トップ2005年9月議会情報 > 中原ひろみ議員の一般質問

10月3日 本会議 中原ひろみ議員の一般質問


憲法9条について
国民保護法について
台風14号について (再質問)
行政改革(新指針、指定管理者制度、公立保育園民間移管)について
出島の産業廃棄物処分場について (再質問)
障害者「自立支援」法について
障害児の放課後対策について
養護学校の建替えについて
オープンスペースについて
介護保険法について
裁量労働制について
アスベスト(石綿)問題について



憲法9条について

  真実をかくしたままの総選挙で3分の2を越える議席を得た与党と、憲法9条第2項は不要との立場の民主党が、「数の力」を背景に改憲にむけた「国民投票特別委員会」を強行に設置するなど、「戦争できる国づくり」への動きを加速させています。「安心・安全なまちづくり」と言いながら、平和を脅かす重要な局面を前に、改めて被爆地ヒロシマ市長として憲法9条についての認識を伺います。

≪市民局長≫
  わが国は、過去に対する真しな反省と新しい日本を建設するという決意の下に、憲法前文と第9条に示された平和主義を基調とする、世界にも類例を見ない画期的な内容の憲法を持つに至ったものと考えています。
  ヒロシマは、憲法前文にうたわれた人類全体の公正と信義を求める心を信頼しようとする考えに立ち、国際社会での紛争の解決や抑止にあたっては、武力でなく対話による平和的解決の道を探ることが何よりも大切であると考えています。
  こうした考えのもと、今年の平和宣言においても「主権国家の意思として、『なんじ殺すなかれ』という真理を永久に採用した日本国憲法は、21世紀の世界を導く道しるべである」と述べています。ヒロシマとしては、こうした憲法の平和主義を基調に、今後とも核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け努力していきたいと考えています。

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国民保護法について

  2003年6月に成立した「武力攻撃事態法」にもとづき、2004年6月に成立した「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」は、日本がどこかの国から攻められていなくても、政府が「予測事態」と見なせば「国民保護」を名目に国民を統制・管理・総動員して米軍の戦争を支援する体制に移る規定で、「日本有事」の際、住民の避難計画などを含む「国民保護計画」の策定を自治体に義務付けています。
  しかし、これまでの歴史を振り返ると、戦争における「住民保護」は軍隊の軍事行動を優先するものでした。「国民保護計画」は日本を守るものでも国民を保護するものでもなく、イラク戦争のようなアメリカの戦争に国民・自治体・民間を強制的に総動員するものです。国が推し進めているのは、「国民保護」といいながら「テロ対策」を口実に「戦争に備えるのは当然」という「戦争意識」を国民に持たせる、大掛かりな「イデオロギー統制の仕掛けづくり」だと言わなければなりません。
  沖縄県では今年2月に国民保護協議会条例が提案されましたが、過去に住民を巻き込んだ地上戦を体験した県民として、「アメリカの戦争に動員する国民保護法では県民の命・財産・人権は守られない。避難が必要な国でなく、命と暮らしが守られる国づくりこそ必要だ」と継続審査にして慎重な審議がされました。
  60年前に核兵器の犠牲になった広島は、「過ちをくりかえさない」戦争しない道を求めています。国民保護の名による戦争協力は被爆地ヒロシマの願いと相容れません。被爆地広島の市長としてどう対応されるのか、お考えを伺います。

≪消防局長≫
  国民保護法に基づき、今年3月に国が策定した基本指針の中では、想定される武力攻撃として、核兵器や生物・化学兵器による攻撃も挙げられています。核兵器が再び使用されれば、国民保護の活動自体が全く機能しなくなるほどの大きな被害が生じることを、60年前、被爆の惨劇を経験した私たち広島市民は、身を持って認識しています。
  このため、現在の核兵器による被害の実態が示されない限り、実態に即した本市の国民保護計画ができないことから、本市の提案により、指定都市市長会および広島県市長会議から核兵器や生物・化学兵器が使用された場合の被害想定を、国の責任においておこなうよう要望しています。
  しかしながら、ヒロシマの強い意志にもかかわらず、万が一、武力攻撃が発生した場合、市民の生命・身体および財産を保護するため、対応が可能なケースを想定して、組織体制の整備や市民の避難誘導などの計画策定等の諸準備を進めることとしています。
  本市としては、わが国が外部から攻撃される事態に陥らせない国際環境づくりが最も重要と考えており、被爆体験の継承や核兵器の廃絶に向けた国際世論の形成、世界平和都市連帯の推進などに取り組んでいきます。

  大震災や大規模災害のときに、国や地方自治体が国民の保護にあたるのは当然のことですが、この有事法制における「国民保護計画」は災害救助における住民避難計画とは違うと考えますが、「有事」と「災害」時の国民保護・救援計画の相違点はどこにあるとお考えですか。

≪消防局長≫
  国民保護計画は、地方公共団体が政府の定める基本指針をもとに定める計画です。国民保護計画は、災害対策基本法に基づく地域防災計画の内容を参考に定められた事項もあり、主な相違点としては、(1)避難の指示は、防災では市町村長が判断しおこない、国民保護では国が判断し、県を通じ市町村へおこなわれること、(2)救援は、防災では市町村長が実施し、国民保護では国の指示により、都道府県知事および政令指定都市の長が実施すること、(3)国民保護に特有なものとして、自然災害では想定されない地方公共団体の区域を越える広範囲の避難もあり、核や生物・化学兵器を用いた武力攻撃に伴う災害への対処などがあります。

  国民保護協議会の構成や保護計画の内容について、現在の状況と今後のスケジュールを広島県の状況とも合わせて教えてください。

≪消防局長≫
  地方公共団体は、国の方針に基づき、県と市町村の役割分担のもと、避難や救援などの措置を実施することとなります。国民保護計画では、先程も答弁申し上げたように、被害実態に即した計画としていく必要があるものと考えています。市民への警報の伝達、避難住民の誘導や救援の実施、武力攻撃災害の復旧や訓練に関する事項などを定めることになります。
  計画は、県の計画が今年度末に策定されることから、平成18年度に策定することとしています。なお、県の国民保護計画については、来年3月には議会へ報告するとともに公表する予定と伺っております。
  本市の国民保護協議会は、国民保護計画策定の際の諮問機関となる組織です。会長は市長で、委員は国の行政機関や、知識や経験を有する者の中から市長が任命するとされております。今年度中に委員の定数や会議の運営等を定める条例を制定する予定です。

  これまでの「周辺事態法」では、自治体、国民、民間が行う、自衛隊への支援協力は「依頼」という強制力のない規定でしたが、「武力攻撃事態法」は自衛隊への支援と協力の義務づけを一段と強化しています。京都府は、自衛隊による『家屋の立ち退き指示』で「国民の私権を制限するのもやむを得ない」「それが法の世界」だと議会で発言されていますが、米軍や自衛隊の軍事行動が優先されるのか、それとも国民の避難や救援が優先されるのかどちらですか。

≪消防局長≫
  避難住民の誘導・救援は、地方公共団体の役割です。住民避難に伴う道路、港湾施設、飛行場施設等の利用のニーズが、自衛隊や米軍の行動と競合するような場合には、有事法制の中心となる法である「武力攻撃事態対処法」に基づき、国の武力攻撃事態等対策本部に対し総合調整の要請をおこない、国において、避難の現状、施設の利用の必要性や緊急性等を勘案し、解決策を示すことになります。

  国は、会社からの命令で戦争に動員できる160の民間企業を指定公共機関に指名しているが、市内の指定公共機関はどこでいくつあるのでしょうか。

≪消防局長≫
  指定公共機関とは、公共的機関または公益的事業を営む法人の中から政令で指定するもので、独立行政法人のほか日本銀行、日本赤十字社および日本放送協会などがあります。本市には、日本銀行、日本赤十字社、日本放送協会、日本郵政公社および中国電力株式会社など21の指定公共機関の本・支店等があります。

  「特定公共施設利用法」により空港・港湾・道路・電波などに関して軍事利用優先が定められていますが、自治体首長が利用を拒否した場合はどうなるのか教えてください。

≪消防局長≫
  「特定公共施設等利用法」は、国民保護のための措置や、港湾施設、飛行場施設、道路等の利用について、その内容や期間等を定める利用指針の策定やその他の必要な事項を定めています。これらの特定公共施設の武力攻撃事態における利用の調整は、利用指針に基づき国とそれぞれの施設の管理者との間でおこなわれます。
  特定公共施設のうち、港湾施設、飛行場施設については、国の対策本部長から特定の者の優先的な利用の要請があったにもかかわらず利用できない場合には、内閣総理大臣の指示がおこなわれ、なおも所要の利用が確保されない場合には、内閣総理大臣は国土交通大臣を指揮し、利用の許可その他の処分をおこなわせることができることとなっています。

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台風14号について

  被災された皆様に心より、お見舞いを申し上げます。
  台風による大雨は、安佐北区や湯来町に道路の決壊、床上浸水、地盤沈下など多くの被害をもたらしました。市議団は、ただちに安佐北区や湯来町の現地調査と救援活動を行うとともに、対応を求めて申し入れを行いましたが、1階が全て浸水した今井田地区の住民から、「サイレンがならなかったので、避難しなかった」「屋根に避難するのが精一杯だった」と恐怖の体験を聞きました。幸いにも死者はでませんでしたが、「人命第一」のはずの危機管理体制が「甘い」と言わざるを得ません。
  情報提供や避難体制など、広島市の災害対応の弱点が浮き彫りになりました。「安心・安全のまちづくり」といいながら、災害時の市民の安全も守れないのに、一方で「武力攻撃に備えるための国民保護計画」が進められることは本末転倒です。住民から、「温井ダムの放流による人災」と太田川はんらんの原因調査を求める声と、被災後の行政対応があまりにも「他人事」だと厳しい指摘を受けました。そこで伺います。
  警報設備のサイレンを鳴らさらなかった理由、安佐北区に避難勧告を発令しなかった理由を教えてください。

≪消防局長≫
  国土交通省中国地方整備局からは、ダム放流警報設備は河川からの退去を促す目的で設置された設備であると聞いております。9月6日のダムの放流に際して太田川本川にサイレンを鳴らさなかったのは、当時、太田川本川にはたくさんの流量があり、河川の中に人はいないと判断したためと聞いております。
  避難勧告を発令しなかったことについてですが、6日当日、安佐北区対策本部の対応のうち、亀山南学区の太田川沿いの地区について申し上げれば、15時50分、防災行政無線で全区域に台風情報の提供と注意喚起をおこないました。21時06分、今井田地区をはじめ、安佐北区の4か所へ調査班を派遣しましたが、いずれも途中の道路冠水のため、現地に入ることができませんでした。21時24分、今井田地区の自主防災会会長に水位の確認と注意喚起をおこないましたが、水位は「異常なし」との報告でした。21時半頃から22時半頃にかけて、宇津可部線の一部が冠水しているとの情報を得たため、22時00分と22時45分に防災行政無線で今井田地区・柳瀬地区を含む亀山南学区に自主避難の呼びかけをおこないました。今井田地区の自主防災会役員が地区の住民の方々に電話や自宅を戸別訪問して、自主避難を呼びかけてくださいました。23時30分、現地からの電話で、今井田地区の住民の方々が全員集会所へ避難を完了したとの情報を得たため、その時点での避難勧告の必要性はないと判断しました。隣接する柳瀬地区の自主防災会副会長へ電話したところ、すでに全戸が自主避難を開始していたため、避難勧告と同様の効果があったと判断しました。
  しかしながら、避難できなかった方々がおられたことは事実です。幸いにも死傷者は出ませんでしたが、全員の避難誘導ができなかった事実を重く受け止め、今後の防災対策に生かしてまいります。

  温井ダムから毎秒400トンが放流されましたが放流時間と水量は適切だったのか。浸水の原因調査はされましたか。太田川上流部での降雨状況、温井ダムの放流、区対策本部の対応、当日の主な対応状況を時系列的に教えてください。

≪消防局長≫
  中国地方整備局では、ダム操作規則に基づき適切に操作をおこなったと聞いています。浸水が発生したことについては、短時間で記録的な雨が降ったことが原因の一つと考えられます。本市としては、中国地方整備局に対し、ダム操作規則等について照会するとともに、学識経験者からも意見を聞きながら浸水の原因を検証しています。
  太田川の上流部での降雨状況については、短時間で多くの雨が降っております。ダムの放流については、6日21時から4時間にわたり、最大毎秒400立方メートルの放流をおこなっています。区対策本部の主な対応については、先程述べたとおりです。

  今後、太田川流域住民の安全を守るため、国土交通省・中国電力・ダム・堰・水門管理者との連携を強化し、放水、開閉時の対応や流域の警報設備を検証されるお考えはありませんか。

≪消防局長≫
  温井ダムの放流については、中国地方整備局にダム操作の考え方や放流に伴う水位上昇のデータを求め、学識経験者からも意見を聞きながら検証をおこなっています。減災のためのダムの操作方法のあり方についても、より適切な方針をたてるよう働きかけてまいりたいと考えています。中国電力のダムについても、温井ダムと同様の働きかけをおこなう必要があると考えています。「広島市防災会議風水害対策部会」において、災害情報の連絡体制の充実について検討し、今後の災害応急活動および広島市地域防災計画に反映させたいと考えています。
  ダムの放流警報設備は、勧告の有効な伝達手段であると考えており、本市が発令する防災情報の伝達手段として活用できるよう、中国地方整備局と協議を進めています。

  27戸全てが浸水した今井田地区では、被災者が発信したメールにより、初めて市が被害実態を把握したという状況です。被災状況を早急に把握し、救助、相談、支援など被災者の立場にたったきめ細かな対応こそ自治体に求められる仕事です。
  今後、市職員による迅速な対応ができるように、区役所や災害対策本部の体制強化と地域住民の協力も含めた体制の見直しをすべきですがどのようにされますか。

≪消防局長≫
  被災後の朝来た区役所の対応ですが、7日朝には、避難場所である今井田集会所へ職員2名を派遣。朝食として乾パンの配布、昼食から食事の配送を開始。翌8日には、家屋の被害状況の調査と消毒薬の配布。13日には、ゴミの収集体制の強化、バスの運行を開始、給水車の配車とポリタンクの配布、り災証明の申請の取りまとめ、側溝等屋外の消毒。14日には、井戸水の検査、精神科医師の派遣、医薬品の配布などを実施しています。
  被災当初は、被災者の生活支援を重視した対応をおこなうことが必要であり、そのため議員指摘の被害状況の把握が遅れた面はありますが、この度は、必要な対応を適時に実施することができたと考えています。
  今後とも、被害実態の把握や被災された方のニーズを的確に把握し、被災者の視点に立って、地域と連携して救援活動をおこなうように取り組んでまいります。

  湯来町・水内川では、過去に何度も被害を受けているのに安全対策がされず、災害が繰り返されています。自然現象を災害に発展させない本格的な防災対策が今こそ求められています。二次被害を起こさないために、太田川・水内川・八幡川の全面的な改修・浚渫は避けられません。どうお考えですか。これからどのように取り組まれるのですか。

≪下水道局長≫
  一級河川太田川は国土交通省、また、一級河川水内川および二級河川八幡川は広島県が管理していることから、これまでも機会あるごとに、国および広島県に対して早期改修を要望してきておりますが、今回の台風14号による被害状況を踏まえ、河川改修の一層の促進、早期完了をより強力に要望してまいります。

−−−再質問−−−

  市の答弁は、「サイレンを鳴らさなかったのは(川の中に人がいなかったから)いいんだ」というように聞こえます。(被害を増大させたことに対して)「責任を感じている」という答弁もありませんでした。実際には、市は「住民が避難していると思った」ということであり、(避難しているかどうか)確認していなかったということではありませんか。
  「災害に強い街づくりプラン」には、「早い情報伝達」の必要性が書かれており、「余裕をみて避難勧告をすることが必要とされる」とあります。今後どうするのかが問題であり、再答弁を求めます。

≪消防局長≫
  今後も、住民への適切な情報提供に努めたいと思います。

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行政改革(新指針、指定管理者制度、公立保育園民間移管)について

  今年3月27日付で総務省は、都道府県と政令市に対して「小さな政府」に向けた地方行革推進の新たな指針を通知しました。「助言する」としながら、行革の手法や人事政策の分野まで計画の内容を細かく指示する総務省の通知は、国の都合で一律に国の考え方を押し付け、地方自治を無視するやり方ですが、市長はどのように受け止めておられますか。この指針に法的拘束力はあるのでしょうか。

≪企画総務局長≫
  本市では、昨年4月に行政改革計画を策定し、現在、着実に行政改革の推進に取り組んでいます。
  本年3月、国においては、各地方公共団体に対して「新たな指針」を通知しました。この通知は、地方公共団体が指針を参考に、「平成17年度を起点として平成21年度までを計画期間とした集中改革プランを策定し、平成17年度中に公表」することなどを内容としています。そして、この指針の趣旨は、全ての地方公共団体が行政改革を推進している姿を国民に示し、その理解を求めようとするものとされています。
  本市では、指針に掲げられたほとんどの項目に加え、指針にはない独自の取り組みも進めてきていますが、指針の中には本市が未だ取り組んでいない項目もいくつか掲げられており、取り入れるべき項目については、今後、それを盛り込むことにより、現行の行政改革計画を拡充し、より一層、効果的な行政改革の推進に努めていきたいと考えています。
  なお、この国の通知は、地方自治法第252条の17の5に基づく「助言」とされており、法的拘束力はありません。

  広島市行政改革大綱は、「主権者である市民の意志によって市民が住みやすく安心して暮らせる市政を実現することが市政運営の根幹」だと明記しています。行政改革は、単に財源の節約を目的にするのでなく、常に市民の声や市民の社会的・経済的生活の実態を反映しておこなわれるべきです。
  しかし、実際の行政運営はどうでしょうか。例えば、「指定管理者制度」で各区一館を公募する公民館では、利用者にも関係者にも未だに説明がありません。また、都市整備公社が管理する「市営駐車場」では、首切りまがいの「肩たたき」が始まっているとの話もあります。
  特に、「公立保育園の民間移管」という方針は、主権者であるはずの保護者や保育園関係者の意見も聞かず説明もせず、今年2月に一方的に発表されました。結論だけ先に決めて、理屈づけはあとから「保育園のあり方検討委員会」で考えるやり方は「市民不在の市政」です。
  「市民の市民による市民のための広島市政」という市長公約、行政改革大綱に書かれた「政策過程のあらゆる段階において市民の意見を適切に反映し、市民の能力を生かす仕組みづくり」という市長の政治姿勢に照らして、このような重要な問題を内部の検討だけで決めるのは止めるべきであり、このようなやり方で市長の公約が守れるのですか。市長のご見解を伺います。

≪市長≫
  平成15年(2003年)11月に策定した「広島市行政改革大綱」では、目標の一つに「市民の市民による市民のための広島市政」を支える行政体質の確立を掲げています。これを達成するため、市民、企業、行政が持っている様々な資源を最適に組み合わせ、市民にとってより満足度の高いサービスを提供できる行政システムの構築を目指すことにしています。
  この目標を支える柱の一つである「仕組みの改革」では、施策の構想に取り掛かる段階から事業実施のあらゆる過程において、市民の意思を適切に反映するシステムを構築することにより、市民が主体となった市政の実現を目指しています。こうした考えの下に、指定管理者制度の導入にあたっても、市民の意思を適切に反映するため、その検討を進める各段階で市民等へ情報提供をおこなっています。
  市民の皆様から、「市民の声」や要望書などという形で、指定管理者制度に関するご意見やご提案をいただいており、各担当部局が検討をおこなった結果、例えば休館日の変更や開館時間の延長など、公の施設の運営方法の変更を制度導入と併せておこなうことにしたものもあります。さらに、個々の施設において、制度導入により影響を受ける利用者に対して理解を求めるため、導入の意義や必要性についての説明などをおこなっています。また、利用者からいただいた有意義なご意見につきましては、制度の導入にあたって積極的に取り入れていきたいと考えています。
  また、「公立保育園の民間移管」につきましても、同様の考え方で進めていきたいと考えています。今後も、市民の声に耳を傾け、建設的な提案を積極的に取り入れることにより、市民が主体となった市政実現のため努力します。

  市長が、児童福祉法や憲法を地方自治に生かすという考えをお持ちなら、「保育」という子育て分野は手放すことのできない自治体が責任をもつべき分野だと考えますが、市長のお考えを改めてお聞きします。

≪社会局長≫
  保育園の運営は、児童福祉法の規定に基づきおこなわれており、保育園の果たすべき目的・役割は、設置主体・運営主体が公立である場合と民間である場合とで違いはありません。
  一方、公立保育園を運営するためには多額の財源が必要となりますが、現下の厳しい財政状況の中で今後の保育施策を推進するうえで、その手法等を十分に検討することが必要です。昨年度、指定管理者制度の導入の検討をおこなう中で、公立保育園についても検討をおこなった結果、今後の保育施策の推進にあたり、より一層の効率的な運営を図るためには、民間活力の導入を進めていく必要があるという結論に至りました。
  保育園については、指定管理者制度を導入した場合には、指定期間ごとに運営主体が変更となる可能性があり、保育環境が変わることなどによる児童への影響や保護者の不安などの課題があることから、「条件が整った園から順次民間に移管し、それまでの間は直営とする」ことにしたものです。
  今後、民間移管を進めていくにあたっては、本市の財政状況や保育需要等を含めて広く情報提供をおこない、議会に説明するとともに、保護者をはじめ市民の皆さまのご意見を伺いたいと考えています。

  指定管理者制度導入の「公募」施設については、市議会でも「公共性」「専門性」「雇用」の面から異義が出ています。市は、来年の4月から指定管理者を導入するといいますが、まずは全施設「非公募」にし、市民や職員の合意をとりながら、一歩一歩丁寧に進めるべきではないでしょうか。

≪企画総務局長≫
  指定管理者制度の趣旨からは、公募が原則であり、現在管理等を委託している公益法人等でなければ、施設の運営に必要な経験を積んだ相当数の専門職員を確保できる見込みがない場合など公募とすることができない合理的な理由がある場合に限り、非公募にすることにしています。
  議員指摘の雇用等の事柄は、重要な問題ではありますが、指定管理者制度の趣旨に照らして、全ての施設を当面非公募とすることは適当ではないと考えています。

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出島の産業廃棄物処分場について

  海の玄関である宇品港のすぐそばにゴミを埋めるのは世界の非常識であり、地球環境を守る流れと逆行すると、多くの地元住民と「処分場建設の白紙撤回」を求めてきました。しかし、市も県も「五日市処分場が逼迫し、早く出島処分場をつくらなければならない」と出島の工事を急ぎ、台風で工事が遅れたと言っては1日の作業時間を3時間延長してまで工事を進めてこられました。
  しかし9月14日、出島の協議会で広島県は平成18年度の受け入れ開始を3年延期し、平成21年とする事業変更を発表されました。理由は県の財政悪化と、ケーソンを製作していた企業が橋梁談合事件で入札停止となったためと報告がありました。そこで伺います。
  2004年に公共事業見直し委員会の答申を受けて市が提案した規模縮小は、手続きに時間がかかるとの理由で県に拒否されましたが、埋め立て開始を3年間延長されるのであれば、規模縮小にむけた手続きのための時間は充分にあります。県が計画された平成22年度の産業廃棄物の減量化目標は、平成9年の「半分」となっています。目標を達成すれば、埋め立て面積は半分ですみます。実際、排出量は微増ですが、再生利用量が増えて最終処分場への搬入は10年間で半分以下に減少しています。県の目標から見ても、出島の190万立方mが10年間の妥当な規模だったのか今一度検証し、規模縮小にむけて正面から検討すべきですがどうですか。

≪環境局長≫
  出島処分場については、広島県からは廃棄物の受入開始時期が3年程度延びる見込みであるとの報告を受けました。このため、本市としては、広島県に対して施設の規模や今後のスケジュール等、計画変更の詳しい内容について報告を求めましたが、出島処分場への搬入予定量については、開始時期が遅延しても変わることはなく、規模縮小をおこなう予定はないとのことでした。

  五日市処分場の残量は25万立方mで、企業や公共事業の産廃を抑制して年間8万立方mに埋め立て量を制限すれば、今後3年間は五日市処分場が使えるといいますが、本当に3年間もつのですか。埋め立て期間延長について五日市住民の合意は得られているのですか。

≪環境局長≫
  広島県からは、五日市処分場については、更なる搬入抑制をおこなうことにより、3年間の延伸が可能であること、また、今後とも地元の理解を得ながら事業を進めていくと聞いています。

  出島処分場は、県の都合で埋め立て延長がされることは許されません。地元との協定書には埋め立て期間は10年とされています。しかし、県は「10年後の残容量で決める」と埋め立て延長の可能性を匂わせています。いかなる理由があっても10年とすることを再度、県に確約させる考えはありませんか。

≪環境局長≫
  「出島地区廃棄物処分場環境保全基本協定書」で、「廃棄物受入れの計画期間は、受入れ開始から10年間とする。」と明記されています。協定内容の変更を伴う場合には、改めて協議会において協議し、合意を得ることが必要となりますので、協議が適切におこなわれ、地元の方々の意向が反映されたものとなるよう積極的に関与していきます。

  事業延期により工事途中のままとなる31個のケーソン護岸は、自然災害による影響を全くうけないのでしょうか。工事延期に伴う新たなリスクは全くないのですか。

≪都市整備局長≫
  出島廃棄物護岸の整備では、外周護岸となるケーソンを全部で51函据え付けることとしており、今年度25函の予定で、残る26函の据え付けは平成18年度の後半から順次おこなわれる予定です。
  工事期間中の安全対策について、県からは、「完成時期が3年程度遅れる見込みとなったが、(1)この間、工事自体に中断はなく、護岸施設の整備が中途で放置される状況にはないこと、(2)ケーソンは、独立している状態においても台風や高潮にも十分耐えうる構造となっていること、(3)建設中は、安全な構造を確保しながら、適正な工事手順や管理をおこなうこと―などから、これまでどおり自然災害へも対応していく。」と報告を受けています。

−−−再質問−−−

  「海の玄関に産廃処分場を設置するのは、世界的な流れから考えても恥ずかしい」というのが当初からの住民の実感です。規模縮小について、「県が縮小しない方針だ」と言うから、市もそのとおりにするという答弁は許されません。
  協定書で結ばれた「10年」の埋立期間を守ってほしいというのも住民の当たり前の要求です。延長するかどうかは10年経ったそのときに考えようという姿勢は大問題です。もう一度答弁を求めます。

≪環境局長≫
  見直し委員会の答申をうけて規模縮小を県に提案したが拒否され、当初計画どおり190万立方メートルで進める方針となりました。協定書に「10年とする」と明記されたことは、重たいと受け止めています。

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障害者「自立支援」法について

  障害者「自立支援」法は、障害者の福祉サービス利用料を現行の所得に応じた「応能負担」から、提供されたサービスの量に応じた「応益負担」に変更し、原則一割の負担を障害者に求めるものです。
  障害者は就労する機会が充分に保障されていないため、収入もわずかで、ほとんどが障害年金に頼る暮らしです。障害年金は2級で月に66,000円、1級でも83,000円という低さです。例えば、授産施設で働く障害者の場合、一生懸命に働いて稼げる1か月の工賃は約5,000円程度です。この法案が実施されれば、作業所に通うだけでサービスを受けたと見なされ、15,000円から24,600円もの利用料を支払う事になると聞いています。
  収入の2割から3割もの利用料を払えというのは余りも非人道的です。「受益者負担」は、障害が重く、多くのサービスを必要とする人ほど多くの負担金となり、障害ゆえの苦しみをさらに増幅させます。全国の障害者団体を中心に運動が高まり、解散前の国会でぎりぎりまで採決させませんでした。しかし、政府は支援費の予算を今年12月までしか組んでいないことを理由に、あくまで年内の成立を強行しようとしています。また、この法案は障害認定から自立支援計画の策定、サービスの提供まで、全て各自治体の責任でおこなう事とされており、広島市の責任と負担はこれまで以上に重大となります。

≪市長≫
  まず、私の方から、障害者施策の推進に関する基本的な考え方を述べさせていただきます。活力ある地域社会を築いていくためには、障害者が社会の建設的な構成員として、自己選択と自己決定のもとに社会の様々な活動に参画し、その能力を最大限に発揮するとともに、全ての市民が互いに尊重し支えあうことが必要であると考えています。
  そのためには、障害者の活動を制限し、社会への参加を制約している要因を取り除き、経済的な側面を含め、障害者が住みなれた地域において自立して生活できることを基本に支援することが重要です。
  こうした考え方に基づいて、現在、新たな障害者基本計画の策定を進めており、◎市民が安全に安心して生活するためのソフト、ハード両面にわたる社会のより一層のバリアフリー化の推進、◎地域における障害者一人ひとりのニーズに対応した自立の支援―を基本的な視点として検討していきたいと考えています。
  新たな基本計画については、今後、市議会や市民の意見を聴きながら、今年度末までにとりまとめる予定であり、策定後は計画に基づいて、本市の障害者の実態に即した施策を着実に推進し、すべての障害者が生きがいを持って幸せに暮らせる社会の実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。

  現行の支援費制度で、ホームヘルプ・デイサービス・ショートステイ及びグループホームなどの居宅サービスについて利用者は何人いますか。この内、利用者負担のない方は何割程度ですか。

≪社会局長≫
  本市における支援費制度の居宅サービスの利用者数は、本年7月では実利用者で1,659人、サービスごとの延べ利用者数で1,959人となっています。延べ利用者数の内訳としては、ホームヘルプが1,268人、デイサービスが295人、ショートステイが340人、グループホームが56人となっています。そのうち利用者負担のない居宅サービスの実利用者の割合は66%となっています。

  これらの利用者が自立支援法によって、サービスを受けられなくなる事のない様に、国に対して利用者負担を考慮して法案審議は慎重に行い、性急な導入は行わないように申し入れる考えはありませんか。

≪社会局長≫
  この度の特別国会に再提案された障害者自立支援法案について、本市としては、これまでも指定都市と共同して、障害者の意見を十分に聴くことなどを国に要望しました。特に、低所得者に配慮した十分な負担軽減措置を講ずること、制度の周知徹底に関しては、利用者、事業者および各団体等に対して国が責任を持って取り組むこと、早期に自治体への情報提供をおこなうとともに、自治体の事業の実施については必要な財政措置をおこなうこと―などについて要望しました。
  今後とも引き続き、利用者負担に係る十分な軽減措置などを講じることにより、障害者が必要とするサービスを適切に利用できるよう、あらゆる機会を捉えて国に働きかけていきます。

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障害児の放課後対策について

  障害児の生活は、学校5日制になってから放課後だけでなく土曜日の受け皿もなく、特に夏休みなど長期休業中は家庭で母親との関係だけになり、テレビ漬けが現実です。このような状況では障害児の発達が保障できないと、保護者や関係者は家庭でも学校でもない、余暇の時間である「第3の世界」を保障する取り組みを続けられてきました。
  これまで市議会でも、「障害があっても地域で暮らしていく為の力をつけさせたい」「母親以外と触れ合う場を増やしてほしい」との声を代弁し、「障害児にも留守家庭を」と要求してきました。そうした中、市は2004年から市立養護学校の教室を使った「養護学校放課後対策事業」を始められました。しかし、受け入れ人数は10人と少なく、高校生の利用が多いため生活訓練室は狭く、肝心の長期休業中は実施されません。これでは、保護者の願いとかけ離れています。そこで伺います。
  長期休業中、健常児には朝9時から夕方5時までの留守家庭を保障しているのに、障害児が利用する放課後対策事業が長期休業中に実施されないのはなぜですか。これこそ不公平行政ではありませんか。国が新規にスタートさせた「障害児タイムケア事業」は、障害のある中高生などの放課後活動の場を確保し、親の就労支援と家族の一時的な休息を図る事が目的です。この事業を活用し、障害児の放課後対策事業を長期休業中にも実施できるようにならないのですか。

≪社会局長≫
  市立養護学校放課後対策事業は、昨年10月から市立養護学校の施設を活用し、放課後において児童・生徒を預かり、安全な活動の場と有意義な時間を提供しているもので、実施場所の広さの制約から1日の利用定員を10人としています。今年度は、25人の児童・生徒が、曜日により交代で利用しており、その大半は重度の知的障害児となっています。
  この事業を夏休み等の長期休暇中も実施するには、(ア)新たに、日中を通して従事することが可能な指導員やボランティアを確保すること、(イ)障害の状況に応じた食事を調理または用意する必要があること、(ウ)また、食事に際しては介助者の配置も含め、安全に配慮する必要があること、(エ)さらには、児童・生徒を安全かつ効率的に送迎する必要があること―など、障害児を受け入れるための体制を整えることが課題であると考えています。
  一方、今年度、国が補助する「障害児タイムケア事業」が創設されましたが、この事業の補助採択要件としては、政令指定都市の場合、5,000回(人・日)以上の年間利用回数が必要であり、1人1日あたり1,000円の利用者負担金を徴収することが基本とされています。
  本市の1日あたりの利用定員では、長期休暇中に事業拡大しても、年間利用回数は2,000回程度にとどまること、また、新たに利用者負担を求めることなどの課題があるものの、「障害児タイムケア事業」の活用について検討する必要があると考えています。

  障害児の長期休業中の居場所がないために、長い休みを何とか有意義に過ごさせたいと保護者や関係者の熱意で「サマースクール」が実施されています。今年の「サマースクール」は14回。基本的な会場として市立養護学校を使えて助かってはいるものの、完全な保護者の自主運営で市からの金銭的な支援はありません。年々参加者が増え、ボランティアが追いつかない状況です。市はその現状を把握されていますか。

≪社会局長≫
  障害児のためのサマースクールについては、平成9年から実施されており、ボランティアの協力を得て、夏休み期間中に15回程度開催されています。平均すると1回あたり30人程度の参加があり、主にプールや屋内遊びなどのほか、ボーリングや遠足などの学校外での取り組みもおこなわれていると承知しています。

障害児の放課後対策の必要性をどう認識されているのか改めてお聞きします。

≪社会局長≫
  障害児の放課後対策については、平成16年12月に実施した障害者に関する実態調査においても、その充実を求める声が多く寄せられています。様々な課題はありますが、障害児の健全な育成を図るため、「障害児タイムケア事業」の活用も視野に入れながら、引き続き、対策の充実について検討していきます。

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養護学校の建替えについて

  市は、施設の老朽化、狭隘化を解消するために、新年度予算で市立養護学校の建替えの基本構想・基本計画を策定する予算を500万円計上されました。養護学校の建替えは保護者や関係者の強い要求ではありますが、現在の様に200人を超えるマンモス校では、生徒の顔と名前を一致させるだけでも一苦労する状況で、個の障害に応じた訓練・治療・教育をしっかり保障するには分離増設をと望む強い声があります。
  中教審の答申が障害児学級の廃止を打ち出すなかでも、市は「画一的なやり方でなく、市の障害児教育の貴重な経験と蓄積を生かすという立場で「特別支援教育基本構想」を出すとされています。「すべての障害児に豊かな教育を実現させる会」がおこなった「市立養護学校の将来構想について」のアンケート調査でも、通学時間は30分以内、学校規模は「児童生徒数100人以下」が一番多く、こどもたちの顔と名前が浮かぶ規模で、帰ってからも地域との交流ができる距離を望んでいます。
  その願いから比べると、市立養護学校の通学エリアは、中区、西区、南区、東区、安芸区で人口62万人と広範囲です。京都市では市内を4つに分けて、北九州市は各区に整備するなど、地域に根ざした障害児教育の構想を持たれています。市も、建替えに関して秘密主義やマンモス校でなく、各区に養護学校がほしいと望んでいる市民や関係者の意見を聞いて、複数校の整備計画を持つべきです。市のお考えを伺います。

≪教育長≫
  市立養護学校については、建て替えることにしており、建替えにあたっては小・中学部と高等部とが、それぞれ適切に運営できるよう機能的な施設配置に努めたいと考えています。また、地域住民等へ施設を開放したり、ボランティアを受け入れたりするなど、地域に開かれた養護学校にしたいと考えています。

  建替えに係る進捗状況、用地選定の条件、今後のスケジュールを教えてください。

≪教育長≫
  現在、養護学校の建替えに係る基本構想の素案を公表して市民意見を募集し、それらを踏まえて基本構想をとりまとめており、本年度中には基本計画を策定する予定としています。また、用地については、必要な面積を確保できること、就学区域内(中・東・西・南・安芸区)であること、さらには交通の利便性が良いことなどを条件として、現在、選定作業を進めています。
  今後のスケジュールについては、18年度に基本設計、さらに実施設計、建設工事をおこない、22年の春には開校したいと考えています。

  子どもたちの心身の発達に重要なプールを年間通じて使用したいとの声があります。養護学校の建替えにあたり、冬場も使える温水プールを整備される考えはありませんか。

≪教育長≫
  プールの整備については、その形態や活用方法等を含めて、今後、基本計画の中で具体的に検討したいと考えています。

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オープンスペースについて

  昨年から各区の地域子育て支援センターが中心となり、各地区の福祉協議会や町内会、民生委員、児童委員、母親クラブなど、子育て経験をもつお母さんたちが、地域の公民館や集会所などを利用して、0歳から未就学児までの子どもと保護者を対象に、申し込みも会費も取らない、出入り自由なオープンスペース「子育てひろば」をボランティアでスタートさせています。
  見学した南区内のオープンスペースには、31世帯もの若い新米ママと子ども達が参加、初めての親子が12組と参加者も増えています。子育て支援センターの保母さんが「赤ちゃん体操」を指導されていました。公園だと夏は暑すぎ、冬は寒すぎて出かけられない中で、オープンスペースはまさに公園感覚で、子どもたちを遊ばせながら気軽に話し合う場となっています。
  子育て世代が集まれる場所を提供することで、子育ての不安から解消され、お母さんたちの輪が広がり、楽しい時間と場所として定着しているようで、月1回でなく毎週開催して欲しいとの声が出されています。核家族化、育児ノイローゼなど、さまざまな問題が発生するなかで、地域の施設を利用したオープンスペースは、今後も地域で育ちあう重要な子育ての場になりつつあります。
  そこで質問します。この制度は子育て支援として、市の重要な施策の一部を担うものだと考えますが、市の認識はどうでしょうか。

≪社会局長≫
  親子が自由に交流し、気軽に話や相談をすることができるオープンスペースは、子育てに関する不安や負担を軽減する、地域による子育て支援の有効な手段の一つであると認識しています。このため、本市としては子育て中の親子が歩いていける範囲内に1か所オープンスペースを設置することを目標に、地域の人たちに開設への働きかけをおこなっています。

  全市で、保育園に行かずに親と過ごしている子どもは何人ですか。市内のオープンスペースの数と利用状況を教えてください。

≪社会局長≫
  3歳未満の乳幼児のうち保育園等の保育施設に通わず、自宅で過ごしている子どもは、平成17年4月1日現在、約2万7千人となっています。オープンスペースは、平成17年8月末現在で129か所あります。会場としては公民館や児童館、集会所等を利用し、ほとんどが月1回のペースで開設されており、1回あたりの利用者は約20組で、年間で延べ38,000組の親子が利用しています。

  全くのボランティアのため、施設によっては暖房費、冷房費など、世話人の個人負担とならざるを得ない状況です。年間の運営費用は数万円で十分だと思うのですが、続けていける息の長い事業として定着、発展させるには、市の援助が必要だと考えますがいかがですか。

≪社会局長≫
  現在設置されているオープンスペースは、息の長い活動を続けていくためには、乳幼児の保護者や地域の関係団体が協力し、支えあっていくことが極めて重要であると考えています。今後とも、適宜、保健師や保育士などの資格を持つ子育て支援相談員を派遣し、助言や情報提供をおこなうとともに、児童館や公民館を中心とした活動の場を提供するなど、オープンスペースの活動を支援していきます。

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介護保険法について

  介護保険法が改悪され、10月1日から特別養護老人ホームなど介護施設の居住費と食費が保険給付から外され、全額、入所者の自己負担となりました。標準的ケースで厚生労働省モデル要介護5の人では、施設入所者1人当たり平均で年間30万円も負担が増えます。施設にとっても食費の介護報酬がなくなるほか、他の介護報酬の単価も引き下げられるため、大きな施設では年間2,000万円以上の減収になるといいます。特に、特養など国が個室を推進してきたために、今回の負担増で退所せざるを得ないケースも出てきます。負担増で必要な介護が受けられない、入所をあきらめる、このようなことのないよう対策が求められています。
  そこで聞きます。現在の施設利用者のうち、施設の居住費・食費の利用者負担で影響をうける人数と、本年度の介護保険給付の削減額を教えてください。来年度の保険料には、どのように影響しますか。

≪社会局長≫
  介護保険制度見直しの柱の一つである施設給付の見直しでは、介護保険制度における居宅サービスと施設サービスの給付と負担の公平の観点から、施設サービスにおける居住費と食費を保険給付の対象外とし、利用者負担にすることになりました。また、これと同時に、所得の低い方にとって過重な負担とならないよう、所得に応じた負担上限額を定め、介護保険から新たに一定の補足給付をおこなうことになりました。
  自己負担額に影響を受ける方については、本市における本年7月の施設入所者約6,400人のうち、利用料の負担が増加するのは利用者負担第3段階の方と利用者負担第4段階の方を合わせた約3,500人と見込んでいます。
  10月1日からの施設給付の見直しによる保険給付に対する影響額については、本年度予算では、保険給付の減額分を約9億円と見込んでいます。また、来年度における影響額については、今後、第3期介護保険事業計画の中で見込んでいくことになりますが、本年度の見込額を通年ベースに置き換えた場合、保険給付の減額分は約22億円になるものと見込まれます。

  毎月15,000円も負担が増える、年金収入80万円を超えて266万円以下に該当する利用料負担第3段階は深刻です。該当する高齢者は何人ですか。

≪社会局長≫
  本市における本年7月の施設入所者は約6,400人で、このうち、市民税非課税世帯で年金収入が80万円を超える利用者負担第3段階の方は、約1,100人と見込んでいます。

  要介護1から要支援の人は施設入所できなくなります。3年間の経過措置の後、退所をせまられる事になりますが、この対象者は何人ですか。

≪社会局長≫
  施設入所者のうち要介護1の方は約600人となっています。国は介護保険制度改正に伴い、要介護1の方の7割から8割が要支援になると想定しており、これをもとに試算すると450人程度が要支援になると考えられます。

  社会福祉法人と行政の負担で、これまで低所得者を対象に自己負担分の軽減がされてきましたが、改正により軽減が半分から4分の1になり高齢者の負担が増えました。長野県松本市のように市の独自措置で元の半分への軽減や、民間や在宅のサービス利用者にも拡大する考えはありませんか。

≪社会局長≫
  今回の施設給付の見直しに伴い、利用者負担第3段階の中で所得の低い方の負担が大きくなるため、社会福祉法人による利用者負担額軽減制度の収入要件が見直され、現行の114万円以下から150万円以下に緩和され、軽減の対象者が拡大されました。この結果、社会福祉法人の負担が増加することになるため、これに配慮して、軽減割合については2分の1から4分の1にされたものです。
  議員提案の、従来どおりの軽減割合にしたり、民間や在宅のサービス利用者に範囲を拡大するためには、その費用は全て一般財源での負担となるため、本市の厳しい財政状況の中では困難であると考えています。

  899円値上げされた介護保険料が高すぎて払えないという切実な声が届いています。被爆者の介護給付分は、これ以上、市民には転化させられません。国民健康保険料と同様に、病気等による突然の家計の出費を認めて、保険料を減額できる申請減免制度を創設すべきではないでしょうか。

≪社会局長≫
  被爆者対策は、本来、国において対応すべきものであると考えており、機会あるごとに要望してきています。今後とも、引き続き強く要望していきます。
  介護保険制度では、65歳以上の第1号被保険者の保険料は、その方の所得状況による負担能力に応じて5段階に区分されており、所得が低い場合は保険料負担も低くなっています。
  議員提案の国民健康保険料と同様に、疾病等による一時的な支出があり、生活が困窮する方への減免については、介護保険制度では、その給付に係る費用の一定割合を65歳以上の保険料で負担する仕組みであり、介護保険料の減免をおこなう場合の財源は他の財源に転嫁せず、その保険料額に上乗せしてまかなう必要があるため、慎重な対応が必要であると考えています。

  (法改悪から)わずか3か月後の実施で、現場は不安と困惑が広がっています。低所得者の利用料減免制度は本人申請ですが、ケアマネージャーが申請されています。自治体が責任をもって減免申請制度を周知し、減免手続きをすべきです。どうされているのか、どうするのか伺います。

≪社会局長≫
  施設給付の見直しに伴い、新たに設けられた居住費・食費の負担軽減制度については、広報紙「ひろしま市民と市政」で周知を図っています。また、申請手続については、施設入所者の申請手続が確実におこなわれるよう介護保険施設に協力を求め、また、ショートステイの利用者についても事業者やケアマネージャーに協力を求め、それぞれ本人や家族への説明を含め、申請を勧奨していただくようお願いしています。

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裁量労働制について

  日本共産党は、国会で「サービス残業は犯罪」だと追及し、2004年度1年間だけでも266億円の不払い残業代を企業に支払わせてきましたが、先日、私たち市議団に、市内の大学の斡旋で情報通信関連企業に入社した娘さんとその家族から告発が寄せられました。
  就業規則に明記された朝9時から夕方6時までが「勤務時間」と考え就職したのに、毎日、夜遅くまで働かされ「ただ働き」していると言うものでした。娘さんの帰宅があまりに遅い事に疑問を感じられたご両親が企業に苦情を申し出て、裁量労働制を導入していることが分かりました。
  裁量労働制は、1998年「新しい働き方」としてシステムエンジニアなどの専門職だけでなく、企業で企画・立案・調査・分析の業務をおこなう一定範囲のホワイトカラー労働者も対象になりました。裁量労働制は、労働者が仕事の進め方、時間配分の自由度を高める制度だと言われていますが、賃金は実際に何時間働いたかでなく、労使協定で定めた時間だけ働いたとみなす「みなし労働時間」で支払われます。そのため、どんなに長時間働いても「残業代」は一円もありません。「サービス残業」の違法性を、「新しい働かせ方」という名で実質的に合法化するものです。企業では、「仕事の進め方」を「労働者の裁量」にゆだねる体裁がとられていますが、所定の労働時間ではできない仕事が押し付けられ、サービス残業が強いられている実情があります。働く者にとっては、健康破壊と低賃金の「劣悪な働かせ方」だと言わなければなりません。
  労働基準法は、「裁量労働制の導入」には本人の同意を必要としています。しかし、この娘さんは、大学からも企業からも何の説明も受けておらず、全く本人に同意を求めないままに「裁量労働制」が押し付けられていました。この企業については、労働基準監督署により是正指導がおこなわれました。
  そこでいくつか質問します。広島市立大学で就職を紹介する場合、「裁量労働制」について学生にどのような教育と情報の提供をされていますか。また、企業側には雇用形態・労働条件などについてどのような資料を提供させているのですか。

≪市立大学事務局長≫
  学生への情報提供につきましては、学生が本格的な就職活動に入る3年生の年末までに「就職ガイダンス・就職セミナー」を開催して、就職活動の進め方、求人情報の収集方法、面接マナーなどの指導をおこなっているほか、企業の採用動向をはじめ就職活動に必要な情報提供に努めています。このなかで、雇用形態や給与・勤務時間等の勤務条件についても、十分にチェックし、理解・納得したうえで企業を選択するようアドバイスしております。
  また、企業から市立大学への就職に関する資料の提供につきましては、企業の事業内容や資本金などの企業情報、募集職種や募集人数などの採用情報、応募締め切りや試験日時などの試験情報とともに、勤務時間・休日・給与等の勤務条件に関する項目を設定するなど、学生が志望先を選択するにあたって必要な情報の提供を求めております。

  過去において市立大学が紹介した企業に入社した卒業生から、就職に関しての苦情がありますか。あればどんな内容ですか。

≪市立大学事務局長≫
  卒業生から就職紹介に関する苦情は寄せられておりませんが、社内の人間関係に関する相談、仕事が合わないなど転職等に関する相談が、年に数件あります。卒業生からの相談についてもできるだけ応じており、転職に関する相談については、既卒者を対象とした求人情報の提供をおこなっております。

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アスベスト(石綿)問題について

  日本共産党市会議員団は、今から14年前に基町高層アパートでの吹付けアスベスト問題を取り上げて警告を発してきましたが、アスベストの大量使用の実態が次々と明らかになり大きな社会問題になっています。住民の健康と安全に責任を持つ自治体として、改めて抜本的な対策が求められています。
  そこで質問します。これまでに、市にはアスベスト対策の独自の基準がなく、県条例にもとづいておこなわれてきましたが、市独自の基準を明らかにし、条例化すべきだと考えますがいかがですか。

≪環境局長≫
  現在、国においては大気汚染防止法の改正により、規模要件を撤廃し、全ての建築物を規制対象とするよう検討されています。石綿障害予防規則と改正後の大気汚染防止法の規制により、建築物解体時のアスベスト飛散防止は、十分図られると考えていますが、必要な状況となれば、広域的な観点からの県条例での対応を含め、検討してまいります。

  市内の公共施設での吹付けアスベスト使用の実態と対策、民間施設の吹付けアスベストの使用実態は、どのようにして把握されるのでしょう。

≪公共施設について 環境局長≫
  1,772施設を調査の対象としています。現在、中間とりまとめの段階ではありますが、その内容は、吹付けアスベストを使用している施設は10施設、アスベストを含む可能性のある吹付け材を使用している施設は315施設で、現在も継続調査中の施設は113施設となっています。
  吹付けアスベストを使用している10施設のうち、露出しているのは5施設で、うち1施設は佐伯区湯来町の就業改善センターのボイラー室および大ホールで、現在、使用を停止しており、その他の施設は旧団地汚水処理場で、すでに閉鎖されています。
  また、これら露出している5施設以外の施設は、封じ込めまたは囲い込み状態になっています。なお、アスベストを含む可能性のある吹付け材を使用している315施設については、現在、分析機関に依頼し、アスベストの有無や含有量の調査を実施しています。

≪民間施設について 都市計画局長≫
  吹付けアスベストの使用実態調査は、本年7月14日付けの国土交通省の調査依頼に基づき、昭和31年(1956年)から平成元年(1989年)までに施工された民間建築物のうち、1,000平方メートル以上の建築物(約4,200棟)の所有者や管理者に対して、自主点検および必要な改善を促す目的でおこなっています。
 具体的な調査方法については、所有者等により、設計図書や目視、針が簡単に通るかどうかなどの方法でアスベストが吹き付けられているかどうかを確認していただき、必要に応じて設計者、工事施行者等に確認していただくようお願いしています。

民間施設での除去作業に対する市の支援策はどうお考えですか。

≪環境局長≫
  本市では、広島市中小企業融資制度の環境保全資金の融資対象に吹付けアスベストの除去等を追加し、本日から取扱いを開始しています。また、個人住宅など民間施設に対するアスベスト除去などの改善措置への支援については、指定都市市長会、全国市長会を通じて、国に対して緊急要望をおこなっています。

  7月1日から「石綿障害予防規則」が施行され、施工者と解体業者がアスベスト使用の有無を調査することになりましたが、検査に3か月もかかるというのが現状です。これでは規則も人命も守れません。検査機関を増やすお考えはありませんか。

≪環境局長≫
  吹付け材の検査依頼が検査機関に殺到し、結果の判明に長時間を費やす状況となっています。民間の検査機関においては、検査員の2交代制の導入や人員の増強、さらには、新たな分析装置の導入をはかり、分析期間の短縮に努める動きもあります。
  このため、当面、こうした民間の検査機関の動向を見守っていきたいと考えています。

  1988年に旧建設省の求めでおこなった吹付けアスベストの調査書類が保存されているのは8道府県のみと聞きますが、広島市は保存されていますか。あるとすれば過去の調査が活用できないのですか。

≪都市計画局長≫
  1988年(昭和63年)当時の調査資料は残っています。当時の調査は、昭和31年(1956年)から昭和49年(1974年)までに施工された民間建築物のうち、体育館、劇場等多数の人が利用するものを対象におこなわれています。
  当時調査した建築物の中には、その後、増改築または徐却された物件もありますので、現在おこなっている実態調査の結果と照合し、適切な対応が講じられているかどうかを確認するなど、有効に活用していきたいと考えています。

  市内の8つの小学校で調理用回転釜にアスベストが使用されていることが分かり、安全な釜に交換する間、給食中止の措置がされていますが、なぜ子どものいない夏休み中に対応されなかったのですか。

≪教育長≫
  調理用回転釜のアスベスト使用の調査については、8月18日付けの県教育委員会からの通知を受け、自校調理校および学校給食センター124施設にある555の調理用回転釜について使用状況を調査しました。
  この釜それぞれについて、メーカー、型式等を照合するにあたり、銘板等の摩滅や剥落により、メーカー、型式等が不明なため、専門業者の調査を要するものも多く、アスベスト使用機種の特定に時間を要したため、夏休み中に対応できなかったものです。

他にアスベスト使用の教材・教具はどう対応されていますか。

≪教育長≫
  アスベストを含有する教材・教具については、このたびの調査で、全ての学校において使用していないことを確認しました。また、アスベストを含有する可能性のある製品としては、理科実験用の定温器や乾燥機などがありますが、露出状態のものはありません。
  現在、アスベストを含有する可能性のある全ての製品について、製造・販売メーカーに使用の有無と飛散の可能性を確認しています。

  段原東部地区では、約900棟の家屋を解体する作業が進められるが、地区内でアスベストが使用されている家屋について、新たに必要となる調査、解体作業の経費は市が全額補償されるでしょうか。

≪都市整備局長≫
  当事業につきましては、昨年10月から建物移転を始め、これまでに107棟の家屋が解体されておりますが、木造の老朽家屋が多く、吹付けアスベストを使用した例はありません。今後、市の建物調査において、吹付けアスベストの使用を確認した場合には、本年7月1日から施行された石綿障害予防規則に基づき、必要となる除去費用を補償します。
 また、アスベストを含む屋根材や内外装材の解体については、湿潤化等が義務付けられましたが、現行の補償基準の中で、粉じん等の飛散防止のための仮囲いや散水の措置をおこなっており、既に対応できております。

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