2002年第2回定例会(6月議会)一般質問 6月26日(水)
ゼロエミッションについて

【中原ひろみ議員】
 名古屋市が、埋め立てに頼らないゴミ行政を目指し、非常事態宣言を出し、わずか2年間で一人当たりのゴミ排出量を広島市より減らしていることは、これまでも議会で紹介してきた。
 しかし、広島市内のFFや「とうかさん」では、ゴミが出したい放題で街中がゴミだらけだった。これでは、ゴミ減量に向けて行政が本気で取り組んでいるという姿勢は、全く市民に伝わらない。
 山口県は、1000人以上の参加があるイベントでは、「エコ・イベント指針」を適用し、ごみの排出抑制の重要性を市民に知らせる環境学習の場として行政が意識的に取り組み、リサイクル100%を目指している。昨年開催された「きらら博覧会」では、1人当たりのごみ排出目標200gを120gまで減らすことに成功している。
 広島市は、ゼロ・エミッション検討委員会を設置し、「ごみゼロ」に向けた提言を今年から1年かけて出すが、ゴミ減量に効果があると分かっているコンポスト補助制度の復活など、ゴミ減量につながることは、一年後の提言を待たずに始めるべきである。
 そこで質問する。「埋め立てゼロ」を達成した市内の企業に学びに行かないのか。

【環境局長】
 ごみの減量化・資源化の促進に関する先進的な取り組み事例は、本市が事業所を指導する上でも、また、企業が自主的な取り組みを行う上でも、大いに参考になると考えている。
 このため、現在、一定規模以上の大規模事業所における減量化指導において各事業所が選任している一般廃棄物管理責任者とともに、先進的な取り組みを行っている企業の施設見学会を実施することを計画している。
 こうした先進的な取り組みを行っている企業を学ぶことにより、新たな視点からのごみの減量化・資源化への動機付けや実践例につなげていきたい。

【中原ひろみ議員】
 生ゴミ処理機等斡旋事業の実績はどうなっているか。

【環境局長】
 家庭における生ごみの減量化・資源化を目的として、平成13年度から実施した「家庭用生ごみ処理機等斡旋事業」については、市民からの申込みを、平成13年12月15日から平成14年2月28日までの間に受付した結果、39台の購入があった。
 その内訳としては、電動生ごみ処理機が15台、生ごみ堆肥化容器が24台となっている。
 また、今年度の受付は2回行うことにしており、第1回目は6月17日から8月15日までとしているが、6月21日現在で12台(電動8台、堆肥化容器4台)の申込みとなっている。

【中原ひろみ議員】
 市は、FFなどのイベントごみの現状をどう認識しているのか。また、イベントごみ減量へどんな取り組みをしてきたか。市民のモラルに任せるのでなく、きらら博覧会に学び、行政がゴミ減量に向け主体的に市民へ働きかけるべきではないか。

【環境局長】

 今年のフラワーフェスティバルにおいては、開催前に実行委員会にごみ種毎のごみ箱の設置、参加者の動線を考慮したごみ箱の数量及び配置について、また、分別についての参加者への啓発を行うよう協議・指導した。
 その結果、可燃、不燃、資源ごみ及びペットボトルの4種類のごみ箱を106箇所に設置し、30分毎に分別排出の協力を呼びかけるアナウンスを繰り返すとともに、ボランティアを活用して散乱ごみの清掃を行ったと聞いている。
 しかし、残念ながら、ごみがごみ箱以外の場所に捨てられていたり、分別されていないままごみ箱からあふれていたりしているという実態があった。
 市としては今後とも市が関係するイベントにおいては、イベント毎にごみの減量や適正排出について事務局と協議、指導などを行うとともにこうした現状を踏まえ、より有効な方策について他都市の取組も参考にしながら研究していく。

↑上に戻る
TOPへ戻る