トップ議会情報・議員の発言2015年第3回6月定例会 議員発言 >補正予算修正案趣旨説明
                                             ・村上あつ子議員


2015年6月26日 本会議 第69号議案 平成27年度広島市一般会計補正予算(第1号)に
                         対する修正案の趣旨説明      村上あつ子議員


提案者を代表して、第69号議案 平成27年度広島市一般会計補正予算(第1号)に対する修正案の趣旨説明をおこないます。
 これは、牛田東地区道路整備に要する3億1289万円を削除する修正案です。

 平成27年度広島市一般会計補正予算(第1号)の一部を次のように修正します。

 はじめに、本定例会に提出された一般会計補正予算について3点の意見を述べ、提案理由を述べます。
軽費老人ホームにスプリンクラーを設置するための補助が計上されていますが、他にも補助対象とすべき施設が残されています。従前は、延べ面積275平方メートルに満たない小規模事業所が対象外でした。しかし、消防法施行令と施行規則が改正され、今年4月からすべての該当施設が設置対象となりました。
平成30年度中に、設置するように義務付けられていますが、小規模な施設ほど経営上、設置する費用を確保することが困難です。早急に、広島市の補助制度を小規模な施設にも適用し、法令どおり、広島市内のすべての対象施設でスプリンクラー設置が完了できるように取り組むことを求めます。

 本年4月1日、放課後児童クラブに入会できなかった子どもたちが32学区、276人も出ました。このうち新1年生は17人です。見込みの甘さがあったことは否めませんが、今回の補正で、余裕教室による増設やプレハブ設置による増設、民間児童クラブへの運営費補助等で対策を講じられたことは評価するものです。しかし、対策が完了するのは年明け1月になります。夏休み、冬休みの長期休業期間中の対策を早急に講じるよう求めます。

 また、補正予算案には、賃借していた五日市北給食センターの土地を地主の申し出により、購入する予算が計上されました。今、老朽化した五日市の3つの給食センターを廃止し、22校12000食の給食は、民間業者が建てて、民間業者が調理にあたる民間業者所有の給食工場に委ねる計画をすすめています。計75億円を15年間で支払う委託契約です。本市の小学校の8割が自校方式ですが、五日市の小学校は、全国でも0,4%しかない給食工場の提供になります。
民設民営の民間給食工場は、学校給食法の給食センターという位置づけではなく、国が給与を負担する県費の栄養士の配置もありません。
「民設民営は、民間企業に任せすぎであり適切ではない」「税金で建てさせるようなもの」と民営化賛成の人からも、こうした民間提供型はおかしいという声が出ています。
学校給食は、生きた食の教材であり、教育の一環です。アレルギーなど、命にかかわることは行政が責任を持たなくてはなりません。子どもたちにとって、あたたかい出来立ての手作りの給食は、保護者の願いです。
市がこの土地を購入し、ここに給食センターを建替えることを提案します。

 補正予算には、乗り合いタクシー補助の復活など、住み続けられる地域づくりへの取り組みは評価する者です。
しかしながら、私たちが一貫して主張してきている、“不要・不急・不採算”の広島高速5号線建設に税金を追加する予算には賛成できません。
提案されている道路整備は、広島高速5号線のトンネル中間部付近に立て坑をつくり、避難口を整備するため、18戸の家屋を立ち退かせ、緊急車両等が駐車できるスペースを確保することとあわせて、周辺道路の変形改良や拡幅をおこなうための予算です。
 1,8キロメートルの5号線トンネルへの避難口の整備は法的に義務付けられたものではありません。大規模盛土地域に30メートルもの立て坑をつくることは、地盤沈下や災害誘発の危険性を大きくするものです。
 そもそも片側一車線、対面通行のトンネルでしかも二葉の里側トンネル坑口はカーブしているという設計で事故が多発するのではとの指摘がされている危険なトンネルです。さらに、トンネル工事によって土砂災害や地盤沈下も指摘されており、最近では、昨年8月.20日に発生した安佐南区での土石流災害の傷跡を調査された専門家からは、二葉山トンネルが掘られる尾長山・二葉山と同様の無数の小規模崩落があったことを発表されています。安全検討をきちんとしないまま事業をすすめることは住民の不安・不信を大きくするばかりです。
立て坑上部の空地は公園活用を考えていますが、当該地域にはすでに4つも公園があり、「これ以上の公園は望んでいない」というのが地元の総意です。
トンネルを建設すること自体が危険であることを改めて申し上げておきたいと思います。

 以上の理由によって、不必要な立て坑に合わせて整備する周辺道路の線形改良はや拡幅は必要なく、牛田東地区道路整備に係る予算を削除する本修正案を提出します。
議員各位の賛同をお願いして趣旨説明をおわります。


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