2002年予算特別委員会 建設関係 
(1)シャレオの経営について
(2)高層マンションのトラブルについて
(3)東部・西部区画整理について

2002年予算特別委員会 建設関係
中森辰一議員の質問

(1)シャレオの経営について

売上は昨年9月から売上高、買い上げ客とも減
地下街開発株式会社の経営さえよければよいというものではない
広島市だけが責任を負うことのないように


【中森議員】 紙屋町地下街が営業を開始して11ヶ月。開業当初こそ、めずらしさもあってか予想通りの売上があったようだが、その後は客足が落ちて、飲食店を除いては店に立ち寄る客の数が少ないというのが多くの市民の感想ではないか。実際、売上が落ち、8月度は売上高は6億円を切り、単価が上がる秋冬物の時期になっても9月、10月、11月と月を追うごとに売上高も買い上げ客の数も減っている。年末12月も、買い上げ客数は9月並で、売上高も9月とあまり変わらない。最大の出資者として広島市当局は、この状況をどのようにとらえておられるのか。
【市答弁】 地下街としては、テナントの賃料収入が問題で、固定賃料が6割としていることもあり、地下街としての収入は計画どおりである。
【中森議員】 昨年10月の報道によれば、地下街開発は、初年度の売上目標が高すぎたのであって、まずまずの状態だ、と言っている。損益状況をみると、確かに地下街開発株式会社としての収益総額は計画をクリアしているようだが、地下街開発株式会社自体としての当初の経営計画上は、どれだけの売上を見込んでいたのか、それと比較して、これまでの実績をどのように評価しておられるのか、1月、2月の実績も含めてお答えいただきたい。
【市答弁】 地下街のテナント全体の総売上は、1月は6億8千4百万円、2月は4億7千万円。「まずまず」というのは充分という意味ではない。地下街開発としては、賃料収入としては評価している。
【中森議員】 広島市も巨額の補助金や出資をして、せっかくつくった地下街だから、順調に行くようにしてもらいたいと思うが、この問題は、単に地下街開発株式会社の収支が予定通りならいいということにはならない。市が他の経費を犠牲にして巨額の資金を投じただけの、経済的波及効果が示される必要があると思うが、その点の検討はしているか。
【市答弁】 波及効果としては、交差点の通過時間が短縮したということがある。また、パルコなどとあわせて都心部に回遊性のある空間ができた。7万人弱のカード会員があり、そのうち広島圏が7割、県内が2割、1割が県外とうことで、客層の広がりはできていると考える。
【中森議員】 何のために地下街をつくったのかということだ。地下街開発株式会社の経営さえよければということではないはずだ。それからあえて聞いておくが、今後深刻な不況で、地下街が赤字を計上することがあっても、他の第三セクターのように、結局、広島市がその責任を負い、広島市が全部抱え込むということにはならないのかどうか。
【市答弁】 当面、建設費の償還などにより、単年度赤字が続くが、計画どおりになるように最大限努力する。
【中森議員】 いつも、そういうあいまいな答弁だ。広島市だけが全責任を負うということは絶対にないと明言するべきだ。

(2)高層マンション建設のトラブルへの対応について
条例守り、住民と十分な話し合いを
住民の暮らし守れる条例へ見直しも

【中森議員】 平屋などの住宅があった地域に、高層の大型マンションが建設されると、日照の問題、ビル風や交通問題など日常生活の環境が一変する。さらに、建設工事中の騒音や振動の問題、振動による周辺住居などのひび割れ、地盤沈下などの影響など、たくさんの問題が発生する。このようなことについて、建設業者側が地元の住民に充分な説明と話し合いを行い、被害補償などの措置を誠実に行うなどして、トラブルを解消することを目的に、中高層建築物の建築に関わる紛争の予防及び調整に関する条例をつくった。多くの人々がこの条例に期待したが、この条例より建築基準法が優先するとばかりに、おざなりな説明で済まそうとしたり、この条例自体を無視するといった事態がひろがっている。昨年は、この問題で調停を求めた住民に対して、市から委嘱された調停委員自体が、これは訓示規定だから、建築業者は守らなくていい条例だと、言ったために、当事者の住民が憤慨したということがあった。住民が言うとおりなら、こういう方には直ちにやめてもらうべきだ。当事者の住民にどういう発言であったのか、よく聞いて対応してもらいたい。また、この条例を建築業者側がないがしろにする実態をどう考えているか。
【市答弁】 断片的な言葉でなく、全体の流れの中で判断する必要があるが、この件について住民にも確認してみたい。条例第5条では、内容的には建築主等の努力に関する責務を明示したものであり、その努力は当然行われなければならないものである。条例の趣旨をふまえ、適切な運用に努めていきたい。
【中森議員】 高層建築は、民間だけではなくて、公共も建設する。最近では、市が税金で補助して推進する緑井再開発でも、市が参加する大手町の再開発事業でも、高層建築で日陰になる住民への誠実な対応が問われていたが、充分ではない。対応によっては、市がつくった条例を市が踏みつけにすることにもなりかねない。当事者が調停をする形は問題だ。その場合の対応を、決めておく必要がある。その点での見直しがいるのではないか。
【市答弁】 再開発事業についても、市長が紛争調停の責任を有している。本条例を所管している課としては、補助事業を所管している事業課に対し条例の遵守などを通知するする等の対応を図る。
【中森議員】 横須賀市や京都市など、市域の特徴をとらえたものや、罰則規定を持つなど独自の条例を工夫している。広島市としても、現状の実態から、独自に工夫をして、いまの条例を見直しすることが必要だと考えるがどうか。また、建築基準法が壁になっているが、全国の都市と連携して国に制度の改善を要望する必要もあると思うがどうか。
【市答弁】 中高層建築物の建築に伴う紛争に対応していくためには、条例の適切な運用と合わせて、まちづくりの観点からとりくむ必要がある。第三者にあっせんを要請したり、住民との共同でまちづくり協定などを行ったりなど、新しい取り組みをしていきたい。
【中森議員】 こうしたトラブルは、特に、用途地域の指定が近隣商業地域と準工業地域になっているところで起きている。これは、これらの用途地域には日影規制が全くかかっていないことがあると考える。他の政令指定都市の状況をみると、格段に市域が広い札幌市を除くと、広島市以外はすべて、府県の条例か市の条例によって、住居地域だけでなく、近隣商業地域も準工業地域も日影規制の網がかけられている。広島市でも、条例でこれらの地域に日影規制をかけるべきだと考えるがどうか。
【市答弁】 県条例が定められて以降、住居系用途地域以外での土地利用等が変化していることから、県内の特定行政庁とも協議しているが、日影規制の対象地域を拡大することは、土地利用に大きな影響を及ぼすなどの課題がある。建築紛争の対応は、まちづくりの観点からの対応状況を見ながら、規制対象地域の判断をしたい。
【中森議員】 次期の用途地域見直しが近づいているが、見直しの際は計画の縦覧が行われ、市民が意見を提出できる。しかし、ほとんどの市民は見直しによって、自分の日常生活にどのような影響が及ぶのか知る機会がない。市民が日常生活に関わる問題として、判断を行うためには、用途地域の見直しが、市民生活にどのような影響が及ぶのかといったことを知ってもらう取り組みが必要だ。
 また、そうした市民の日常生活上の利害にかかわることは、市が見直しをはじめる段階から市民に知らせ、縦覧の前の段階、計画の形がほぼ決まってしまう以前の段階で市民の意見が反映できるような仕組みをぜひつくるべき。どうされるか。
【市答弁】 都市計画の情報を周知し、都市計画に関心を持ってもらうことはきわめて重要だと考えている。今年の2月からホームページで、用途地域などの説明や、都市計画の内容を示した地図情報が閲覧できるようにした。さまざまな手段・機会を通じて都市計画がより身近になる
ような取り組みを進めたい。見直し案への市民意見の反映については、都市計画決定手続きの中で、説明会、公聴会の開催などをもうけているが、こうした機会や手続きを、多くの手段で広報するなど工夫していきたい。

2002年予算特別委員会  建設関係
中原ひろみ議員の質問


(1)東部区画整理

従後の路線化(点数)を仮換地発表前に公開する」と約束
情報を交換し、住民合意を大切に


「仮換地」は区画整理の一番大切なポイント「仮換地計画」は全貌の公開を
中原議員は、東部の区画整理事業について、「早く事業を進めてほしい」との地域住民の声を紹介し、「事業の長期化は年齢からくる不安を増大させるだけでなく、新築、改修、増築が制限され、個人が私有財産を自由にできないなどの不合理さがある」と指摘しました。西部のような清算金問題でのトラブルを防ぐ為の具体的な改善策を求めて、当局を追及しました。

 「従後の路線価(点数)を仮換地発表前に公開する」局長が明確に約束!
同計画は、今年度の計画の「仮換地」に基づいて工事が進められ、工事完了後に登記上の処理として最終的な換地処分が行われます。「仮」というのは手続き上のことに過ぎず、「仮換地」が最終的な「換地」となります。いったん事業が行われると不都合を指摘されてもやり直しがききません。中原議員は、「土地そのものは二度と戻らない。『仮換地の指定』こそ区画整理事業のもっとも本質的な部分。だからこそ、必ず事前にすべてを公開し、全住民が細かい点まで納得した上で着手するべき」と指摘しました。「仮換地」は、工区の全域にわたる設計図があるはずです。従前も従後も路線価(点数)が分かっていないと仮換地の指定はできません。中原議員は、従前と従後の路線価(1個価)の評価額は同じであることを当局に確認しました。
 
手間なようでも情報公開を
また、@最終評価は角地の形状・奥行き・間口・接する道路数などの修正はあるものの仮換地先と従前地(現在の宅地)との路線価がわかれば、関係権利者は、清算金などの大まかな目安が建てられるA各家庭の都合(経済事情)によって換地先を選択できる――とも発言。「仮換地発表」前に住民に従前路線価(点数)と従後路線価(点数)を知らせておけば仮清算が自分で計算でき納得した上で「仮換地」発表を待つことができ、事業もスムーズにいきます。事業を早く進めるためには、手間なようでも情報を公開し、住民の意見や希望をできるだけ取り入れることが大切です。西部はこれを怠って、一方的に「仮換地の指定」を実施した事が問題の原因でした。中原議員は、「西部の教訓から学んで、東部では、『仮換地の指定』の前に従前、従後の路線価を公表する考えはないか」と質問。局長は、「従後の路線価(点数)を仮換地発表前に公開する」と約束しました。

「仮換地の指定」は、該当の権利者に「仮換地」を通知するだけでなく区域全体の「仮換地計画」の全貌についても公開させましょう。他都市(加古川・大阪の三国・東京の西みずえ)では仮換地の時に情報公開しています。4月からは情報公開法も施行されるので活用しましょう。
路線価とは?
1uあたりの土地の値段・地価のことです。土地の値段を道路ごとに、区画整理前を1000を最高点にして決めます。宅地の価格は 路線価(点数)×路線価1点の値段×面積

■当局との話で以下のことが明らかになりました。
@警察学校はどこに移転するかということは仮換地発表時には公開できるよう警察と調整する。A路線価(点数)は平成14年度の時点での路線価にする。

西部は一日も早く解決すること
市長の英断あるのみ  約束をまもる方向で早期解決を


 西部は、清算金の問題がなければ平成10年に換地処分、11年には登記が済んでいたはずです。清算金が約2倍になり換地処分ができないまま3年が過ぎましたが、未だに解決のメドがたちません。中原議員は、「いつまで未解決のままで済ませるのか」と当局を追及。「区画整理法は、道路や公園を生み出すために、減部という手段で私有財産(土地)をタダ取りするものであり、住民合意を無視すると強権的な土地収用法と同じになる」と指摘しました。区画整理事業は他人の財産や権利に手をつける事業であり、住民の協力があってこそ実施できる事業です。「土地を減歩されて協力したのに未だに登記もできない、財産分与もできない、固定資産税だけは払っている」という状況が続くことになります。中原議員は、「何の為に区画整理に協力したのかわからない」という住民の悔しい思いを代弁。また、「段原は区画整理事業の見本であったのに、今は失敗の見本になっている。市民の財産を守るのが地方自治体の責務。換地処分ができないのは行政の責任であり、市が痛みを受けても、住民との約束を守る方向で早期解決をすべき」と迫りました。

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