トップ議会情報・議員の発言2009年第1回2月定例会・予算特別委員会 議員発言 > 総務関係


2009年3月17日 予算特別委員会・総務関係 村上あつ子議員の質問(大要)

駐車場有料化について
集会所・公民館のトイレの改善について



駐車場有料化について

(村上あつ子議員)
 市役所駐車場有料化についてお聞きします。私ども会派は、市民に新たな負担を求めるべきではないと考え、「有料化」に反対です。その立場で質問します。今年10月1日から市役所駐車場の有料化を検討されていますが、まず、目的をお聞します。

(総務課長) 
 これまで市役所駐車場などの、公共施設等の駐車場の有料化につきましては、広島市行政改革計画に掲げると共に、アステールプラザ等の有料化の実施状況をふまえ検討を続けて参りました。市役所駐車場有料化の目的は3つあります。まず駐車場の混雑を緩和し、市役所に用事のある車両の駐車を容易にすること。市役所本庁舎、これは、昭和60年、1985年に竣工して、この設備機器の更新に伴う多額の経費増に対応するため、受益者負担の適正化による収入を確保すること、最後3つめに、自動車利用から公共交通機関や自転車などの利用への転換を促進し、温室効果ガス排出量を削減することでございます。

(村上あつ子議員)
 3つ目的を言われましたが、順位をつけるとどうなりますか。今言われた順番というふうに理解して宜しいでしょうか。

(総務課長) 
 いずれも順位が付け難い大切なものと思っております。

(村上あつ子議員) 
 順位が付け難いと言うことですが、自動車の利用を抑制するとして出来るだけ車で来ないようにということは、出来るだけ駐車を少なくするということです。一方では、庁舎の改修の費用を賄うということなのですからできるだけ駐車が増え、料金収入が多くなることを望むわけで矛盾していると思います。
 では、一つ一つお聞きしますが、まず、市役所に用務のある車両の駐車を容易にするということをあげておられますが、現況で市役所に用のないと思われる駐車はどの程度あるのでしょうか。

(総務課長)
 駐車場利用者の内、市役所以外に行かれた人の数につきまして、本庁舎・北駐車場、建物の一角にある一カ所だけなんですが、この北駐車場において警備員の目視により調査したところによりますと、平成17年度、2005年度、利用者の約6%、今年の調査におきましては、約3%と成っております。


(村上あつ子議員) 
 一カ所目視で、6%、3%だったということです。いわゆる違法駐車が沢山あるのかと思ったら、そうでもない。この程度なら有料化しなくても対応は出来ると思います。東区役所がやっぱり、区役所利用以外の方が沢山止めているということで、入り口を一箇所、出口を一箇所にし、そこに警備員を付けるということをされて、グッと駐車が減ったという実績があります。市役所も有料化して減らすのではなく、対応は出来るというふうに思います。
次に、自動車利用から公共交通機関や自転車などの利用への転換を挙げていますが、有料化により、自動車利用抑制にどれ位効果があると見込んでおられるのでしょうか。

(総務課長) 
 まずお答えする前に、さきほど6%・3%と申上げましたが、この調査は、市役所に用の無い方を目視で確認したということで、中には、受付のところで入ってこられまして、一応用務があった形で判を押されたり、そういった方も無いでは有りません。ただし、犯罪者を見つけるわけではありませんし、何をするわけでも有りませんので、目視にて、この方は直接他の方に行かれたと、確実なところを拾ったと言うことで、実際の数字はまた違ったものがあると思います。これをお断りして、次の回答にします。
 先行して有料化を実施しましたアステールプラザの例ですが、有料化に伴いまして、駐車場利用者台数が約3割減少しております。それと市役所駐車場においても、こういったことを踏まえますと、同程度の割合で減少するものと予定しております。具体的には、1年間の利用台数が約58,500台減少するものと、見込んでいます。

(村上あつ子議員) 
 アステールの事例から市役所も同様に3割位の減少だというふうに見込んでおられるということなんですけれども、アステールの利用者と市役所の利用者は利用の目的が違うわけです。コンサートなり観劇などは、2時間、3時間かかります。それが、今までは車で行っていたけれど、有料化になったから公共交通機関で行こうと、それで抑制された、そういうのはあると思います。だから市役所も同じように3割だとは考えられないと思います。現況での平均駐車時間はどれ位ですか。

(総務課長) 
 駐車時間につきましては、昨年5月に実施いたしました調査によりますと、駐車時間は30分までが約5割、1時間までが全体の8割となっており、平均駐車時間は47分でした。

(村上あつ子議員) 
 平均駐車時間は47分ということは、そんなに長くは止めていない、要するに市役所に用事のある方は、1時間以内で用が済んでいると思っていいと思います。
 次に、他の政令市、県下自治体での駐車場有料化の実施状況はどうなっていますか。

(総務課長) 
 他の政令市の状況といたしましては、千葉市・新潟市・静岡市・浜松市・大阪市・堺市・福岡市の7市。このうち、千葉市・静岡市・浜松市につきましては、休日等に限り有料化しております。このほか、川崎市が本年5月から、横浜市が来年の2月から有料化の予定です。また、県内市の状況につきましては、呉市・福山市・尾道市の3市が有料化を行なっています。


(村上あつ子議員) 
 今言われた中で、無料時間の設定、議員車両の扱いはどうなっていますか。

(総務課長) 
 まず無料時間の設定ですが、政令市では新潟市・堺市の2つが、また県内市では呉市・福山市・尾道市の3市がそれぞれ無料時間を設定しております。また川崎市・横浜市も無料時間の設定を予定しています。次に議員車両の扱いについてですが、政令市では有料化している7市とも無料の専用区画を設けております。川崎市・横浜市も同様の措置を予定しています。また県内3市におきましても同様の措置をとっておられます。

(村上あつ子議員) 
 多くの自治体が無料時間を設定していますが、市は検討しなかったのでしょうか。

(総務課長) 
 無料時間についてですが、次の観点から、先行して有料化を実施したアステールプラザ・総合屋内プール、これらと同様に設けないことと考えました。まず1つは、無料時間を設けた場合には、逆に自動車の利用の促進につながる、そして公共交通機関への転換を促進する目的に反するものでではないかということでございます。次に、短い時間とはいえ駐車場を占有している時間につきましては受益が生じていること、これが二つ目。三つ目が、無料時間を設けた場合には収益が見込めなくなること。こういった事で、ちなみに無料時間を30分設けた場合には、年間で200万円の赤字となります。さらに60分設けた場合、年間で今の試算では1,100万円の赤字となる見込みです。

(村上あつ子議員) 
 市役所なのですから、民間会社ではないのですから、儲けようと思う事自体がおかしいと思います。儲らないから、無料時間を設定しないとかではなくて、儲からないのだから最初から有料化しなければいいのです。
最初の話にもどりますが、3つの目的が、まったく矛盾しています。
「受益者負担の適正化」をいわれていますが、市民が市役所に来ることは「益」なのですか。どうなのですか。

(総務課長) 
 市民の方が来られて、市役所で用務を行なわれることこれ自体は益ではございません。バス、一般の交通機関を利用して来られる方は、バス代、電車代等々払っておられます。車で来られる方につきましては、駐車場において車を止めるという行為がありますので、一般駐車場で止めた場合、料金がかかります。こういった意味では、市役所の専用の駐車スペースを特定の方が使われているというこういった意味におきましては、受益が発生していると、この様に考えた次第です。


(村上あつ子議員) 
 今の答弁全く納得できません。バスで来ている人はバス代を払っているが、車で来ている人はただで止めている。そう言われましたが、ガソリン代は払ってますよ。おかしいですよ。行政サービスを受けるのに市民は対価を払わなくてはいけないのですか。税金払っているのですよ。とても今の答弁は納得できません。
他の自治体を見ましても来庁者は無料にしている所が多い。用務のあった課で印鑑を貰って、それで無料のチケットを貰って出るという形式です。福山市は1時間が無料、呉市も尾道市も来庁者は印鑑を貰ったら無料です。福岡市は来庁者は半額となっています。市役所に用事のある人はこういうように用務先の印鑑を貰って無料にすべきではないですか。そういうことは、検討されなかったのですか。

(企画総務局長) 
 受益者負担について課長が答弁しましたが、補足をします。ここで言っている受益者負担というのは、車を運転して来られて専用の区画を利用される。そこを利用されることによって、受益が生じるということを申し上げている。市役所に用務に来られたことの受益に対する対価を払うのではなくて、そこの敷地を自動車で利用する、それによって受益が出る。どれだけの受益が出てくるか、ということになると、その参考になるのは、民間の駐車場に止めたときの料金が、金額に換算すれば、受益に成るということでございます。受益者負担の原則というのは要するに、その駐車場を利用する人が特定される、そういう特定をされてしかも特典、受益がある人については料金を負担して頂こうというのが受益者負担の原則です。それで無料にすることを検討しなかったかということがあります。それは検討しました。ところが有料化するときに目的として3つ掲げまして、先ほど課長が答弁しましたように、この3つはいずれも大切な目的でございまして、特に収入を儲けることはないじゃないかと言われましたが、これは行政改革に掲げて取り組んでいますのは、歳入を確保していこうということで、その一環として公共施設の駐車場の有料化を進めていくというものでございます。それともう一つ、3つのことの目的を達成していくためには、無料化したのでは達成できないという結論で、無料時間帯を設ける等の措置はとっていないということです。


(村上あつ子議員) 
 一般の駐車場と同じような感覚で利用されている方はそれ相当の料金、この周辺の料金並みの駐車料金を徴収すると言われるのであれば、開庁時は市役所を利用する人は無料にして、夜間・土日・休日は有料にするというのが自然ではないか。もう一つ、今の局長の答弁からも思ったのですが、どんどん公共施設が老朽化していきます。それをすべて市民に負担を求めるというお考えなのか。老朽化した、建替えなくてはいけない、改修しなくてはいけない、それを、市民に負担を求めるという考え方はおかしいと思います。
 今回のこの有料化の提案では、今後10年間改修経費は約40億円見込まれるとしています。一方収益は年間、その1割にも満たないという資産になっています。建替えや改修に当然お金がかかります。だから有料にして市民に負担を求めて、それで賄おうとする。こんなことは行政がすべきことではありません。市役所に用がある人から駐車料金をとるということは市民サービス低下であり、認めるわけにはいきません。
 最後に、これは議会の問題で当局に答弁を求めるものではありませんが、議員だけ「特別扱い」はいかがなものかということを指摘しておきたいと思います。議会に出るということで、実費よりはるかに多い費用弁償を受け取り、車で来て駐車料金はタダというのは、とても市民の理解は得られません。
昨日は、職員の15分時短の提案が「時期が悪い」という声もありましたが、それを言うなら、今こそ「費用弁償廃止」すべきではないでしょうか。今後議会の方で議論していくべきだと思います。

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集会所・公民館のトイレの改善について

(村上あつ子議員) 
 集会所と公民館の施設改修についてお聞きします。まず、施設数と施設の築年数、築40年以上、35年から40年未満と10年未満の施設数を集会所、公民館それぞれお答えください。

(まちづくり支援担当課長) 
 集会所は全部で285施設。そのうち40年以上の施設は18箇所、35〜40年未満は22箇所、10年未満は16箇所でございます。

(生涯学習課長) 
 公民館ですが70施設ありまして、そのうち、35〜40年未満の施設は14箇所、10年未満は8箇所でございます。


(村上あつ子議員) 
 公民館の建設は1973年が初年度ですから、一番古いのでも36年で14箇所。集会所は40年以上が18カ所、40年未満が22カ所、ということで、10年未満で16カ所ということですから、集会所は古い建物が多いと言うことです。
 なんの改修をお願いするかと言えば、トイレなのです。市長、今回の予特はテーマがトイレではないかと思うんですけれども、文教関係から始まって、経済環境関係こそ出ませんでしたが消防上下水関係の水洗化も含めますと、5つの質疑でトイレの話が出ているんですが、この集会所・公民館のトイレがどうなっているかというと男女共用のトイレがたくさんあるのです。改めて男女共用トイレの施設数をお答えください。

(まちづくり支援担当課長)
 集会所285箇所中261箇所が男女共用になっている。平成16年度以降に整備している地区集会所4カ所については男女別になっています

(生涯学習課長) 
 公民館、全てのトイレが男女別になっていないのが5館、1階が男女別になっていますが、2階以上が男女別になっていないのが4館。


(村上あつ子議員)
 トイレの設置基準はどうなっていますか。

(まちづくり支援課長) 
 地区集会所の設置基準には集会施設の機能が果たせるように、ホールとか和室・湯沸かし室・倉庫等の設備を設けることにしておりますがトイレの設置について特別な基準はございません。

(生涯学習課長) 
 公民館については諸室についての基準はありますが、トイレについては特別な基準はございません。

(村上あつ子議員)
 男女別々にするという設置基準はないということですが、そういう認識がなかったということだと考えるわけですが、男女共同トイレについてどう認識しておられるのでしょうか。時間の関係で集会所についてだけお答えください。

(まちづくり支援課長) 
 地区集会所は地区住民のコミュニティ実践の場であると共に地域活動の拠点施設として位置付けていますので、地域の誰もが利用しやすくするためには、男女別であることが好ましいと考えております。

(村上あつ子議員)
 集会所の場合285カ所あって、261施設が男女共用になっています。東区の場合、男女別々というところは1カ所もありません。ドアを開けると男性用の便器が並んでおり、その奥に女性用の個室ドアがあります。中にはトイレの全体スペースが非常に狭いところもあろます。施設によって様々な条件はありますが、これはどうにか改善していかなくてはいけない問題だというふうに思うわけですが、男女共同トイレの改善の考えはありませんか。

(まちづくり支援課長)
 既存施設の男女別への改修につきまして、地区集会所の施設の状況を調査しまして、どの様な対応が出来るか、検討していきたいと考えております


(村上あつ子議員)
 実は児童館も男女別は少ない。103施設のうち男女別が9施設だけです。子どもたちやお母さんから要望があり、何とか改善できないかと検討をお願いしたところ、カーテンを一枚つけただけでも、ずいぶん変わったんです。それで子どもたちも安心してトイレに行けるという状況になりました。先ほども言いましたように、狭いとか条件は様々ですし、大改修をするというようなことは、当然お金もかかるし大変だと思います。しかし発想を転換しただけでも、改修が出来ると思います。集会所の場合は、公民館と違って、管理者が常駐していないということもありますが、集会所を使う人の意見を聞きながら、業者の人と一緒になりながら、ぜひお金をかけないでも、工夫次第では改善できるということで、今年度取り組んで頂きたいことを要望して終わります。


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