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08.05.26
「二葉山トンネルに関する質問状」に広島市長が回答

 「二葉山トンネル建設に反対する牛田東一・三丁目の会」が2007年12月5日に秋葉忠利広島市長へ提出した「高速5号線二葉山トンネルに関する質問状」に対し、市長が5月21日付で同会に回答を出していたことが明らかになりました。回答の内容は、以下の通りです。



工事による地盤沈下等について
 地元住民の方々をはじめとする多くの皆様が、高速5号線のトンネル工事により、地盤沈下や土砂崩れ、環境破壊が引き起こされないかという不安を持たれていることは十分認識しています。
 今後、事業主体である広島高速道路公社では、高速1号線の福木トンネルでの予測を超える地表面沈下が発生したことを踏まえ、高速5号線トンネル工事に伴う地表面沈下などへの対策について、学識経験者等で構成する委員会を設置し検討したいと考えています。この委員会の目的は住民の方々の安全を確保しようとするものであり、その検討内容としては、
@ 今後、実施する詳細な地質調査の方法
A トンネル施工に伴う地表面沈下解析や沈下による被害を防ぐための対応策
B トンネル工事に起因する斜面崩落などの可能性
C 工事完了後、数年間にわたる継続的な調査のあり方
などを想定しています。
 公社では、その検討経緯や結果について、地元の皆様に丁寧に説明していくと聞いていますので、まずは、そうした公社の説明を聞いていただきたてと思います。

高速5号線の必要性および事業の見直しについて
 高速5号線の整備により、JR広島駅と広島空港間の所要時間が、現在の50〜56分から38分程度となることなど、本市の都市部と中国地方の東部地区や広島空港との間の高速性・定時性の向上が期待されます。また、中山地区から中山ICを利用することにより、広島駅まで3〜4分程度となるなど、温品・中山地区の交通利便性の向上や県道中山尾長線の渋滞緩和、さらに広島駅周辺地区へのアクセス性の向上による同地域での開発促進に寄与するなどの効果が期待されます。

 高速5号線の整備が、上述の効果に見合うだけの投資であるかどうかについては様々な意見がありますが、高速5号線を含む広島高速道路は、1路線ずつ採算を確保するのではなく、5路線全体で採算を確保する手法により事業を進めており、40年間で償還する計画となっています。
 このため、今後トンネル工事などで大幅に事業費が増加することが明らかとなれば、改めて、広島高速道路全体で採算性の確保について検討する必要があります。当然、個々の道路についての採算性も検討しなくてはなりません。仮にその結果、採算の確保が難しいと判断される場合には、高速道路事業のさらなるスリム化や事業手法そのものについて再検討せざるを得ないことも考えられます。
 さらに、本市は、毎年度、広島高速道路の建設費の一部を出資金として支出していますが、広島高速道路の事業費が大幅に増加すれば、本市の厳しい財政状況から出資金の支出が困難となることも考えられます。

 こうした広島高速道路の採算性や本市の財政状況の両面から見て、大きな課題が明らかとなるようであれば、事業計画の見直しについて、公社への共同出資者である広島県と協議したいと考えています。


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