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2006年2月16日 本会議 藤井とし子議員の包括外部監査結果報告質疑


質問に入る前に
保育園の給食物資の一括購入について
中学校デリバリー給食の喫食率について
給食センターの民間委託と「安全でおいしい給食」について



質問に入る前に

  日本共産党の藤井とし子です。会派を代表して包括外部監査報告について質疑をおこないます。
  今回の包括外部監査は、保育所と学校給食の2事業に関する財務事務の執行について取り上げられています。全体の検討内容からみると、私立と公立保育園とのコスト面からの比較検討が中心で、私立保育園のほうが公立保育園より低コストであり、民間移管をおこなうことについて、少なくとも十分な経済合理性があると、あえて監査人の私見までが述べられています。
  しかし、保育園の民営化については保護者や市民の間でも様々な意見があり、十分な議論さえおこなわれていないのに、包括外部監査人があえて一方的な私見を述べる事自体、公正を欠いた監査報告と言わざるを得ません。
  この間、国の規制緩和で保育分野に営利企業も参入が可能になりました。コスト削減を目的とした安易な民営化が保育・教育の場に持ち込まれることは、すでに多くの専門家も問題があると指摘しています。
  未来を担う子どもを育てるために、公的な資金を使って良い保育者や環境を用意するのは行政の責任です。行革とはいえ、子どもの命を預かり、人格形成に関わる場である保育や教育においては安上がりに数をこなすという論理はなじまず、保育の質こそが最優先されるべきです。
  保育行政に求められていることは保育予算を削減することではなく、公立も私立もどちらもさらに充実させ、児童福祉法で定められている「公的責任」を果たすことこそが今求められていることを指摘しまして質問に入ります。

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保育園の給食物資の一括購入について

  はじめに保育所の給食物資の一括購入について伺います。
  監査報告では、給食物資の一括購入は業者選定条件および価格の決定方法に制約されるとし、入札参加条件、価格の決定方法についても検討する必要があると指摘されています。
  保育園の給食物資は、青果、食肉、魚介類、一般食品などの種類が異なる食材が大量に必要になるため、それを一括して取り扱うとなるとそれができる業者は限られています。
  監査の指摘どおり、今後、適正な価格決定と、地産地消を進める意味からも市内をいくつかに分割したり、食材の種類を分けて発注するなど、複数の業者が入札に参加できるような改善策を考えるべきと思いますがどうされるか伺います。

≪社会局長≫
  保育園給食については、統一献立を採用しており、野菜などの生鮮品や缶詰などの規格品を同一の品質及び規格で安価に購入する必要があるため、青果の仲卸業者であることなどを入札の参加条件として指名競争入札をおこない、年間の一括購入契約を締結したうえで食材を調達しています。
  今回の包括外部監査において、「野菜などの生鮮品は現状の方法に合理性があるが、缶詰などの規格品は業者によって仕入値が異なるため、現在の方法では必ずしも調達コストを引き下げることはできない」との意見をいただいており、現在、缶詰などの規格品について、配送コストや安定供給などの観点を踏まえ改善方策を検討しています。
  なお、地産地消については、これまでも、地元産の食材を使用するよう努めており、今後とも、できるかぎり地産地消に意を用いてまいりたいと考えています。


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中学校デリバリー給食の喫食率について

  次に、学校給食事業について伺います。
  市内の3分の2の学校で実施しているデリバリー給食の喫食率が年々低下し、17年度は平均で50%を切り、少ないところでは20%台にもなっています。今回の監査報告では、この喫食率の低さを問題にすることなく、配膳パートを削減して一層の経費削減を提案しています。
  元々、中学校給食の実施を求めた保護者からの要望は、大規模センター化やデリバリーランチ方式ではなく、小学校と同じように直営の自校調理で、安全で温かくておいしい給食をみんなで一緒に食べられるようにすることでした。
  しかし、デリバリーランチ給食は家庭からの弁当と選択できるようになっており、食べても食べなくてもどちらでもよいようになっています。学校給食としての位置付けもあいまいで、できるだけ安上がりにするために調理業務を当初から民間に委託しています。
  学校給食が食教育として一層の効果を上げるためにも、デリバリー給食の喫食率が低下している問題点をあきらかにし、質や内容を改善しながら喫食率を最大限引き上げるべきと考えますが、どのように考えているのか伺います。

≪教育長≫
  学校教育は、@日常生活における食事について正しい理解と望ましい習慣を養うこと、A学校生活を豊かにし明るい社交性を養うこと、B食生活の合理化・栄養の改善及び健康の増進を図ること、C食糧の生産・配分及び消費について正しい理解に導くこと―を目標として、学校教育の一環として実施しています。
  現在、本市では、自校調理、共同調理、デリバリー給食の3つの実施形態をとっており、それぞれの方式とも改善の努力を重ねています。中でもデリバリー給食の改善につきましては、これまでも、新一年生の保護者向けリーフレットの作成配布、試食会を活用した担当栄養士による保護者への説明やアンケートの実施等に努めております。
  しかし、デリバリー給食は、家庭から持参する弁当との併用を認めているため、手作りの弁当持参が好ましいと考えている学校もあることや、生徒の好みの問題から申し込み率が低下してきているものと認識しています。
  今後とも、生徒や保護者、学校の意見を踏まえて、デリバリー給食に一層の充実に努めてまいります。


  また、デリバリー給食を実施しているのは市内の中学校の3分の2であり、残りの3分の1はセンターか自校調理給食です。
  コスト削減ではなく、この格差を改善していくこそ求められています。つまり、食教育をおこなう教育環境に明確な格差が生じている。このことについて、広島市と広島市教育委員会が子どもたちの健康と健全な発達にどのように責任を果たしていくかに関わる問題です。どのように取り組まれるお考えか伺っておきます。

≪教育長≫
  本市の中学校給食は、合併等の経緯の中で「学校給食検討委員会」での慎重な協議を経て、最終的に現在の3方法の実施形態としたものであり、いずれの方式によっても学校給食の目的を達成できているものと考えています。
  中学校給食の質と内容の改善についても「安全でおいしい給食推進検討委員会」において、食物アレルギー対応、献立の充実、安全衛生管理等について検討し、その結果を今後の学校給食の充実に活用してまいりたいと考えています。


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給食センターの民間委託と「安全でおいしい給食」について

  次に、可部地区給食センターの委託業務について伺います。
  広島市は、「安全でおいしい給食の推進」と運営の効率化と食物アレルギーを持つ児童生徒への対応に取り組むことを理由に、昨年9月から安佐地区給食センターを可部地区給食センターに集約し、モデル実施として民間委託しました。
  今回の監査報告では、給食センターの効率性・稼動率から、給食センターを民間委託した場合、大幅なコストを削減できると監査意見で述べられています。しかし、9月から民間移託された可部給食センターについては何が起こったでしょうか。
  なんと、委託された直後の9月5日にはフルーツポンチに1.5cmの金属片が、同月13日にはソテーに干からびた幼虫が、同じ日のチャーシュー麺にアルミ片と銅片と異物混入が相次いで起こっています。これで、市の推進する「安全でおいしい給食」の提供と言えるのでしょうか。
  あってはならないこれらの事件に対して、市はどのようにされたのでしょうか。また、アレルギー食の対応はどのように進められているのかお答えください。

≪教育長≫
  異物混入については、発生後直ちに原因究明のための調査をおこない、作業工程の改善や委託業者に対する指導を徹底し、再発防止を図っています。学校給食の異物混入はあってはならないものと認識しており、今後とも現場指導の徹底を図り、児童生徒に安心して給食を提供できるよう努力してまいります。
  委託調理については、現在、関係各課の課長で構成する内部検討会議を設置し、委託後の可部給食センターの組織管理体制や衛生管理体制、品質管理、配送業務等について検証をおこなうとともに、児童生徒へのアンケート調査をおこない、今後の取り組みに生かしていきたいと考えています。
  食物アレルギーへの対応については、可部地区給食センターの改修にあたって専用のアレルギー食調理場を設置しましたが、実際の児童生徒への対応については、安全性の確保を第一に慎重に取り組みたいと考えており、現在、学識経験者、アレルギーの専門医師等で構成する「安全でおいしい給食の推進検討委員会」において、アレルギー対応マニュアルの検討や現場での実施方法について検討しています。


  効率やコスト削減だけの評価では、食の安全と子どもの食教育を進める責任をもつ市としての姿勢が問われます。今後、コスト面だけの評価ではなく、安全性や給食の質と教育的評価についてもきちんと市民に公開し、今後の学校給食をどうするかについても、決して市民、保護者の合意なしで進めるべきではないと考えますが当局の見解を伺います。

≪教育長≫
  学校給食は、児童生徒の心身の健全な発達に資するとともに、食生活の改善に寄与することを目的とし、学校教育活動の一環として実施しております。本市教育委員会においては、現在、保護者や市民、学識経験者からなる検討委員会において安全でおいしい給食の充実を図るための協議を重ねていますが、学校給食のあり方については、今後とも幅広い見地から検討してまいります。


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