2001年12月定例会 総務委員会 
2001年12月議会  総務委員会
(1)市独自の雇用対策を
(2)市長の食糧費、交際費をホームページで
(3)広報番組に字幕スーパーを
(4)被爆遺跡・広島城地下壕にわかりやすい説明版を

皆川恵史議員の質問

2000年度の決算剰余金8億円は福祉の充実に使え
 前年度の決算剰余金(当初の見込みより余ったお金)の2分の1は、基金に積み立てることが法律で決まっています。残り2分の1を広島市はこれまで、給与改訂の原資にあてていましたが、今回は給与が逆に1億8000万円カットになり、2分の1の8億円を何に使うかは決まっていません。皆川議員は、保育所の増設や就学前までの乳幼児医療費の無料化の財源に充てるよう要求。市は、「今後の補正予算の財源に充てる」と答えるだけで、明言をさけました。

市独自の雇用対策を
 不況のもとで広島市民の失業率の深刻です。皆川議員は、「市は、雇用問題は国・県の仕事だというが、そんなことはない。広島市は、失業対策事業を長年やってきた。今、市に不況・雇用対策部」を設けて、知恵と力を集中して取り組むべきだ」と主張し、市の幹部会ででそういう論議はしていないのかと質問しました。市民局長は、「3年くらい前の第1次緊急雇用対策事業のときに論議した」と述べ、失業率がより深刻になっているのに「その後論議していない」と答えただけでした。
 皆川議員は、市の職員の残業を減らして臨時職員を雇うなどの独自の取り組みをしている岩手県久慈市の例を取上げ(別記)、年間42億円もある市職員の残業を減らして臨時雇用を増やすことを求めました。企画総務局長は、「今後ワークシェアリングという観点も入れた行財政改革を推進したい」と答えました。
 皆川議員はまた、国の雇用対策交付金事業に、中高年層の雇用を優先することや、公園清掃・道路法面の補修など軽作業も取り入れることを要求。勤労市民課長は、「中高年層の雇用は契約企業に徹底する。軽作業も工夫できるものは工夫したい」と答弁しました。

    皆川議員が参考に示した
         久慈市緊急雇用対策事業の概要

 1雇用の創出
   ◎市単独雇用対策事業
                                      ( 単位 千円 、人)
担当課 事業名 事業内容 事業費 雇用予定者延数
市民課 不法投機物除去事業 小規模な投機物の除去    979    75
農政課 農業用排水路環境保全事業 用排水路の堆積土砂の除去など   1000    90
土木課 市道清掃等環境整備事業 道路側溝の清掃・支障木の除去等   6000    230
都市計画課 公園・緑地維持管理事業 公園・緑地の樹木管理等   1000     40
教委総務課 市立小中学校施設の点検補修事業 小中学校の小修繕   6000     480
合計  14979    915

  ◎市の臨時職員雇用対策事業(雇用の調整)
     雇用予定者数 7人  雇用予定者延数 569人  事業費 5513千円

2 再就職緊急支援奨励金交付事業
  非自発的な理由により失業の状態にあった求職者で、30歳以上45歳未満の対象労働者  を雇い入れた事業主に対して15万円を交付する。 事業費 1,500千円
3 農業活性化研究事業
  やませを利用したホウレンソウのハウス団地を形成し、農業での新たな雇用の確保を図る  研究を進める。  事業費  300千円
4 離職者生活安定資金利子補給
  企業倒産や事業不振等事業主の都合で離職した市民が岩手県の制度融資を受けた場合 に利子分を補助する。(融資額1件50万円利率2,7%) 事業費135千円(融資見込30件)
 ◎債務負担行為 期間H13〜16  限度額1,080千円
5 中小企業融資枠の拡大  5000万円から7000万円に
6 総事業費及び財源内訳
  (1) 総事業費等  総事業費28,753千円 雇用予定者延総数 2,225人
  (2) 財源内訳 県補助金6,326千円 職員給5,513千円(超過勤務手当の減額)
             繰越金16,914千円  合計 28,753千円

市長の公務日誌、交際費、食糧費をホームページ上で公開へ
 多くの都市で、市長の公務日誌、交際費、食糧費のホームページでの公開が進んでいます。広島市もH13年4月に市長交際費、食糧費の原則公開を決めました。皆川議員は、「市民から請求がなくても常に情報は公開すべきだ」と質問。秘書課長は、「市長の公務日誌も含め、できるだけ早くホームページへの掲載を検討をしたい」と答えました。

市の広報番組に「字幕スーパー」を検討
 耳の不自由な人たちから、市の広報番組に「字幕スーパー」をつけてほしいとの要望が出ています。皆川議員は、ぜひ実現してほしいと要望しました。広報公聴課長は、「市の広報番組は5番組あり、放送時間の長い2番組は手話通訳をつけているが、字幕スーパーの導入についても来年度、前向きに検討したい」と約束しました。

広島城内の被爆遺跡「地下壕」の被爆説明に工夫を
 現地を見たらわかるように広島城内の被爆遺跡「地下壕」には、入り口の外側に原爆被災説明板と比治山高女の関係者が立てた慰霊碑があるだけで、壕の中には当時を再現するような工夫が見られません。語り部の方々からも、もっと工夫してほしいと要望が出されています。皆川議員はこれらの要望について「ぜひ考えてほしい」と質問。被爆体験継承担当課長は、「どのような方法があるか今後協議していきたい」と前向きの検討を約束しました。その他、城内にある「ユーカリ」や「マルバヤナギ」など被爆樹木の説明板についても改善を求めました。

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