トップ議会情報・議員の発言2011年第6回 12月定例会 議員発言 >建設委員会・村上あつ子議員


2011年12月14日 建設委員会 村上あつ子議員の質問(大要)

 ●高速5号線二葉山トンネルのボーリング調査について
 ●高速5号線二葉山トンネル安全検討委員会の運営について
 ●交通政策について

 〔文書回答〕
   ◎「マイカー乗るまぁデー」について
   ◎循環バスの取り組みについて
   ◎パーク&ライドの取り組みについて
   ◎乗り合いタクシーの取り組みについて



●高速5号線二葉山トンネルのボーリング調査について

(村上あつ子議員)
 本会議でも取り上げましたが、安全検討委員会で追加ボーリング調査が必要だと言うことが確認されていました。ところが、この1年間、地元がボーリング調査に反対の意向を示しており、説明会も開けていないということで1年が経過し、先月、11月27日に第6回目の安全検討委員会が行われ、これまでの議事を再確認するということを主な議題として開催されました。
 その後、すぐに中山側と牛田の3か所でボーリング調査をする場所の周辺にポスティングで知らせ、試掘の準備が始まりました。それに対して「納得していない」「止めてくれ」と住民が抗議され、緊急集会が開かれたというのがこの間の経緯ですが、現時点ではどういう状況ですか。

(高速道路整備担当課長)
 追加調査につきましては、現在、先週から中山地区2か所、先週金曜日、牛田東1丁目に1か所着手しております。牛田東1丁目につきましては、金曜日に着手したのですが、住民の皆さんの抗議により一旦中止しておりまして、今週月曜日から工事を再開しているという状況でございます。


(村上あつ子議員)
 明確に住民の皆さんは反対だと言われているにもかかわらず、今週から工事に入っているということですが、10日の土曜日に住民の方が緊急集会を開かれました。その席で県・市の方が6人来られ、今手元にもっているこの資料に基づいて説明をされました。
 説明を聞いて納得されたわけではなく、疑問や不安など様々な意見が出ましたが、返答は「ボーリングはやります」「工事は進めます」「住民生活の安全確保のためにはデータが必要だから」と繰り返し言われました。いくら不安や疑問、質問が出ても、この2つの返答だけと言う状況が続き、日付が変わるから止めたという、物別れで解散となった集会でした。
 集会の中で、住民の方が強調されたのが、「1号線の検証ができていないではないか。まずそれが先だ」ということでしたが、そういう認識はお持ちでしょうか。

(高速道路整備担当課長)
 1号線の検証につきましては、公社のほうで既にしておりまして、それについては福木の住民の皆様にも説明されておりますし、今回の5号線の関係でも説明させていただけているところについては説明させていただいております。検証については済んでいるという認識でございます。


(村上あつ子議員)
 10日に説明された資料の一枚をパネルにしてきました。これは、1号線で地盤沈下が起こったそのイメージ図で、福木地域でも説明されてきたものです。 トンネル掘削により地下水位が低下し、閃緑岩(せんりょくがん)に含まれている水が抜け、間隙が圧縮され、地表面沈下が起こったという説明でした。
 しかし、この説明は果たして正しいのか。間違っているのではないかという指摘を今からします。青い点線は地下水位の低下を示しており、トンネルの上の部分まで下がっています。このラインに示されるように、事前調査がされていた45度の範囲よりももっと広く地表面沈下が生じ、その範囲はトンネル掘削による被害と認め補償されています。
 しかし、実際は地下水位はもっと広く低下しています。トンネルの下底部分まで下がっていますから、実際はもっと緩やかなラインになり、地表面沈下ももっと広範囲になっているというのが実際です。
 今、被害届を出しているけど、「トンネルとの因果関係はない」として補償の対象にもされていないという所がここのあたりになります。馬木7丁目ですが、「ここは地下水の低下は起きていない、だからトンネルとは関係ない」というのが公社の説明です。お聞きしますが、ここの馬木7丁目の地質調査はされていますか。

(高速道路整備担当課長)
 委員ご指摘の馬木7丁目で被害の申し出のあった地域では、地質調査はしておりません。それから、トンネルから約130メートル離れた場所でありまして、公社ではトンネル工事の前に地下水の観測はしていないところでございます。


(村上あつ子議員)
 地質調査もしていない、地下水の観測もしていないということですが、この馬木7丁目も井戸を掘っているところがたくさんあって、公社は井戸水の補償をしています。実際にトンネル掘削の後、その井戸は枯れています。このことは地下水位が低下したということではないのでしょうか。
 さらに言えば、この付近には田んぼに水を送るための井戸が掘られていますが、トンネル工事が始まって間もなく、田んぼの水枯れがおこり、田植えの準備ができず、公社はこのあたりに井戸を掘って農家への補償をしました。毎分100リットルの水をくみ上げ、用水路に流しました。このことが、この付近の地下水の変動にも関係したのではないかとの見方もありますが、これについても公社はなんら見解を示していません。
 また、ここの地質調査をしていないと言われましたが、実はこの場所は、閃緑岩に地下水の変動があったのではなく、この土石流堆積物、泥質で水分をたくさん含んでいるのですが、この部分に地下水位の低下があったと指摘されています。したがって地質もこの一帯全て同じではないのです。
 まず、馬木7丁目の調査をされたらどうですか。地下水の観測をしていないからと言われていますが、この地域は年間の地下水位の変動が大変大きいところともいわれています。今からでも地下水位の変動を把握されてはどうですか。

(高速道路整備担当課長)
 トンネル工事によって地盤沈下が起きたその原因としては、地下水位の低下が考えられますが、地下水の低下でもって家屋の被害が生じたわけではない、地下水の低下に伴って地盤・地表面の沈下がおきて、それに伴って家屋被害が生じているということですので、地下水の低下に伴って地表面の沈下がどういう形で起こっているのか、そこを検証してみますとトンネルを中心に一番沈下量が多く、だんだん離れていくことによってその沈下量は収束しています。
 今回の馬木7丁目のあたりでは、その沈下が収束しているところです。そういったことで、地表面の沈下が起きていないという状況、それから、ここの家屋を調査しまして、被害発生状況の聞き取り調査等を材料としまして、事前調査のない場合の因果関係の判定で実績が多い「疫学四原則」の手法を用いて、トンネルとの因果関係がないと判断したものでございます。


(村上あつ子議員)
 地表面沈下が起きていないのでトンネル工事によるものではないというふうに言われましたが、地表面沈下が起きていないという調査もされたうえでの判断だと言うことなのでしょうか。
 私は、この問題についても繰り返し申し上げていることですが、当局は「検証した」「説明した」と繰り返し言われていますが、馬木7丁目の住民の方は納得の行く説明をされていない、つまり、疫学四原則で片付けられているという思いをお持ちです。そのことが牛田の住民の不安にもつながっています。そこには耳をかさず、応えず、強引にボーリング調査を始められた、このことは住民との関係を大変悪化させています。
 そもそも高速1号線福木トンネル工事が始まって間もなく、住民が「おかしい」ということを言われました。側溝にひびが入り、広がっている。そのうち門扉が閉まらなくなるなど、それでも公社は工事を進めました。そして、中電の変電所の手前で、これ以上続けると変電所が傾くということで、その時点で工事は中断されました。
 そこまでにはトンネル上部にたくさんの家がありますが、住民の訴えには耳を傾けませんでした。変電所がなかったら工事はそのまま進んでいたでしょう。
 そうしてその後、何度も住民説明会を繰り返し、補償問題になっていったわけですが、先ほどから出ている馬木7丁目については全く無視されています。こういう高速1号線の問題、公社や行政の姿勢を見て、中山や牛田の住民が不安や不信感を募らせておられるわけです。
 なぜ、馬木7丁目で調査をされようとしないのですか。安全検討委員会でも高速1号線の検討が必要だと、今ある隣家のデータを全部出されていないという意見もありますね。調査は今でもできることはあるはずです。井戸の補償をしたから「井戸枯れが起きようが関係ない」とされているのかもしれませんが、現在あの地域がどんな状況になっているのか、地質はどうなのか、調査することはあるのではありませんか。「できることをする」ことが誠意を示すことではないのですか。
 追加ボーリング調査は強引に始めようとされています。今後、調査に1か月、解析に1か月の時間をかけて、2か月後には安全検討委員会が開かれ、そのデータに基づいて議論をするというスケジュールになると思いますが、住民の皆さんは納得されていないわけですから、この間に高速1号線の検討を同時進行で始めたらどうですか。
 本会議では、安全検討委員会のとりまとめを受けて、事業をするかどうかの判断をすると答弁されました。これまで議会で答弁されてきたことを確認したわけですが、一方で、財源の問題では「事業を推進することになれば更なる事務事業の見直しの中で確保に努める」と答弁されました。
 答弁を聞いた市民は、「じゃあ、またこれ以上市民生活を削って高速道路に回されるのか」と、真っ先に言われました。市民の率直な感想だと思います。これが市のやり方なのか、市長のお考えをお聞きしたかったのですが、本会議で市長の答弁はありませんでした。ここにも市長はいらっしゃいません。局長のお考えをお聞かせ下さい。

(道路交通局長)
 ボーリング調査につきましては、我々も住民の理解を得てやるようにと考えております。我々も努力していきたいと思っております。
 事業の話につきましては、財政面でも非常に厳しい時でありますので、今、市全体で事務事業全般について厳しく洗い直しておりますので、こういった中で財源を確保することになろうかと思います。


(村上あつ子議員)
 住民の理解を得ながらと言われましたが、理解を得るには馬木7丁目の調査をするということ、調査してきちんと住民に説明することだと申し上げているのです。
 高速1号線だけではありません。実は高速4号線西風トンネルについても安心はされていません。高速4号線では発破を使っています。発破を使ったことによって地盤沈下が起き、家が傾いたとの申し出に対しても、なんら応えておられません。
 高速1号線、4号線で大変な事故が起こった、二度と同じようなことは繰り返してはいけない、この点は当局も同じ考えだと思います。だからこそ、高速5号線は住民の理解、合意の上で進めていかなくてはいけないのだと考えます。

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●高速5号線二葉山トンネル安全検討委員会の運営について

(村上あつ子議員)
 高速5号線問題で、もう1点、安全検討委員会の運営について申し上げます。
 先日の第6回の検討委員会を傍聴された方は65人おられましたが、毎回傍聴されている方も、はじめて傍聴されたと言う方も異口同音に言われた感想が、「民主的な運営ではない」「どうなっているのか」という感想でした。
 どういうことかと言いますと、委員の先生が意見を言われているのに、委員長は時間が無いことを理由に発言を切り、手を挙げても発言させようとしない、こんな進め方です。これまでの5回の委員会は、その日にどういう議論がされ、どこが確認できたのか、次回の議題はどういうものになるのか、こういったまとめがはっきりないまま5回の委員会が終わっています。
 そういうこともあって今回の6回目の委員会は、これまでの議論を確認するということが議題で召集されたわけですが、この議題であれば、なぜ今なのか、これまで「早く開いて欲しい」「なぜ開かれないのか」と、委員の先生方からも住民からも再三申し入れがありました。私も第5回の委員会の確認のために開いたらどうかとも提案しました。
 ところが、一年間放置され、申し入れにも応えず、11月に入ってから「11月中旬から下旬に開くので日程調整をしたい」と委員の先生方に連絡をいれ、急遽日程をやりくりされ、予定を変更され、14名の出席のもと、開催されたのが先日の第6回の委員会の経緯です。
 1年ぶりにようやく開催された委員会が、1時間半という設定でした。5回までは3時間から3時間半くらいかけて設定されていたのに、今回はわずか1時間半という日程でした。これもまた、どういうことなのか。それで、「時間がないから」と発言を打ち切ったり、発言をさせないという委員会の運営は、誰の目からも「おかしい」ということでしかありませんでした。
 残念ながらこの日の委員会には、この間の運営のやり方で問題提起をされていた1人の委員の先生は欠席されました。日程調整は可能だったけれども、これまで問題提起をしてきたことへの回答はなく、今の状態では委員会の席につくことはできない、けれども委員会の議論は知りたいということで傍聴はされました。
 こういう事態を作り出している委員会が、果たして公正・中立な議論ができるのか、大変不安を抱かざるを得ないのですが、この点はどうお考えでしょうか。

(高速道路整備担当課長)
 委員会の前に、馬木7丁目について調査をすべきではないかという点につきましては、現時点で調査をした場合、現状での状況というのはわかりますが、事前の調査がないという中で、現時点の調査をしてもトンネル工事との因果関係はなかなか検証できないのではないかと考えております。
 そのために、疫学四原則の手法を用いまして因果関係の判断をしておりまして、これにつきましては有識者の意見も参考にしておりまして、そういった判断をしているということで本市としても合理的な判断がなされていると考えております。
 もうひとつ、(高速4号線)西風トンネルの被害の件でありますが、西風トンエルの建設にあたり、トンネル直上の西区己斐上畑地区の5軒の家屋につきまして、発破による掘削工事をする前の平成12年1月、それから、工事が終わった平成12年11月に家屋調査をしております。この前と後の状況について家屋所有者と公社との間で家屋に被害が生じていないということで確認しております。
 それから委員会の件ですが、昨年11月の第5回安全検討委員会までに決定した必要な追加地質調査の実施ができておらず、安全検討委員会で審議に入れない状況が続いておりました。
 こうした状況の中で、委員会は本年8月に次回安全検討委員会の開催について各委員に意見照会をされまして、追加地質情報が得られるのを待って委員会を開催すべきとの意見が多く寄せられる一方で、早急に委員会を開くべきとの強い意見も寄せられました。
 委員長はこうした意見を勘案して、これまでの委員会の再確認と今後の審議方針の確認が必要と判断されて、11月27日に第6回の安全検討委員会が開催されたということでございます。委員長は、そういった限られた委員会の中で複数の議事を効率的に進めるために、適切な時間配分や各委員の公平な発言機会を確保することに努められて委員会を運営されたというふうに考えております。


(村上あつ子議員)
 一つ一つが納得できない答弁ですが、どうしても馬木7丁目の調査はしないというふうに言われました。これでは私の発言は終われないわけですが、事前調査をしていないから、データがないから検証できないというふうに言われましたが、井戸水がどういう状況になっているのか、これはおそらく聞き取りもされていないのではないでしょうか。それはまずできることではありませんか。
 それから、地質調査も、今でもできるのではありませんか。やる前からできないといわれていること自体、「信頼できない」といわれているわけですから、ここにきて住民が要求されていることを全てやってみて、その上で、「こういう結果です」と示すべきではないのでしょうか。そうしないと、この問題は前に進みません。安全検討委員会でも常にそこに戻っています。どうしても高速1号線の検証はどうなのかと、ここに立ち戻る、そういう問題だということなのです。
 安全検討委員会についてですが、傍聴者の方があれだけの感想を持たれているということは、事務局としては何らかの改善を図るべきだと考えます。
 そういう点で言わせて頂いておりますが、限られた時間内でどういう議事運営をしていくか、それは進行の手腕であり、限られた時間だからということで、それぞれ委員の間にもメールでやり取りすることも確認されていました。
 しかし、そのメールも全員に伝わっていない、あるいは、一部のところで留まっている、また、メールでの質問にきちんと答えられていないといった問題もあります。
 それから今回、第6回は1時間半という設定でした。1年ぶりの開催で1時間半でいいのか、それでいいと判断されたのであれば、委員長が独断で進めていくからよしとされたのか。時間が必要だというのは、これまでの5回の委員会がそうであったわけで、わかっていたはずです。1年のブランクがあっての開催ですから、3時間なり、4時間の設定でもおかしくなかったと思います。
 こうした時間設定からみても、今回の第6回の安全検討委員会は大変疑問を持たざるを得ません。この点は答弁は求めません。同じ答弁のくり返しだと思いますので、委員長にお伝えしていただくことを要望しておきます。
 今後、民主的な運営がされることと、今の事態を打開することは馬木7丁目の調査をすることしかないということを申し上げて、この問題は終わります。

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●交通政策について

(村上あつ子議員)
 事務・事業見直しの中間報告において、「マイカー乗るまぁデー」のWEBサイトを今年度でもって「廃止」とあり、本市の交通政策の大きな柱として、CO2削減とも関連して、マイカー自粛を、都市部への車の乗り入れを控えるという、そのための取り組みが進められており、この点は大変いいことだと、更なる取り組みを進めていくべきという立場ですので、WEBサイトの廃止によって「マイカー乗るまぁデー」の取り組みが後退するのではないかと心配していたところ、先月の委員会で「それは無い」との答弁を受け、安心したところです。
 このことに関連して、もう少し具体的に、「マイカー乗るまぁデー」の取り組み、循環バスの取り組み、パーク&ライド、乗り合いタクシーの取り組みについてお聞きする予定で通告をしておりました。時間がなくなりましたので、それぞれ現況と課題、今後の取り組みについては文書回答にさせてください。
 最後の質問として、都市部への車の乗り入れを極力少なくしていくという、大枠のとりくみについて、総合的に市の意気込みをお聞かせ下さい。

(交通政策調整担当課長)
 概括的な取り組みということになりますが、今後の交通需要マネジメントということになりますと、財政状況が厳しいなか、引きつづきこういうソフト施策も必要だと考えておりますので、効果的な取り組みに重点的に取り組みを図っていきたいと考えております。


(村上あつ子議員)
 できるだけ車を乗り入れないということで、駐輪場の確保やレンタサイクルで市内を移動する「のりんサイクル」の取り組みなどありますが、一方で、都心部に駐車場が足らないのではないかということもよく言われます。
 平和公園周辺がそのひとつですが、県外からの観光客を見込めば必要ではありますが、市民はできるだけマイカーを自粛し、公共交通機関を利用するようにすることが大事だと考えます。
 それでひとつ提案ですが、都市部の、例えば百貨店など駐車場を利用した人に割引券を出している、この逆の発想で、車で来店しなかった人に特典を考えたらどうかという提案です。
 今、委員の方から「インチキをしたらどうするんだ」と言われましたが、当然工夫は必要です。具体的にどういう手法があるかは提案できないのが申し訳ないのですが、こういった発想もあっていいのではないかということを申し上げたいのです。時間が無くて中途半端になりましたが、この問題につきましては引き続きの課題ということで今日の質問は終わります。

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〔文書回答〕

◎「マイカー乗るまぁデー」について
 現在、本市では毎月2・12・22日を「マイカー乗るまぁデー」と定め、その推進に向けて、チラシやポスターの掲示や配布、「環境の日」「バスまつり」等の関連イベントでの呼びかけ、商業者と連携したイベントやキャンペーンなど、広報・啓発活動に積極的に取り組んでいます。
 クルマの利用を控えた取組報告ができるWEBサイト「マイカー乗るまぁデーくらぶ」については、会員数の伸び悩みや取組報告の件数が減少している状況を踏まえ、安価な手法に変更したいと考えていますが、今後、広報活動や啓発活動については、より効果的な取り組みに重点化し、積極的に実施することにより、引き続き「マイカー乗るまぁデー」を推進したいと考えています。

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◎循環バスの取り組みについて
 分かりやすく使いやすい公共交通サービスを提供し、公共交通の利用促進を図るとともに、都心部への来訪者の増加や観光振興などによる都心のにぎわいを創出する観点から、平成21年度及び22年度に、都心部循環バスの運行社会実験を実施しました。
 その結果、利用者からは循環ルートや均一料金など、分かりやすいサービスについて一定の評価を得ることができましたが、採算の確保が可能な利用者数を確保することはできませんでした。
 また、交通事業者から、既存の路線バス等と競合し、減収につながる可能性があるなどの懸念が示されたことなどから、現在、都市部循環バスの本格導入は困難な状況になっています。
 都市部の活力やにぎわいの創出を図るためには、広島駅周辺地区と紙屋町・八丁堀地区という東西の核をつなぐ還流型交通サービスをはじめとする既存の公共交通サービスの充実強化が重要な課題であることから、今後、都市部の既存の路線バスへの一日乗車券の導入や乗継割引の拡大など、乗継利便性の向上による循環バスと同様のサービス提供の可能性について検討していきたいと考えています。

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◎パーク&ライドの取り組みについて
 パーク&ライドの推進に向けては、広島県や周辺自治体と連携して、広島都市圏パーク&ライド推進協議会を組織し、JRやアストラムラインなどの郊外部の駅周辺にある民間駐車場について、パーク&ライド用としての登録を公募するとともに、登録駐車場について広報誌やホームページなどによる利用案内を行っています。
 また、「環境の日」「バスまつり」といったイベント開催時などにおいて、パーク&ライド駐車場の利用促進に向けたPR活動を行っています。
 現在(平成23年12月14日現在)、登録されているパーク&ライド駐車場は、広島都市圏全体で204か所、登録台数は6,037台、空き台数は約1,000台となっています。
 今後、パーク&ライドを一層推進するため、登録されている民間駐車場を積極的にPRするとともに、民間駐車場の登録の増加にむけた広報活動を行っていきます。
 また、平日に比較的余裕のある商業施設の駐車場をパーク&ライド用として有効に活用するため、既にパーク&ライド駐車場として登録されているフジグラン緑井、フレスタ沼田店・安店の事例を紹介しながら、駅周辺の商業施設に働きかけていきたいと考えています。

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◎乗り合いタクシーの取り組みについて
 乗り合いタクシーについては、現在、安佐南区の山本地区、安佐北区の口田地区、南区の黄金山地区の3地区において、本格運行が実施されており、こうした地区に対する利用促進について、地域と一緒になって取り組みとともに、本年11月からは、中野・中野東地区において実験運行を開始し、赤字補てんなどの支援を行っています。
 しかしながら、本格運行をしている3地区においては、地域が赤字の一部を補てんするなど、いずれも採算面で厳しい状況におかれていることから、本格運行に対する支援について検討を行っています。
 また、乗り合いタクシーの導入地区の拡大に向けて、地域からの相談への対応や出前講座を実施しています。
 引き続き、本格運行している3地区において、地区と一緒になって利用促進に取り組むとともに、本格運行に対する支援についても検討を深めていきたいと考えています。
 また、新たな地域からの相談や出前講座の依頼も増加していることから、より積極的に対応するなど、乗り合いタクシーの維持・拡大に向けた取り組みを推進していきたいと考えています。

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