2001年度決算特別委員会 分科会 建設関係 11月20日(水)
村上あつ子議員
「側溝にひび」「門扉閉まらず」 団地道路
高速1号線 馬木トンネル工事が原因?
「事前調査で沈下は予想された」それでも事業進めたのは大問題

 高速1号線の馬木トンネル工事現場の上方にある団地住民から、「道路の側溝にひびがはいった」「門扉が閉まらなくなった」と苦情が出ています。
 村上議員がトンネル工事が原因ではないかとただしたところ、市は、「事前のボーリング調査などである程度の沈下は予想していた」と答弁。
 市によると、今年5月頃、住民からの申し出を受けて公社が調査、問題箇所を確認。側溝のひび割れは応急的な補修をしたといいます。同議員は、「予測しながら事業を進めなら大問題だ」と指摘しました。
 今後工事は、少しの傾きも許されない変電所の方へ進みます。同議員は、危険を伴う事業の検証はきちんとすべきだと強く求めました。

団地地下13mにトンネル! (計画中の東部線)
事業の見直し・中止の検討を

 計画中の東部線(温品2丁目-二葉の里)は、事業費1300億円、全長4キロのうち1・8キロがトンネル部ですが、トンネルは団地の地下13mのところを通る計画。側溝がひび割れた馬木地域は地下35メートルです。
 同議員は、馬木地域の地盤沈下も含め、団地住民に工事内容を説明すべきだと述べ、「今なら、東部線の事業を見直しルート変更も可能。全面中止もあわせて検討すべき」と強く求めました。

住民の納得できる説明会を
 山の地中に巨大な穴を掘ると、水脈や地下水圧、土圧が変わり、地滑り・地盤沈下などが発生するおそれが生じます。さらに、馬木トンネル付近は地滑りを起こしやすい地質(強風化花崗岩・閃緑岩)で、しかも谷だったところに土石流が堆積してできた地域。
 市は、「公社では工事の影響が予想される範囲、トンネルから上側45度の角度の範囲で、事前に家屋調査を実施。工事完了後に再度、家屋を調査し、工事による影響を確認したものには補償を行なう」と答えました。
 村上議員は、「補償するからいいというものではなく、住民が納得できる地域説明会を早急に開くべきだ」と主張しました。

現在工事中の高速1号線
 全体事業費約660億円。昨年度末までの執行事業費は約390億円で、約60%が工事終了。馬木トンネル工事は、広島高速道路公社がおこない、トンネル延長約1キロのうち、馬木側の坑口から約400mまで掘削が進んでいる段階です。


温品バイパス地域住民 30〜40年も不便を強いられることに
 高速道路となった温品バイパスは、県道の通行規制のために、やむなく料金を払って通勤していた人たちが、もう少しで無料になると待ち望んでいました。ところが、突然、高速道路への格上げの話が持ち上がり、この地域の人たちは、今後、さらに30〜40年も、不便で理不尽な状況におかれることになりました。

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