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2008年3月11日 予算特別委員会・経済環境関係 中森辰一議員の質問(大要)

化製場の経営支援について

 化製場の経営支援として、借入利子補給を10年間で7267万8000円、県も同額で合わせて1億5000万円を特定企業につぎ込むことになっています。しかし、悪臭被害に苦しむ地元住民は納得していません。
 「最新設備で悪臭は出さない」と住民に説明したはずですが、どうですか。

(環境保全課長)
 そのように聞いています。

 悪臭の苦情は何件来ていますか。最近ではいつですか。

(環境保全課長)
 平成18年6月2日操業開始以来、6件きています。最近では、平成19年12月5日です。

 本当に最新設備で作ったのでしょうか。

(環境保全課長)
 県が届出を審査して、臭気指数を25以下に低減させる当時の最新設備でした。

 それは、臭わないということですか。

(環境保全課長)
 25以下なら、大丈夫ということです。

 「出さない」という住民説明でしたが、「25以下」とはどういう数値ですか。

(環境保全課長)
 設計は、周辺への濃度で住宅地10、市外化区域外13、工業地15の臭気指数です。敷地境界での濃度で、煙突から出るガスの速度、温度、境界からの距離を計算します。

 ここは市街化区域外の13だと思ういますが、具体的にはどの程度ですか。

(環境保全課長)
 6人で対応し、原臭を20倍に薄めて臭わない程度です。

 原臭を20倍にも薄めるのだから、基準値以下でも臭うということではないでしょうか。150m離れた民家の記録を見たら、毎日悪臭があって気分が悪くなることもあります。300m以上離れた集会所でも悪臭があります。3月1日午後、2km離れた杉並台団地でも、平成18年6月29日と11月27日にも2回悪臭がありました。
 最新設備で影響ないとの説明は、おかしいのではないでしょうか。

(環境保全課長)
 立ち入り検査で濃度測定しましたが、設計時の25を超える事例があり、運転方法の改善を市が指導しました。

 平成19年5月11日悪臭が規制を超えて、市が勧告をしました。工場側は「脱臭設備の点検のため停止していた」と言いますが、市の対応はどうされましたか。

(環境保全課長)
 厳重注意をしました。点検時は工場を運転停止するよう、強く申し入れました。

 これより以前に作られた札幌の化製場を視察しましたが、車の出入りの時以外、施設外には全く悪臭が出ません。しかしここでは、150m離れたところでも気分が悪くなるほど悪臭が出ています。最新の設備なら、悪臭が出ないようにできるはずです。

環境保全課長)
 「出ないはず」とのことですが、届出上、出口で臭気指数25以下となっています。

 裁判が昨年3月から係争中ですが、施設見学の希望者に対して、原告である1人を特定して拒否したことを知っていますか。

(環境保全課長)
 裁判所の立ち入りの際、原告の一人を拒否したことは知りませんでした。住民の見学を拒否したことは、操業差し止め裁判係争中のため断っているものと思いますが、市からも受け入れを要望しています。

 そもそも住民の理解が必要な企業が、周辺環境への配慮がいい加減です。建設に税金が一体いくら入っていますか。

(中央卸売り市場長)
 市から12億3200万円、県から5700万円です。

 社会的に必要な施設だということで、既に13億円投入しています。他に代わる業者がいないからと、化製場はタカをくくっています。今後の税金投入は、このいい加減な企業の姿勢を助長しかねなません。
 住民被害は広範囲に及んでいます。悪臭を一切出さないことは、技術的にできるはずで、現に札幌はしています。企業の姿勢に問題がありますが、放置している市にも責任があります。札幌のようにできるはずであり、市には厳しく指導する責任があるのではないでしょうか。

(環境保全課長)
 住民からの苦情もあり6回現地へ調査に行きましたが、臭った時と違うので、施設近くで臭う程度でした。基準遵守はもちろん、住民の苦情に真摯に対応するよう指導したい。

 社会局、経済局、環境局が一緒になって化製場を指導する責任があります。一度札幌に見に行くべきです。
 地元住民に迷惑をかけない、そういう企業になるまで予算を執行すべきではありません。

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