期高齢者医療事業特別会計予算、第10号議案 広島市介護保険事業特別会計、第11号議案 広島市国民健康保険事業特別会計についてです。
平成28年7月に厚生労働省が実施した「平成27年国民生活意識基礎調査」では、生活が苦しいと回答した高齢者は10年前と比較して5.5ポイントも増加しています。年金収入が目減りするなか、広島市の介護保険料は1万円近くにもなると予測されています。高い介護保険料や後期高齢者医療保険料などの負担増大は高齢者の暮らしを圧迫しています。
にもかかわらず、後期高齢者医療制度では2017年4月から低所得者に対する保険料の軽減措置が縮小され、8月からは高額療養費の自己負担額限度額も引きあがります。高齢者を狙い撃ちする負担増に賛成できません。
特に、介護保険はこの4月から、要支援1・要支援2の訪問介護・通所介護を介護保険給付から外し、報酬や人員基準を引き下げた「基準緩和サービス」やボランティアなどがサービス提供を行う総合事業に移行します。これは介護サービスの低下につながるものであり認めることはできません。
国保についても、広域化にむけて低所得者に低い保険料算定となっていた市民税方式を見直し、所得税方式へ変更したことにより、国保料が倍近くにひきあがり、滞納世帯の増加と国保会計の財政悪化につながっています。例えば、40歳台夫婦と子供2人の4人世帯、年収300万円の世帯の国保料は、算定方式の変更で14万円も国保料が増加し、年間の保険料総額は35万円にもなるとされています。年収の一割を超える保険料を課すこと自体、「払いたくても高すぎて払えない」という構造的な問題として市民を苦しめています。国保は、他の協会けんぽなどの公的医療保険に比べて高齢者や低所得者層が多く加入しており、国の支援が欠かせません。国に対し削減してきた財政支援を復活し、高すぎる国保料の引き下げを求めます。
なお、平成30年4月から安倍自公政権による社会保障改悪により、市町村単位で運営していた国民健康保険は広島県が財政運営の責任を負う「都道府県単位」に代わります。国保の広域化にむけては、広島市の独自の減免制度などを維持しつつ、一般会計からの法定外繰り入れを維持しながら、高すぎる保険料を引き下げ、憲法25条に明記された生存権を守り抜く制度になるように取り組まれることを求めます。

 第12号議案 競輪事業特別会計予算についてです。
安倍政権のもと、刑法が禁じる賭博場・カジノを合法化するカジノ解禁推進法が成立しましたが、刑法は刑罰をもって賭博を厳しく禁じており、カジノ解禁は断じて許されない暴挙です。国会審議をつうじ、改めてギャンブル依存症の拡大の深刻さが浮き彫りになりました。
ギャンブル依存症は、放置すれば自殺に至るという極めて重篤な疾患で、我が国には、536万人のギャンブル依存症の患者がいることが示されました。
日弁連の破産調査では、ギャンブルが原因とみられる破産者は全体の5%に上ります。広島市においても市民をギャンブル依存症に陥らせないため、一日も早く、競輪事業から撤退されるよう求めます。

 第28号議案 広島市市税条例等の一部改正についてです。
この条例一部改正は、国が地域間の財政力格差の縮小を目的として、「地方法人税」という国税を創設したことによる、2014年度に続く2度目の法人市民税の法人税割り引き下げです。法人税額が年240万円以下は、現行9.7%を6%に。それ以外の法人は現行12.1%を8.4%に引き下げるものです。
この法人税割の税率引き下げで本市は約61億円もの法人税が影響を受けます。この法人税割は国税化され地方交付税の原資の一部となりますが、格差是正でどれだれ本市に配分し還元されるかは不透明です。
そもそも、地域間格差解消というのであれば、地方から財源を集めてそれを分配するというやり方ではなく、国の責任で地方交付税の法定率の引き上げにより地方の財源を確保すべきです。
最後に市民のプライバシー権を守る立場から要望しておきます。
国が住民登録している国民、全員に12桁の番号を割り振るマイナンバー制度を導入したことにより、広島市は、この5月、43000の民間事業所に郵送する従業員の住民税「特別徴収税額の決定・変更通知書」にマイナンバーを記載して、普通郵便で発送するとされています。
しかし、マイナンバーは本人が受け取りを拒否することができます。
実際、広島市でも320人が自分の意志でマイナンバーの受け取りを拒否しています。受け取りを拒否した市民は、自分のマイナンバーを知りません。本人のマイナンバー拒否を認めておきながら、行政が勝手に個人番号を事業者に通知するのは矛盾した行政です。
事業所にとっても、自治体からマイナンバーが送られてくると厳重な管理が求められます。多くの中小零細企業は管理体制に対する認識も浅く、安全管理対策が不十分な小さな事業所も多数あるなか、自治体がマイナンバーを画一的に送り付けるべきではありません。
全国の自治体でも情報漏洩のリスクからマイナンバーは記載しない方針の自治体もあります。マイナンバー欄が空白でも自治体にペナルティはありません。5月に事業所へ発送される住民税特別徴収通知書にマイナンバーを記載しないようにされることを強く求めておきます。

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