トップ議会情報・議員の発言2012年第1回 2月定例会・予算特別委員会 議員発言 > 海外視察


2012年3月22日 本会議 中原ひろみ議員の議員派遣案(海外視察)に対する質疑 


(中原ひろみ議員)
 議員派遣案第1号について質疑します。9名の議員が720万円の税金を使い、ベトナム社会主義共和国のハノイ、ホイアン、フエ、ホーチミンの各都市を視察するとされています。視察目的に、世界遺産と観光の両立、歴史的文化遺産の保存状況、経済振興策、産業・経済事情、工業団地の視察が挙げられています。
 ベトナム国内にはユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産が3件、自然遺産が2件あります。今回、提案された都市であるハノイには、文化遺産のタンロン皇城、ホイアンは古い街並みが、フエは建造物群が文化遺産になっています。また、ホーチミンにはハロン港などの世界遺産があります。まさに「世界遺産と観光の両立」という視察目的に沿う、「世界遺産・観光地めぐり」の視察だと感じます。
 海外視察に出かけるために、それなりの視察目的さえ挙げておけば全て許されるというものではありません。税金をつぎ込むだけの価値がある海外視察かどうか疑問があります。そこで伺います。
 世界の国々の中で、ベトナムへの視察を決められた理由は何ですか。
 ベトナムを選ばれた過程での協議・検討内容をお聞きします。
 ベトナムへの視察は、広島市政のどんな課題解決のために活用されようとしているのですか。
 具体的に、どの都市のどんな施設を視察されるのですか。施設別の視察目的・視察時間を教えてください。各視察場所において、訪問先の関係者から具体的な説明を受けられるのですか。ベトナムの公用語はベトナム語ですが、通訳の方が同行されるのですか。
 視察に行かれる前の事前の学習は行われるのですか。
 現在、広島市は財政健全化の途上です。このような時においても、ベトナムに視察しなければならない必要性・緊急性をお聞かせください。
 1人80万円の視察費は、全額使われるのですか。安くする努力をされていますか。
 これまでの海外視察で訪問された国と都市、視察の成果を市政にどのように反映されてこられたのかもお聞きしておきます。
 必要なら政務調査費でも調査できますが、政務調査費では海外調査はされていないのですか。

(藤田博之議員)
 なぜベトナムを選んだかというのが、ひとつ質問にあったと思いますが、なぜベトナムかというのは(趣旨説明で)申し上げたつもりでしたが、広島への留学生が中国に次いでベトナムが多い。ベトナムの人が非常に日本に関心を持っておられる。
 看護師とか介護福祉士の受け入れについても今ベトナムの人が非常に多い様に聞いておるので、選んだのはそういうこともありましたが、世界遺産がありますし、そういう保存方法とかですね、或いは修復の方法とか、それを含んだバッファゾーンについても勉強させてもらったらと思いますし、よう分からんから視察に行くんであってね、よう分かっていれば行かない。

 それと公費で行くから公務なんです。公務だから公費で行くんです。私費で行ったらこれは誰も取り合ってくれない、まさに観光で帰るわけです。
 国内の視察でもそうでありますが、われわれが行くときには必ず議長から、どこどこの都市の議長さんか副市長さんか、用務によって違いますが、議長から「こういう議員が何の目的で視察に何人行くからご指導のほどお願いします」という公文書を出すはずであります。
 ですから視察に行っても会議室に通して頂いて、資料も出して頂いて説明を受けるんだと思いますが、これが私費で行きますとカウンター越しでしか話ができないと思うんですね、一般市民と同じように。そこに公務と私費というのは違うというように思いますが。

 海外がいろいろ問題になって意見の分かれるところですが、今もいろいろ申し上げてもこれは議会の意志じゃありませんから、私の考えを今申し上げよるんで55分の1だと思うてもらえばいいです。
 私は国内の視察も海外の視察も同じことだと思うんですね。国内だったら許されるが海外はどうも批判が多いというのは、これも間違うとると思うんですね。私はむしろ国内の出張しなくても、公の出張をしなくてもいい時代じゃないかと思うております。インターネットでも分かりますし、電話をしても分かりますし、そういうように思うんですが、国内は一つも批判が無いんですが、どちらが多いかというと国内の費用の方が多いんじゃないかと思うとるんですね。

 えー、何を今いわれとるかよう分からんのですが・・・。
 今、和裁も非常にベトナムに依存をしておるようであります。日本では縫い子というのが段々少なくなってですね、ベトナムの人は非常に器用で日本の文化が向こうへいって伝わっておるという、日本とベトナムの文化の違いもあるんでしょうが、一番発展をしておるといいましょうか、そういう国なので、そして日本の企業も進出しておると、そういうようなことでベトナムという国を選んで行かせてもらうことにしました。


(中原ひろみ議員)
 ご答弁頂きましたが突然の質問で、すりあわせが無いものですから、お答えが不十分だったなあと思いますけれども、ベトナムからの来訪者が多い、学生さんもたくさんいらっしゃるということなんでしょうけれども、一番聞きたいポイントは、今なぜこの時に、この財政難の中で敢えて行かなければいけないかという緊急性、そこがやはりお聞かせ頂きたいなと思う所であります。
 視察に行かれたあとのいろんなお勉強の部分を、具体的にどのようにいかされるのか、その辺の決意もお聞かせいただけますか。

(藤田博之議員)
 今、なぜか、とおっしゃいましたが、議員が改選をしてですね、できるだけ早く行くことが、この任期中にそのことが生かせるんじゃないかと。最後になりますと、どうも、あとは議会の任期が無くなりますので議会活動に生かせんという、そういうことから、早く行こうじゃないかというそういう議論になったようであります。
 行って何を生かすか言ってもさっき申し上げましたようなことで、勉強して帰って、どれが広島市政で生かされるかというのは行ってみにゃ分らんので、今から「これを生かす」いうことは、ちょっと言いにくいんですが、ひとつこらえて頂きたいと思います。

(中原ひろみ議員)
 行ってみなければ分からないから行くんだということなんですけれども、そうであるならばより、血税を使って行くからには多くのものを学んで帰って頂きたいと思うわけです。そのためには事前学習というのが必要でしょう。やはりベトナムにはいろんな過去の戦争経験もあります。いろんな国から侵略されたという経緯もあります。そういう中でもいろんな遺跡も保存されているんだと思うんですけれども、そのあたり歴史的な背景など学びをきちっと通じた上での視察の方がより効果的だと思うんですが、その辺の学習は行かれる9人の先生方はされるんでしょうか。

(藤田博之議員)
 旅行社を通じて勉強して行きたいと思っておるんです。まだ本会議がある中で決めたものですから詳細に打ち合わせしておりませんが、これからできるだけベトナムという国を日本で分かる限り理解をして、そして出発をしたい。こういうふうに思うておりますのでよろしくお願いをいたします。


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